白シャツとネイビージャケットのスタイルは、メンズファッションの神髄であり、伝統を継承する王道の着こなしである。春夏秋冬、季節を問わずにクラス感に満ちたスタイルを表現できるが、特に日差しの強い夏には、その鮮やかな色彩のコントラストで、さらに存在感が際立つ。夏本番に向けてさらにその存在感が際立つことだろう。

白シャツとネイビージャケット黄金ルール5か条

1.軽快なスタイルならイタリアンスタイル
2.ジェントルマンの風格なら英国スタイル
3.芸術的な雰囲気ならフレンチスタイル
4.アイビー発祥地のアメリカンスタイル
5.開放的な気分に浸るならカプリスタイル

以上、白シャツとネイビージャケット黄金ルール5つだ。これらがフォーマルからリラックスしたスタイルまで、白シャツとネイビージャケットを基本に、多彩なスタイルを形づくっているのだ。こらを踏まえ最適なコーディネートを紹介する。

白シャツとネイビーの組み合わせは黄金ルールがキモ!

イタリアンスタイル|ワイドカラーシャツにダブルジャケットの組み合わせ

ワイドカラーのシャツにシャープなシルエットのダブルジャケットを合わせ、ソリッドのネイビータイを結んで、はっきりと対比させた「白×紺」のスタイルを楽しむ。パンツも白無地を合わせることで、クリーンかつツヤのある洒落たスタイルが演出できる。黒革のダブルモンクストラップで、足元を引き締めるコーディネートに。パンツ¥19,000(トヨダトレーディング プレスルーム〈ブリリア1949〉) タイ¥16,000(ビームス ハウス 丸の内〈フランコ バッシ〉)チーフ¥2,800(ビームス ハウス 丸の内〈ビームスF〉) 靴¥180,000(ジョン ロブ ジャパン) 時計¥1,700,000(ジャガー・ルクルト)
ワイドカラーのシャツにシャープなシルエットのダブルジャケットを合わせ、ソリッドのネイビータイを結んで、はっきりと対比させた「白×紺」のスタイルを楽しむ。パンツも白無地を合わせることで、クリーンかつツヤのある洒落たスタイルが演出できる。黒革のダブルモンクストラップで、足元を引き締めるコーディネートに。パンツ¥19,000(トヨダトレーディング プレスルーム〈ブリリア1949〉) タイ¥16,000(ビームス ハウス 丸の内〈フランコ バッシ〉)チーフ¥2,800(ビームス ハウス 丸の内〈ビームスF〉) 靴¥180,000(ジョン ロブ ジャパン) 時計¥1,700,000(ジャガー・ルクルト)

英国スタイル|ロングポイントカラーシャツにブレザーの組み合わせ

首元を強調した襟腰の高いロングポイントのシャツに、サヴィル・ロウを彷彿させる伝統的なスタイルのブレザーとの組み合わせで、正統派のスタイルとなる。大柄のペイズリータイを締め、繊細な千鳥格子の股上の深いパンツを合わせて、気品あふれる英国紳士を演出したい。ステッキ替わりに細巻きの傘を。パンツ¥50,000・チーフ¥15,000(リシュモン ジャパン〈ダンヒル〉) タイ¥16,000(ビームス ハウス 丸の内〈フランコ バッシ〉) 靴¥170,000(ジョンロブ ジャパン) 傘¥36,000(ヴァルカナイズ・ロンドン〈フォックス・アンブレラ〉) 時計¥1,200,000(ジャガー・ルクルト)
首元を強調した襟腰の高いロングポイントのシャツに、サヴィル・ロウを彷彿させる伝統的なスタイルのブレザーとの組み合わせで、正統派のスタイルとなる。大柄のペイズリータイを締め、繊細な千鳥格子の股上の深いパンツを合わせて、気品あふれる英国紳士を演出したい。ステッキ替わりに細巻きの傘を。パンツ¥50,000・チーフ¥15,000(リシュモン ジャパン〈ダンヒル〉) タイ¥16,000(ビームス ハウス 丸の内〈フランコ バッシ〉) 靴¥170,000(ジョンロブ ジャパン) 傘¥36,000(ヴァルカナイズ・ロンドン〈フォックス・アンブレラ〉) 時計¥1,200,000(ジャガー・ルクルト)

フレンチスタイル|スタンドカラーシャツにカントリージャケットの組み合わせ

スタンドカラーのシャツには、ジャケットも同様のスタンドカラーのデザインを合わせると、バランスの取れたスタイルに仕上がる。パンツは、ゆったりとしたシルエットでパリらしいスタイルを演出。コットンプリントのスカーフを巻き、洒脱な着こなしに、品のいいアクセントを楽しみたい。パンツ¥32,000(エストネーション〈ベルナール ザンス〉) スカーフ¥26,000(エルメスジャポン)ベルト¥16,000(ビームス ハウス 丸の内〈ウィリアム〉) 靴¥85,000(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店〈クロケット&ジョーンズ〉) 胸ポケットに挿したサングラス¥44,000(ブリンク外苑前〈カトラー アンド グロス〉) 時計¥1,850,000(ジャガー・ルクルト)
スタンドカラーのシャツには、ジャケットも同様のスタンドカラーのデザインを合わせると、バランスの取れたスタイルに仕上がる。パンツは、ゆったりとしたシルエットでパリらしいスタイルを演出。コットンプリントのスカーフを巻き、洒脱な着こなしに、品のいいアクセントを楽しみたい。パンツ¥32,000(エストネーション〈ベルナール ザンス〉) スカーフ¥26,000(エルメスジャポン)ベルト¥16,000(ビームス ハウス 丸の内〈ウィリアム〉) 靴¥85,000(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店〈クロケット&ジョーンズ〉) 胸ポケットに挿したサングラス¥44,000(ブリンク外苑前〈カトラー アンド グロス〉) 時計¥1,850,000(ジャガー・ルクルト)

