『Precious』4月号では、創刊19周年のスペシャル企画として【Precious Models in White】と題した特集をお届け。Preciousのモデルは皆、プロフェッショナルとしての誇りに溢れています。19年の歳月を経て、時代の空気は変わっても本誌の揺るぎないスタイルを象徴する存在として、凛として知的で、気品に満ちた彼女たちの美しさは変わりません。

今回は特集のなかから、モデル・太田莉菜さんについてご紹介します。

太田莉菜さん
(おおた りな)1988年、千葉県生まれ、身長170cm。父は日本人、母はロシア人で日本語、英語、ロシア語を話す。幼少期には2年間モスクワで過ごした。14歳で雑誌『ニコラ』(新潮社)の読者モデルオーディションでグランプリ受賞。16歳のとき、映画『69 sixty nine』の主演で映画デビュー。Instagram @whoisrinaohta

太田莉菜|知的なアプローチでファッションをとらえるクールな美の表現者

マックス マーラのウエアを纏ったモデルの太田莉菜さん
クラシックモダンなスーツスタイルは、贅沢に白を重ねて。「スポーツマックス」のジャケット¥177,100・同スカート¥81,400・「マックスマーラ」のTシャツ¥55,000(マックスマーラ ジャパン)、ピアス¥609,400・リング¥621,500・パールネックレス[7mm珠]上から/[100cm]¥1,049,400・[100cm]¥1,342,000・[120cm]¥1,232,000(TASAKI)

「初めて声をかけていただいたときは、驚きました。今までやってきた雑誌とは違うジャンルだったので、意外性と同時に好奇心をかき立てられ、とてもうれしく、緊張したのを覚えています」

年明け早々に35歳の誕生日を迎えた。昨年一年を振り返って、考えるところも多かったようだ。

「ファンタジーを創る仕事。好奇心を絶やさず、美しいものに触れて、自ら選び取っていきたい」(太田莉菜)

「年齢は記号にすぎないと思っていたのに、その重みが違うのです。30代に入って緩やかながら、仕事も、体も、メンタル面も大きく変化。明らかに今までとは違うフェーズに入ったと感じます。そんなときに出合ったPreciousの女性像は、知的で気品があり、生き生きと好奇心に溢れ、自分が理想とする女性像に適っていたのです。今その一員になり、新たに自分を見つめ直すことができるのは、本当に示唆的でした」

今まで積み重ねてきたことが定着して、形になる手応えを感じる年齢である。だからこそ今の自分にできる挑戦をしたいと思っている莉菜さん。美しいものが好きで、かねてから興味のあった西洋美術という分野をもう少し掘り下げて、地道に勉強をしてみたいと考えている。

「服もジュエリーも、美しいものにもっと触れていたい。世の中、そういうものに救われることが多いと思う。この仕事はこうあるべきと決めるのが難しく、導かれていくもの。でも貪欲になって方向性を決めていくことはできる。だから好奇心を止めたくないのです」

【心に残るPreciousの撮影】

モデルの太田莉菜さん
2023年1月号 撮影/久冨裕史(N°2)

彫りの深い、端正な顔立ちゆえに、「きれい色」をテーマにしたページでは、鮮やかで大胆な色使いがクールに、モダンに映える。体幹のあるしなやかな体で、動きのあるポーズも自在に決まって。

●美しさを磨くために…

ギャラリーを訪れたモデルの太田莉菜さん
現代アートをもっと知るために、足繁くギャラリーを訪ねる。写真は先鋭的な若手作家の作品を集める東京・大塚のギャラリー「MISAKO&ROSEN」。昨年個展が開催されたブラジル人アーティストの作品の前で。

※掲載商品の価格は、すべて税込みです。

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PHOTO :
下村一喜(AGENCE HIRATA)
STYLIST :
押田比呂美
HAIR MAKE :
ヘア/hiro Tsukui(Perle)、メイク/阪本明子(SIGNO)
COOPERATION :
BACKGROUNDS FACTORY
EDIT&WRITING :
藤田由美、遠藤智子(Precious)