出展ブランドは昨年より10増えて、48ブランドが参加した“WATCHES & WONDERS GENEVA 2023”。そのなかでも、実に多彩な新作の数々を発表した「シャネル」は、ラグジュアリーウォッチ界でもさらなる存在感を示しています！
これまで、“J12”と、“プルミエール”などのアイコンのリミテッドエディション「シャネル インターステラー カプセル コレクション」をご紹介してきましたが、今回お届けするのは「シャネル」のウォッチメイキングをある意味象徴するコレクションといえる“マドモアゼル プリヴェ”の最新作。メゾンが誇る伝統技術、メティエダール（芸術的手仕事）の限りを尽くした“マドモアゼル プリヴェ リオン”です！
マドモアゼルが愛した「獅子」が時計の顔を隠すシークレットウォッチたち
2012年に初めて発表された「シャネル」のジュエリーウォッチコレクション、“マドモアゼル プリヴェ”。「マドモアゼル シャネルのプライベートな世界へ通じる扉を開く」というコンセプトどおり、マドモアゼルが大切にしたシンボルや、いつもそばに置いていたオブジェがあふれる宝石箱をイメージしてデザインされています。
これまでも、メゾンが誇る卓越したクラフツマンシップによって、「完璧な仕上げ」と「手作業がもたらす繊細さ」が融合した芸術作品といえるジュエリーウォッチを創造し、比類なきクリエイティビティを発揮してきました。
そんな特別なジュエリーウォッチコレクションから、今回新たに登場したのは“マドモアゼル プリヴェ リオン”。
「シャネル」が好きな人ならご存知と思いますが、「獅子」はマドモアゼルの星座で、自身のクリエイションのボタンにあしらうなど生涯大切にしていたモチーフで、これまでの作品でもしばしば用いられてきましたが、2023年は「獅子」にフォーカス！ 4モデルのジュエリーウォッチが新たに誕生しました。
しかしすべて数量限定品のため、発表するやいなや、2モデルが即完売！ 世界的に活況を見せているラグジュアリーウォッチ＆ハイジュエリー市場ですが、それでもこれだけの価格の商品があっという間に完売するということは、「シャネル」のメティエダールが、目利きたちから高い評価を得ていることを証明しています。
卓越した職人技が随所に光る、とっても「シャネル」！なタイムピース
マドモアゼルに敬意を表し、彼女が愛した「獅子」をテーマに展開する“マドモアゼル プリヴェ リオン”。立体的に彫刻されたライオンモチーフ、繊細にセッティングされたダイヤモンド、心地よい装着感をかなえるチタンやなめらかなサテン調のカーフストラップなど、彫金師、石留め細工師をはじめとした職人による英知が集結した珠玉のタイムピースたち ──現時点で入手可能な2モデルをご紹介します。
■１：優美なサテン調カーフストラップをまとったシークレットウォッチ
ブラックコーティングを施したチタン製ケースと、それを取り巻くチェーンモチーフのイエローゴールドのコントラストがなんともラグジュアリー！ ウォッチカバーを演じるボタンには、彫金のライオンと36ブリリアントカット ダイヤモンド（～0.22ct）、ブラックラッカーダイヤルとベゼルには33ブリリアントカット ダイヤモン（～0.16ct）があしらわれ、エレガントに時を刻みます。
■２：圧倒的なオーラを放つ、グラマラスなカフ
“マドモアゼル プリヴェ”からしばしば登場するカフ。今作では、つややかなブラックコーティングを施したチタニウム製で、強さとしなやかさが共存するパラドキシカルな佇まいが魅力！ ボタンの外側のイエローゴールドのコードには52ブリリアントカット ダイヤモンド（～0.46ct）、イエローゴールドのダイヤルには142ブリリアントカット ダイヤモンド（～0.52ct）がセッティングされ、ライオンモチーフにさらなる輝きを添えています。
控えめなジュエリーよりも、ボリュームのあるブローチ、ネックレスや太いカフブレスレットを重ねてつけることを好んだというマドモアゼル。今回ご紹介した“マドモアゼル プリヴェ リオン”のハイジュエリーウォッチたちには、間違いなくマドモアゼル シャネルの美学が息づいています。
※掲載商品の価格は、すべて税込みです。
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- TEXT ：
- 岡村佳代さん 時計&ジュエリージャーナリスト
