恵みの雨降る季節は、垂れ込める雲を憂うより、四季の営みを愛でながら、しっとりと和の暮らしを楽しみたい。
さらりと涼しく、風通しのいい麻や綿の上等なゆかたに白い半襟と足袋を合わせれば、夏着物に準じる品格が生まれて、ひと足早く、日本の美しい夏が始まりを告げます。
雑誌『Precious』7月号では、特集【青梅雨にゆかたでさらり夏支度】を展開。今回は、特集で大政 絢さんがまとったゆかたや和の小物たちの着こなしをまとめてご紹介します。
■1:味わい深い紬風のゆかたを日常にまとえば雨籠りも心豊かに
深みのあるグリーンの切り継ぎ更紗模様がエキゾティックな松煙染小紋のゆかた。紬のような風合いをもつ綿生地で着心地がよく、単衣の着物としても着られる。
いつもと違う和の小物使いが楽しい雨上がりのお出かけ。ゆかたは扱いが楽で、夏着物ほどの決まりごとが少ないのも魅力。
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■2:爽やかな格子柄にモダンな色柄帯で上級センスの遊び心を
優しいクリームに細やかな青格子柄を織り上げた綿麻のゆかたは、大人の女性に清楚なカジュアルさを印象づける一着。モダンな色柄使いの正絹染帯が華やかに映える。
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■3:夕立が思いがけず涼を招く昼下がり。梅雨明け間近にゆかたで夏を先取りして
身支度を整え、雨がとぎれるのを気長に待ちながら、まもなく訪れる花火や納涼歌舞伎といった、夏の楽しみに思いを馳せる。
夜のお出かけに艶やかな女らしさを印象づけてくれる白地のゆかたは、美しい色柄が冴える長板本藍染の綿縮。シックな墨色の博多帯を合わせ、涼感と知的な女らしさを香らせて。
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■4:うっすらと梅雨明かり。夕刻の待ち合わせにはさらり、麻のゆかたで
雨音が途絶えたら、ほんのり紅を差して、淡色の装いで観劇へ。
小千谷縮もまた、夏着物としても着られる上等な麻のゆかた地のひとつ。淡いラベンダー色の上品な発色は小千谷縮ならでは。瓶覗色とも呼ばれる白に近い藍色の帯にあしらわれた雪柄も、涼を感じさせる夏の定番モチーフ。
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■5:おしゃれ上級者の心をくすぐる墨色のゆかたに帯で吉祥の色柄を添えて
シャリ感のある麻のゆかたをさらりと着こなす小粋さは、洗練された洋服のセンスにも通じるもの。特に黒をこよなく愛する大人の女性たちを魅了するのが、墨色のゆかた。
さまざまな草花模様をあしらった亀甲柄が、墨色に奥行きを醸し出して。吉祥柄とされる「瑞雲重ね」モチーフの帯で、明るいブルーをハッピーに、鮮やかに効かせて。
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※掲載商品の価格は、すべて税込みです。
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- PHOTO :
- 熊澤 透
- STYLIST :
- 青木貴子(WHiTEBOX/人物)、来住昌美(静物)
- HAIR MAKE :
- ヘア/hiro TSUKUI(Perle)、メイク/川原文洋(UM)
- MODEL :
- 大政 絢(Precious専属)
- EDIT&WRITING :
- 藤田由美、佐藤友貴絵(Precious)
- 着付け :
- 石山美津江