「怒涛」ってなんと読む?「どじゅ」ではありません!
明日、6月6日は『アンガーマネジメントの日』です。「アンガーマネジメント」とは怒りの感情をマネジメントする(上手に付き合う)ための心理トレーニングのことで、これを学ぶことにより周囲の人との良好な人間関係が生まれる、といわれます。日付が6(ムカ)6(ムカ)の語呂合わせと、怒りの感情のピークが6秒である、という説にちなんでいます。
ということで、本日は「怒」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「怒涛」ってなんと読む?
「怒涛」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「荒れ狂う大波。また、はげしい勢いで押し寄せる様子のたとえ」です。
<使用例>
「後半は、相手チームの怒涛の攻撃に、すっかり打ち負かされてしまったわ」

…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は… 怒涛(どとう) です。

「怒涛」の「涛」は「波。大波」を表す漢字で、この熟語での「怒」は「勢いが激しい」という意味で使われています。「どとうのように押し寄せる」「どとうの怒り」などの表現から「ドッと」という擬態語的な言葉だという印象をおもちの方もいらっしゃるようですが、正しくは「大波の如き激しい勢いで」という構成の言葉です。
さて、2問目にまいりましょう。
【問題2】「憤怒」ってなんと読む?
「憤怒」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「激しく怒ること」です。
<使用例>
「彼女、声こそ静かだったけど、憤怒の形相だったわね」

…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は… 憤怒(ふんぬ/ふんど) です。

「憤怒」は近代的に「ふんど」と読んでも間違いではありません。しかし、仏像の怒りの表情を言うのと同じ「ふんぬ」という読み方のほうが、歴史的、慣習的によく使われていますし、こちらの読み方のほうがポピュラーですので音読する場合には「ふんぬ」を使うほうが無難でしょう。
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本日は、6月6日『アンガーマネジメントの日』にちなんで、「怒」という字の入った日本語から、
・怒涛(どとう)
・憤怒(ふんぬ/ふんど)
の読み方、言葉の背景についておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/日本記念日協会ホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