アメリカンスタイル|ボタンダウンシャツにシングルジャケットの組み合わせ

襟元が引き締まるボタンダウンシャツにネイビー無地のシアサッカーを合わせて、夏のトラッドスタイルを表現する。淡いトーンのストライプタイや控えめな柄のチェックパンツをコーディネートすることで、質実剛健なアメトラ・スタイルを今の気分で楽しめる。どっしりとした重厚感を備えた、黒のレースアップ靴で足元を固め、懐かしくもモダンなニューヨーカーが気どれる。パンツ¥36,000(ビームス ハウス 丸の内〈ピーティーゼロウーノ〉) タイ¥13,000(コロネット〈ブリューワー〉) チーフ ¥6,500(SANYO SHOKAI 〈ポ ール・スチュアート〉) ベルト¥159,000(リシュモン ジャパン〈ダンヒル〉)靴¥94,000(ラコタ〈オールデン〉)
襟元が引き締まるボタンダウンシャツにネイビー無地のシアサッカーを合わせて、夏のトラッドスタイルを表現する。淡いトーンのストライプタイや控えめな柄のチェックパンツをコーディネートすることで、質実剛健なアメトラ・スタイルを今の気分で楽しめる。どっしりとした重厚感を備えた、黒のレースアップ靴で足元を固め、懐かしくもモダンなニューヨーカーが気どれる。パンツ¥36,000(ビームス ハウス 丸の内〈ピーティーゼロウーノ〉) タイ¥13,000(コロネット〈ブリューワー〉) チーフ ¥6,500(SANYO SHOKAI 〈ポ ール・スチュアート〉) ベルト¥159,000(リシュモン ジャパン〈ダンヒル〉)靴¥94,000(ラコタ〈オールデン〉)

カプリスタイル|プルオーバーシャツに1枚仕立てのジャケットの組み合わせ

リネンのカプリシャツと一枚仕立てのネイビージャケットに、ストライプのショーツを合わせ、開放的かつシックなリゾートスタイルを表現。ジャケットのそでを捲りあげ、シャツのすそを出して着こなすことで、よりくつろいだスタイルが楽しめる。素足にはいたブラウンスエードのローファーに合わせ、ブラウンの帽子をかぶることで、色数を抑えた大人の上品さが演出できる。パンツ¥23,000(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店〈GBS〉) 帽子¥15,000(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店〈キジマ タカユキ〉) チーフ¥6,000(コロネット〈ブリューワー〉)靴¥190,000(ジョン ロブ ジャパン)時計¥1,060,000(IWC)
リネンのカプリシャツと一枚仕立てのネイビージャケットに、ストライプのショーツを合わせ、開放的かつシックなリゾートスタイルを表現。ジャケットのそでを捲りあげ、シャツのすそを出して着こなすことで、よりくつろいだスタイルが楽しめる。素足にはいたブラウンスエードのローファーに合わせ、ブラウンの帽子をかぶることで、色数を抑えた大人の上品さが演出できる。パンツ¥23,000(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店〈GBS〉) 帽子¥15,000(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店〈キジマ タカユキ〉) チーフ¥6,000(コロネット〈ブリューワー〉)靴¥190,000(ジョン ロブ ジャパン)時計¥1,060,000(IWC)

「神髄」「王道」感が漂う、白シャツとネイビージャケットの着こなしゆえに、トレンドをたっぷりと盛り込むのではなく、伝統を生かして鷹揚に構えたスタイルで、着こなしを楽しむのが正解だ。現在、注目されているクラシックスタイルは、各国の質のいいアイテムや、センスあるスタイルを柔軟に取り入れたインターナショナルな感覚が重視されているが、伝統を受け継いだスタイルを持つファッション大国や地域には、元来、確固たる着こなしの流儀がある。

白シャツとネイビージャケットの着こなしの黄金ルールは、5つのベーシックなスタイルから導き出せる。ルールのないスタイルに徒いたずらに飛び付かず、伝統が築き上げた「着こなしのテイスト」に学ぶことである。

※価格はすべて税抜です。※2017年夏号掲載時の情報です。

この記事の執筆者
TEXT :
矢部克已 エグゼクティブファッションエディター
BY :
MEN'S Precious2017年夏号 「白シャツ」×「ネイビージャケット」という黄金ルールより
ヴィットリオ矢部のニックネームを持つ本誌エグゼクティブファッションエディター矢部克已。ファション、グルメ、アートなどすべてに精通する当代きってのイタリア快楽主義者。イタリア在住の経験を生かし、現地の工房やテーラー取材をはじめ、大学でイタリアファッションの講師を勤めるなど活躍は多岐にわたる。 “ヴィスコンティ”のペンを愛用。Twitterでは毎年開催されるピッティ・ウォモのレポートを配信。合わせてチェックされたし!
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クレジット :
撮影/浅井佳代子(人物)、戸田嘉昭(パイルドライバー/静物) スタイリスト/大西陽一(RESPECT)  ヘア&メーク/MASAYUKI (the VOICE) モデル/Trayko 構成・文/矢部克已(UFFIZI MEDIA