ただ美しいだけではない女、人を惹きつけて離さない女…究極のテーマである
できるなら、そういう"引力"を宿したいと、女なら誰もが思う。でもそれはある意味、美しくなるよりも難しいこと。形があるようでないような、目に見えるようで見えないような"正体不明の引力"は、そもそも生まれつき備わっているものなのか、後からでもつくれるものなのか、それすら曖昧。一体どこから手をつけていいのか、途方に暮れるばかりだからだ。
でもひとつ、その強力な手がかりになるかもしれないのが、"画家が愛した女たち"。人を惹きつけて離さない、美女を超えた美女は、時に"魔性の女"と呼ばれたり、フェロモンという生物学的特徴で説明されたりするけれど、もっとリアルに明快に、この引力の正体を教えてくれるのが、画家に愛された女、すなわち"創作意欲を掻き立てる女"なのだ。
だから私は、実在の画家をモデルにした映画を見逃さないようにしてきた。そこに出てくる女たちは、まさに創作意欲をかき立てる、ただならぬ女たちだから。もちろん女優が演じているに過ぎないのに、"彼女たち"には何か訴えかけるものがある。それを見逃したくないからなのだ。
2017年1月28日に公開された映画『エゴン・シーレ 死と乙女』も、まさにそんな映画の1本。
意図的なのだろうが、この映画に絶世の美女は出てこない。むしろエゴン・シーレ自身の美しさと身勝手さが際立ち、女たちはこの天才画家に翻弄されながらも、彼に描かれることに喜びを感じる。女にとって、描かれることはまさに愛されることなのだ。
少女の絵をよく描き、わいせつ罪で逮捕されたこともあるシーレの最初のモデルは、特別な関係にあったとも言われる妹。「隣に住む姉妹のどちらでもよかった」らしい結婚相手に選ばれ、シーレの絵を肉感的なものに変えたと言われる妻。
しかし、最も重要なのが、恋人ヴァリ。クリムトがモデルとしてシーレに"提供"し、たちまち同棲を始めたこのヴァリこそ、彼の作品に多大な影響を与えたとされる。かつて女優のジェーン・バーキンも、若いころにこの女を演じていて、まさに画家に愛され、創作意欲をかき立てる女の象徴でもあったのだ。
映画のタイトルにもなっている作品「死と乙女」のモデルでもあるヴァリは、自分と同棲中に隣の家の娘と結婚を決めてしまうシーレの裏切りに合い、戦地で看護婦となって病死する悲劇の女でもあるが、どこまでも生々しくエロティック、いやグロテスクでもあったシーレの作品に、香りのような知性を与えていたのは、このヴァリの影響ではなかったかと思うほどの存在。いわゆるインテリではないのに、男の芸術的才能を覚醒させる、女としての深遠な魅力、人としての重厚感のようなものを持った女であるのは間違いないのだ。
映画の中でヴァリを演じる女優フェレリエ・ペピナーは、確かに最もエゴン・シーレの描く女に似ていて、どこかに複雑さを感じさせるにもかかわらず、突き抜けた透明感があり、キラキラした生命感を感じさせるのに、どこかに影をたたえている。そうした二面性が、シーレの心をとらえたに違いない。いやこの人はもともとクリムトのモデルでもあり、愛人でもあった女。まさに創作意欲をかき立て、愛されるように描かれた女だったのだ。
単純な美しさではない。でもだから人の感性にまとわりつく。そういう引力ある美しさを身につけたいならば……という視点で、選んでみた化粧品がある。
クレ・ド・ポーボーテの新美白セラムで、ダイヤモンドの輝きを放つ極上の肌になる
ただの美白じゃない、ダイヤモンドの輝きを根本から分析して、それを肌づくりで再現した、文字通りの"ダイヤモンド美肌美白"。ダイヤモンドがたたえる3種類の異なる輝きをひとつの肌で再現するテクノロジーがすごい。それも、クレ・ド・ポー ボーテがつくったという革新性と信頼感で、今年最も注目の高い美白となった。
この世でいちばんまぶしく美しいもの、 ダイヤモンドを拒む女性はいない。女なら全員が身にまといたいと思うもの。その永遠の夢を、本気で叶えてしまおうと考えたのがクレ・ド・ポーボーテ。
ダイヤモンドという石は、なぜあんなにも神秘的な輝きを放つのか。それを科学的に分析し、「3つの異なる輝きが組み合わさっているから」という事実に行き着いた。それを肌づくりでも再現しようとさらなる研究を経て、これまでとは次元もスケールも違う美白ができあがったのだ。
ともかく一目で人を魅了し、存在を忘れられなくするほどの美しい肌をつくるなら、このダイヤモンド美肌美白!
見るからに「タダならない美しさ」をつくる、ローションをはるかに超えた手ごたえを感じて
そして、油分を水分で包んで肌に届け、その場で触れたくなるような、艶やかなもち肌をつくるのは、ヘレナ ルビンスタインのリプラスティー リバーシスの新しいローション。ただの透明感ではない、ある意味エロティックな美肌をつくる化粧水と覚えておきたい。
油分を水分で包み込み、ローションの中にちりばめたために、光を受けるとキラキラと輝く不思議なローションは、見るからに「タダならない美しさ」をつくりだしそう。みずみずしいのにこっくりしている独特なテクスチャーで、ローションをはるかに超えた手ごたえをもたらしてくれる。
ハリと弾力をその場でつくり、言うならば匂い立つようなセンシュアルなまでの艶肌をつくってくれる。ただ美しいだけではない美しさを目指すならば、ローションからこの逸品にこだわりたい。
ヘルシーな肌体温を描き出すキッカのチークで、センシュアルがにじみ出る
さらに、画家が描く女性の肌の紅潮をイメージし再現するのが、 キッカの新しいチーク。血色チークが今の主流だけれど、キッカはさらに人の肌の美しい生命感を描き出すため、"体温を表現するチーク"をつくった。
今や血色チークが、絶対の主流という時代。肌づくりの本質を見つめ続けるキッカは、やはり一味違う提案をしてくれた。
それは、人が持つ自然な体温を表現したチーク。言うなれば36.5℃くらいの、最も健康的な肌体温が描き出す自然な紅潮を美しく表現してくれたのだ。
だからキッカのチークは頬に広めに淡くなじませてほしい。小さな三角スポンジでトントンと軽く"スタンプ塗り"していくソリッドタイプだから表現できる、肌の内側からにじみ出るような体温カラーが本当に美しい。
ともかくそういうふうに、大人はただの美しさじゃない、人を惹きつけて離さない、人の感性を刺激するような美しさを宿すべきなのだ。だからテーマは「画家の心をも捉えて離さない、見た目も中身も二面性ある女」!
問い合わせ先
- クレ・ド・ポー ボーテ TEL:0120-81-4710
- ヘレナ ルビンスタイン TEL:03-6911-8287
- カネボウ化粧品 TEL:0120-518-520
- TEXT :
- 齋藤 薫さん 美容ジャーナリスト
- クレジット :
- 文/齋藤 薫 撮影/戸田嘉昭、宗高聡子(パイルドライバー) 写真提供/Novotny & Novotny Filmproduktion GmbH 構成/渋谷香菜子