「夏越ごはんの日」とは？ビジネス雑談に役立つ「夏越ごはん」の雑学【大人の語彙力強化塾】

【目次】

• 「夏越ごはんの日」とは？「意味」「由来」
• 「夏越の祓」とは？

【「夏越ごはんの日」とは？「意味」「由来」】

■「夏越ごはんの日」とは？「いつ」「誰が」決めた？

「夏越（なごし）ごはんの日」は6月30日。2015年に公益社団法人 米穀安定供給確保支援機構によって提唱され、日本記念日協会が認定・登録した記念日です。これは、古来より全国の神社で行なわれてきた「夏越の祓（はらえ）」の神事に合わせ、一年の前半の穢れを祓い、残り半年間の無病息災を願うもの。「夏越の祓」については、後半で詳しく説明しますね。

■「夏越ごはん」とはどんな行事食？

「夏越ごはん」は、「夏越の祓」にまつわる神話に登場する粟、邪気を祓う豆などが入った雑穀と、小豆などをお米に混ぜて炊いたごはんがベース。そこに、やはりこちらも邪気を祓うといわれる赤や緑の旬の夏野菜を丸いかき揚げにしたものをのせ、百邪を防ぐといわれるショウガを効かせたおろしだれをかけていただきます。

丸いかき揚げは、「夏越の祓」で用いられる「茅の輪」をイメージしたもの。神話では、須佐之男命（すさのおのみこと）をもてなした蘇民将来（そみんしょうらい）が、恩返しにと「茅の輪」を腰に付けるよう勧められたそうです。すると疫病から逃れ、末代まで裕福に暮らせるようになったのだとか。「夏越ごはん」はこの神話からヒントを得て、 体力が失われがちな暑い夏を乗り切るために考案されたメニューなのです。

■「由来」

「夏越ごはん」は、一年の前半の厄を払い、残り半年の無病息災を願う「夏越の祓」にちなんだごはんです。日付は、一年の前半の最終日にあたる6月の晦日（みそか＝月の最終日）が選ばれました。

■どこで食べられるの？

「夏越ごはん」は上述の通り、雑穀やお豆を混ぜて炊いたご飯に、夏野菜のかき揚げをのせたものです。自分でも手軽に手づくりできるほか、この時期になると、全国の飲食店をはじめ、百貨店やスーパーマーケット、コンビニエンスストアなど、さまざまな場所で目にするようになりました。さらに「夏越の祓」を行う全国の神社では、「夏越ごはん」を振る舞うなどのイベントが開催されています。詳細は、ご近所の神社のイベント情報を、ご確認くださいね。

【「夏越の祓」とは？】

■「夏越の祓」とは？

「夏越の祓」は、6月30日に行われる「大祓（おおはらえ）」の行事です。「大祓」とは古くから伝わる民俗信仰に基づく年中行事のひとつで、毎年6月と12月の晦日に、諸人の罪や穢れを祓い清めるため、宮中や神社で行われる神事でもあります。

このうち6月の神事が「夏越の祓」で、別名「夏祓」、「水無月（みなづき）祓」などとも呼ばれます。これは伊邪那岐命（いざなぎのみこと）の禊祓（みそぎはらい）をルーツとし、心身の穢れや厄災を祓い清めるために行われました。最古の資料としては、『古事記』に、仲哀 （ちゅうあい） 天皇が崩御のとき国の大祓をしたとの記載があります。

■「夏越の祓」で行われる「茅の輪くぐり」を知ってる？

「茅の輪」とは、チガヤなどの植物でつくられた、人の背丈よりも大きな輪のことです。この茅の輪を神社の鳥居や境内に設け、そこをくぐることで1年の前半の罪や穢れを祓い、残り半年の無病息災や厄除け、家内安全を祈願するのが「茅の輪くぐり」です。

■「人形（ひとがた）流し」で罪や穢（けが）れを祓います

「人形流し」も、「茅の輪くぐり」と同様に、「夏越の祓」で行われる代表的な行事です。神社から授与された人形で体をなでたりして罪穢（つみけがれ）を祓います。人形に自分自身の罪や穢れを移し、身代わりとして神社に納めるのです。身代わりとなった人形は、神事で川や海に流したり、篝火（かがりび）で焚いたりして清めてもらいます。「人形」は、紙ではなく、藁（わら）などでつくるところもあるそうです。

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昔から日本人にとって、米は最も重要な穀物。宮中や全国各地の神社などで行われる豊穣祈願や新嘗の行事にも欠かせないものです。米、 雑穀 、 夏野菜がベースの「夏越ごはん」は、 炭水化物、 ビタミン類、食物繊維を 効率よく摂ることができるグッドバランスな栄養ごはんです。 卵、 肉、魚などのたんぱく質を多く含む食材ともよく合います。この夏は「夏越ごはん」で過酷な暑さを乗り切りましょう！