「干天」ってなんと読む?「えてん」「ひてん」ではなく…たぶんお子さんも読めますよ!

明日、2月11日は、国民の祝日『建国記念日』ですね。本シリーズではさまざまな記念日をご紹介していますが、祝日と重なると、「記念日」は気づかれにくくなるものです。そんな記念日の中からぜひご紹介したいのが2月11日『干支供養の日』です。

これは「せともの」の里である愛知県瀬戸市の陶磁器メーカーが制定した記念日で、「1年間大切に飾られ、厄を払ってくれた干支(えと)置物に感謝し、また元の土に還す日」として、全国から、役目を終えた干支置物を集め、ご供養する取り組みが行われています。日付けは毎年1月の「十と一」でできた「土」の日、として11日が選ばれました。文化、観光、SDGs…多面的にポジティブなこうした取り組み、ぜひ広がってほしいものですね。

ということで、本日は「干」「支」という字の入った日本語クイズをお送りします。1問目は「干支(えと)」の「干」の字の入った問題です。

【問題1】「干天」ってなんと読む?

「干天」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「日照りが続く空」という意味の言葉です。

<使用例>

「空腹だったところにこんなおいしそうな差し入れを頂いて、まさに干天の慈雨だわ!」

読み仮名4文字です。
かな4文字です。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 干天(かんてん) です。

「干支」の「干」は、「干(カン)」「干す(ほす)」などと読む、中学生で習う常用漢字です。
「干支」の「干」は、「干(カン)」「干す(ほす)」などと読む、中学生で習う常用漢字です。
※「干支(えと)」という読み方は現在ではポピュラーですが、もとは「十干十二支(じっかんじゅうにし)」を意味する「干支(かんし)」と読む言葉に、「えと」という読み方をあてた、イレギュラーな読み方です。

例文で出た「干天の慈雨(かんてんのじう)」は慣用句で、「日照り続きのときに降る、恵みの雨。転じて、待ち望んでいたときに差し伸べられる救いの手」という意味で使用されます。この慣用句が、大人気コンテンツ『鬼滅の刃』の主人公の剣技の名称として使われているので、「干天(かんてん)」「干天の慈雨(かんてんのじう)」は、コトによっては未就学児でも読めるかもしれませんね。「干支(えと)」という読み方に惑わされずにスッと正解できないと、大人として恥をかいてしまうかも?…要注意な熟語と慣用句です。

さて、2問目にまいりましょう。

【問題2】「突支える」ってなんと読む?

「突支える」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「そばから物にあてて、その状態のままささえ保つ」という意味の言葉です。

<使用例>

「その扉は、棒で突支えておかないと、開きっぱなしになってしまうの」

「○っ○える」。
「○っ○える」。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 突支える(つっかえる) です。

「支う(かう)」という読み方、ご存じでしたか?

「支」は常用漢字では「支(シ)」「支える(ささえる)」と読みますが、表外読み(常用漢字表に載らない読み方)に「支う(かう)」もございます。「支う(かう)」は「つっかいにする」「鍵やかんぬきをかける」などの意味を持つ言葉で、今回のクイズで出した「突支える(つっかえる)」のほか「かんぬきを支う(かう)」などと使用します。「鍵を支って(かって)おいてください」という表現を使用する方もいらっしゃいます。方言などではなく「支う(かう)」という動詞です。

*** 

本日は、2月11日『干支供養の日』のトリビアと、「干」「支」という字の入った日本語から、 

・干天(かんてん)

・突支える(つっかえる)

の読み方をおさらいいたしました。

この記事の執筆者
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Precious.jp編集部 
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参考資料:『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/一般社団法人日本記念日協会ウェブサイト/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)/『あいち観光ナビ』ウェブサイト(愛知県観光協会)/株式会社中外陶園ウェブサイト/『鬼滅の刃』吾峠呼世晴(株式会社集英社)
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小出 真朱