まとう人自身を輝かせる、インヴィジブルな魅力をもっと深く知りたい「読むフレグランス」
大きな時代の波に寄り添うように進化した価値観、多様化するライフスタイル、豊かに経験を重ねて成熟した感性…。さまざまな理由から、「今」を心地よく過ごすための新しい香りを求めている人が増えています。
そこで、運命の香りとの出合いを引き寄せるために――「読む」フレグランスをお届けします!
香りの価値観、アップデートしていますか?
体温に温められて肌の上で目覚めるように香り立ち、まとう人の気分や個性を際立たせるフレグランス。目には見えないけれど、ダイレクトに心に響き、魅力を饒舌に語るアイテムだけに、繊細に向き合ってアップデートしていきたいものです。そこで、ここ数年のフレグランス事情について中野香織さんにうかがいました。
「コクーンフレグランス(繭のように包み込まれる香り)という言葉に象徴されるように、他者にアピールするよりもむしろ、自身が心地よく香りに包み込まれることを優先するトレンドが主流です」。
さまざまな変化を受け止めるために自分自身を整えてくれて、居心地のいい世界へと誘ってくれるセルフ・リトリートメントする役割が求められているようです。香りとより親密に付き合いたい気分から、肌に直接つけて、香りに包まれたまま眠りにつく「スキンセント」への関心が高まっていることも興味深いこと、と中野さんは指摘します。素肌の延長線上にあるような親密な安心感を与える香りをまとうのも、近年のライフスタイルならではの特徴のひとつといえるでしょう。
「自分をいつくしむこと、自分を愛することで他者への余裕も生まれるといったような、スピリチュアルの言説の流行とも連動しているように見えます」。
自分と向き合う多くの時間を経て始まった新しい日常、そのなかで自分らしくあるための香りが、これまでと違っても不思議なことではありません。だから今、香りのアップデートを楽しみませんか?
◇Francis Kurkdjian メゾン フランシス クルジャン『724』
高揚感とリラックス感、表情豊かに変化する香調が都会のライフシーンに映える
透明感のなかにさまざまな可能性を秘めた白のイメージを香りで表現。印象的な爽やかさと心満たす甘さ、リラックスを誘う深みの調和が、気負うことなく人生を謳歌する人にぴったり。
【Column】フレグランス選びのヒント “ノート” について
たくさんの種類のなかから形のない香りを選ぶのは、実はなかなかに難しいもの。自分の嗅覚を信じて、じっくり時間をかけて選ぶのがポイントです。まずは、原点に立ち返って人の評価を気にせず、どんな香りに惹かれるかを知りましょう。そのためのヒントとなる主な香りの種類を紹介します。
シングルフローラル:ローズ、ジャスミン、ガーデニアなど1種類の花で構成された、シンプルでカジュアルな香り立ち。
フローラルブーケ:複数の花を組み合わせた華やかな香り。
シトラス:柑橘系の清涼感と爽やかな甘さが特徴。比較的ユニセックスな印象。
グリーン:植物の葉を思わせるみずみずしい香り。
シプレー:柑橘系の香りのなかにオークモス(苔)を配合した神秘的な香り。
オリエンタル:バニラ、白檀、フランキンセンスなどを使ったエキゾチックで深みのある香り。
※掲載商品の価格は、すべて税込みです。
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問い合わせ先
- PHOTO :
- 撮影/石倉和夫(人物)、小池紀行(CASK/静物)
- STYLIST :
- 小倉真希
- HAIR MAKE :
- 三澤公幸(Perle)
- MODEL :
- 大塚まゆか
- EDIT&WRITING :
- 岡本治子、五十嵐享子(Precious)
- 撮影協力 :
- 日本フレグランス協会、ブルーベル・ジャパン、NOSE SHOP
- 参考文献 :
- 『「香り」の科学』平山令明著(講談社)、 『ボケたくなければバラの香りをかぎなさい~脳を刺激する生活習慣のススメ』天野惠市著(ワニブックス)