東京・日本橋にたたずむ複合施設「福徳の森」に誕生した、新感覚の劇場型レストラン&ラウンジ「水戯庵(すいぎあん)」をご存知でしょうか? 能、狂言、日本舞踊、文楽、雅楽など、流派を越えた日本の伝統芸能と、食文化を同時に楽しめるレストランです。
「日本文化の全部載せ」なエンターテイメントが、五感で堪能できるこちらの「水戯庵」は、海外からの来客や、カジュアルなおもてなしにも使えそうな新スポット。その詳細をご紹介します。
「日本の伝統文化の継承」を、もっとカジュアルに
水戯庵の主人は「アートアクアリウム」を発案・確立したアーティスト・木村英智氏。日本の伝統産業を現代アートへ展開する試みを長年続けてきた木村氏が、これまでの経験を活かし、ライフワークとして取り組んでいる「伝統文化の継承」や「リアルジャパン復興」の集大成として立ち上げたのだそう。
フロアの中央には、能舞台の形式にならった3間4方の舞台が設置されています。鏡板は、京都の観世流能楽師片山家・京舞井上家に所縁ある舞台から譲りうけ、背景の老松は狩野派の絵師により描かれたもの。舞台を囲む客席のスタイルはさまざまで、ラウンジスタイルや、テーブル、バーカウンターなど、人数や利用シーンに応じて自由に楽しめる設計になっているんです。
■1:能、雅楽、狂言、能楽囃子、長唄、琉球舞踊、日本舞踊など「日本の伝統芸能」を日替わりで公演
1演目は約20分。ランチタイム・ティータイム・ディナータイムで毎日公演されています。日本を代表する数々の伝統芸能が、ジャンルや流派の垣根を越えて日替わりで出演。見たことがないものに初挑戦するもよし、好きな流派を追いかけるもよし。
演者の息吹をリアルに感じとりながらも、初心者でも肩ひじ張らず、お好みを探すことができます。この絶妙な近い距離感も、このレストランの醍醐味のひとつ。
■2:老舗の食を味わい尽くすコースが「ランチ」と「ディナー」で楽しめます
お料理は、地球資源の持続可能性に配慮された海の幸「ブルーシーフード」がサーブされるほか、現存する最古の江戸前寿司処「すし栄(えい)」、京都の老舗「福寿園(ふくじゅえん)」のお茶、「老松(おいまつ)」「亀末廣(かめすえひろ)」の甘味などが取りそろえられていて、日本の良質な食文化を少しずついただくことができます。
ランチ(12:00~13:30)とディナー(19:00~20:30)は江戸前寿司(赤酢)、大阪寿司(米酢)、茶巾寿司、水出し玉露、先付、汁物、玄米茶、菓子が付いたコース料理での提供。ティータイム(15:00~16:30)は「老松」「亀末廣」の菓子と「福寿園」のお茶のアフタヌーンティーセットが楽しめます。
■3:幻の料亭「百川」に想いを馳せる
ディナータイム終了後、客席は「百川ラウンジ」と称される、粋な遊びを楽しむサロンに早変わり。このサロンは、江戸時代に名を馳せた幻の料亭「百川(ももかわ)」にヒントを得ているのだとか。食通・ワイン通として知られる俳優の辰巳琢郎氏が日本中からセレクトした美酒のラインナップが、豊富に取りそろえられています。このサロンは予約不要で、1杯だけさらりと嗜むこともできます。「百川茶漬け ~福寿園のお茶と~(1,512円・税込)」「天然真鯛の胡麻和え(1,620円・税込)」など、ラウンジタイム限定メニューも気になります。
本物の片鱗に触れることが出来るとあって、興味はあったけれど、なかなか伝統芸能に接する機会がなかったという方のご来店も多いそう。今後、お着物での来店で受けられる限定サービスも計画中とのこと。ちょっとしたパーティのように出かけても良し、ふらっと立ち寄るようなカジュアルさも良し。さまざまなスタイルで楽しめるフレンドリーさもポイントです。会食や、海外からの来客にも喜ばれそうですね。
問い合わせ先
- 水戯庵
- 住所/東京都中央区日本橋室町2-5-10 B1F
- 東京メトロ 銀座線/半蔵門線A6出口 徒歩1分 コレド室町2直結
- TEL:03-3527-9378
- TEXT :
- Precious.jp編集部