【目次】
【「ボウリングの日」とは?「由来」】
■「日付」の「由来」
「ボウリングの日」は、6月22日です。1861(文久元)年の6月22日(旧暦5月15日)に、長崎の大浦外国人居留地に日本初のボウリング場「インターナショナル・ボウリングサロン」が開設されたことに由来します。
■「誰が」、「いつ」、どんな「目的」で決めたの?
「ボウリングの日」は、公益社団法人 日本ボウリング場協会により1972年に制定され、一般社団法人 日本記念日協会が認定・登録した記念日です。「ボウリングの日」は、ボウリングの魅力を多くの人に知らせることを目的としています。
【ビジネス雑談に役立つ「ボウリングの日」の雑学】
■ボウリングの歴史
ボウリングの歴史はとても古く、紀元前5000年頃の古代エジプトには、木でできたボールとピンを使った、現在のボウリングに似た競技があったといわれています。元々は、ピンを災いに見立て、「たくさん倒すことで災いから逃れることができる」という古代エジプトの宗教的な儀式だったとか。
現在のボウリングの礎を築いたのは、中世ドイツの宗教家として知られるマルティン・ルターでした。彼は悪魔払いの宗教儀式を基に、ピンの数を9本に統一したほか、現在のボウリングの基本的なルールを統一した功労者でもありました。 その結果、ボウリングは特に宗教家たちの間で人気のスポーツとして栄えました。
17世紀になると、多数の清教徒たちがアメリカ合衆国に移住し、アメリカでボウリングブームが起こります。 しかし、ボウリングを対象にしたギャンブルが絶えなかったため、当時のアメリカ政府は「9本のピンをボールで倒すゲーム」を禁止してしまいました。そこで、法律の穴を抜けるために、ピンの数を10本に増やすことが考案され、それがそのまま現在のボウリングのルールとなったといわれています。
■日本のボウリングの歴史
日本初のボウリング場「インターナショナル・ボウリングサロン」が開設された1861年といえば、江戸城の桜田門外で、江戸幕府の大老・井伊直弼が暗殺された「桜田門外の変」があった翌年。明治元年が1868年ですから、その7年前。それほど歴史のあるスポーツだったのですね!
当時、英字新聞「ザ・ナガサキ・シッピングリスト・アンド・アドバタイザー」の広告紙面に「インターナショナル・ボウリングサロン、本日、広馬場通にオープン」と、開店を知らせる告知広告が掲載されました。長崎市松が枝町には現在も「ボウリング発祥の地」を記念して石碑が建立されています。開店当時の「インターナショナル・ボウリングサロン」は、プレーの合間に軽飲食ができるスナックバー風の造りで、外国人たちの社交場でした。その後、ボウリングは、大正・昭和の流れのなかで日本人の間にも広がり、誰でも気軽に楽しめるレクリエーション、スポーツとして発展していきました。
ボウリングブームが日本を席巻したのは、1970年。女子プロ1期生である中山律子さんがテレビ放映中にパーフェクトゲームを達成。彼女は「さわやか律子さん」と呼ばれ人気者に。シャンプーのCMに出演するなど、ボウリング界に一大ブームを巻き起こしました。「ボウリングの日」が制定された1972年は、このブームの最中の出来事だったのです。
その後、オイルショックなどの経済衰退に伴い、ボウリング業界は大変な危機に直面しましたが、近年ではスポーツとしての認知が確立され、国体およびアジア大会への参加も正式なものなりました。オリンピック正式種目に向けても活動しているそうです。
■「ボウリングの日」のイベントは?
毎年6月22日には、日本ボウリング場協会と江崎グリコ株式会社が共催で、「6.22 ボウリングの日・キャンペーン」を実施しています。2025年の6月22日は日曜日。「ボウリングでナイスファミリータイム! キャンペーン」をテーマに、日本ボウリング場協会・加盟センターでキャンペーンを実施。期間中に家族で来場された小学生以下のお子さまに、プレゼントが用意されているそうです。
※実施期間は各加盟センターにより異なります。
※各加盟センターで景品がなくなり次第、キャンペーンは終了となります。
■ボウリングの基礎知識
ボウリングは、1ゲーム10回のフレームで構成されています。 1投目にストライク(1投で10本のピンすべてを倒すこと)が出た場合はその1投のみで次のフレームに進み、そうでなければ2投目の投球を行います。 2投目ですべてのピンが倒せたらスペアとなります。 最後のフレーム(10回目)では、ストライク、もしくはスペアが出た場合は計3回投球できます。
■ボールの重さの決まりはある?
ボールの重さは、規定により16ポンド(7.26キロ)以下と定められています。いちばん軽いボールは6(2.72キロ)ポンドです。指を入れる穴は3つ。親指を指穴に入れて、中指と薬指を伸ばしてみて、ふたつの指穴がちょうど第2関節の位置にあるのが、その人に最も適したスパンだそうです。
■ボウリングのピンは何でできている?
ボールがたくさんのピンに当たったとき…なんとも爽快感のある音が響きますよね! ボウリングのピンは、「ハードメイプル」という木からできています。強度と耐久性に優れた特徴があり、衝撃に強いので、家具や建築材で使われることもありますよ。とはいえ、強い衝撃でも壊れにくいボウリングのピンとはいえ、使われているうちに劣化してしまいます…。ほとんどのボウリング場では定期的に買い替えが行われおり、そのピン1本の価格は約2000~3000円だそうです。
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現在、ボウリングは「国民スポーツ大会(通称:国大)」の正式種目です。幅広い年齢層に人気のあるスポーツですが、その人気の理由として、「空調設備が整い、天候に左右されない」「ケガが少ない」「自分で道具を用意しなくてもできる」などのほか、「ピンが倒れたときの爽快感」を挙げる人が多いそうです。確かにあのなんとも言えない音は、ボウリングの醍醐味と言えますね。気心の知れた仲間や家族と得点を競うのも楽しいですし、ひとりで高得点を極めるのも魅力です。2025年の6月22日は日曜日。「ボウリングの日」にちなんで、ボウリング場に出掛けてみてはいかがでしょうか。
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- Precious.jp編集部
- 参考資料:『デジタル大辞泉プラス』(小学館) /公益社団法人日本ボウリング場協会(https://bowling.or.jp/index.html) /埼玉県ボウリング協会(http://www.bowl-saitama.com) /広島ボウリング場協会(http://www.bpah.or.jp) /一般社団法人日本記念日協会(https://www.kinenbi.gr.jp) :