「皆目」ってなんと読む?「みなめ」ではありません!

明日、6月23日は『国連パブリックサービスデー』です。国連が定めた国際デーのひとつで、公共サービスの役割に関する啓発活動を行う記念日です。公共サービスといえば、一般に誰もが受けることのできるサービスですので、本日は「皆」という字の入った日本語クイズをお送りします。

【問題1】「皆目」ってなんと読む?

「皆目」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:「あとに打消しの語をともなって、強く否定する気持ちを表す。まるっきり。全然」「まるまる全部」などの意味で使う言葉です。

<使用例>

「彼女がなぜこんな行動に出たのか、皆目見当がつきません」

かな4文字です。
かな4文字です。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 皆目(かいもく) です。

「皆」の音読み「カイ」、読めましたか?
「皆」の音読み「カイ」、読めましたか?

「国民保険制度(こくみんかいほけんせいど)」など、「皆(カイ)」という読み方は一般的に使われますが、「皆(みな)」の印象が強いと、意外と「カイ」と読む発想に結びつかないケースがあるようです。「皆目(かいもく)」、読めましたか?

さて、2問目にまいりましょう。

【問題2】「悉皆屋」ってなんと読む?

「悉皆屋」という日本語の正しい読み方をお答えください。

ヒント:もとは「(和服の)染め物や洗い張りなどをなりわいとする者」という意味で使われていましたが、現在は多く「和服を扱うお店」を指します。

<使用例>

「浴衣の仕立て直しも、悉皆屋さんで相談できるはずよ」

かな5文字です。
かな55文字です。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。

正解は↓に‼
正解は↓に‼

正解は… 悉皆屋(しっかいや) です。

「悉(ことごと)く」と読む字の音読み「シツ」と「皆」で「悉皆(しっかい)」です。

「悉皆」という言葉自体は「すべて残らず」という意味で、「悉皆屋」は「和服に関することなら、染め物や洗い張りまで、まるごとなんでも相談できるお店」というイメージです。和服はお手入れも専門的なので、そうしたことまですべて相談できるお店「悉皆屋」さんです。

***

本日は、6月23日、『国連パブリックサービスデー』にちなんで、「皆」という字の入った日本語から、

・皆目(かいもく)

・悉皆屋(しっかいや)

の読み方、言葉の背景についておさらいいたしました。

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Precious.jp編集部 
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参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/国際連合広報センターホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
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小出 真朱