“今年最も輝いた時を過ごした人” に贈られる「時の人賞」は俳優の鈴木京香さんに決定!【「Precious」ウォッチアワード 2025】

2025年に発表された新作時計のなかから、真に価値のあるラグジュアリーな時計をカテゴリー別に選出する【「Precious」ウォッチアワード 2025】。創刊以来、“真の名品” を紹介してきた「Precious」、ならびに「MEN'S Precious」が独自の視点、各界の目利きによる審査で今年の名品ウォッチを表彰します。

8回目を迎えた贈賞式を都内で開催し、【「Precious」ウォッチアワード】では12部門を、さらに【「MEN'S Precious」ウォッチアワード】では8部門が選出され、各賞を受賞されたブランドに記念の盾が贈られました。

さらに今年、最も輝いた時を過ごした人に贈られる「時の人賞」も発表され、2025年は俳優の鈴木京香さんに決定! 授賞式に登壇されました。受賞インタビューと共に、式典での様子を詳しくリポートします。

鈴木京香さん
俳優
1989 年に映画『愛と平成の色男』でデビュー。第28 回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞をはじめ受賞多数。
近年の作品にNHK の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』、映画『グランメゾン・パリ』、ドラマ『PJ ~航空救難団~』
など。現在、阪神タイガースを舞台に28 年の生涯を駆け抜けた選手と支え続けた人たちの感動の実話を描いた映画
『栄光のバックホーム』が公開中。アートや建築に造詣が深く、取り壊しの危機にあった東京・渋谷の名作住宅
『ヴィラ・クゥクゥ』を個人で購入し引き継ぎ、保存再生に尽力したことにより、日本建築学会文化賞を受賞している。

「時の人賞」に輝いた俳優の鈴木京香さんにインタビュー

俳優の鈴木京香さん
バングル¥1,980,000・リング¥1,650,000・イヤクリップ¥726,000・イヤカフ¥1,870,000(クリヴェリ)

【「Precious」ウォッチアワード 2025】授賞式に、艶めくサテンのドレープが美しいドレスを纏って登壇された鈴木京香さん。2025年1月号では表紙を飾っていただき、さらに造詣の深い建築、アートの特集でも何度もご登場いただいております。

また現在、公開中の主演映画『栄光のバックホーム』では、2013年のドラフト会議で阪神タイガースから2位指名を受け入団し、将来を期待されながらも、21歳で脳腫瘍を発症して引退を余儀なくされた元プロ野球選手・横田慎太郎さんを懸命に支える母親役を熱演。感動の実話を繊細に描いた内容が多くの人の心を打つ話題作となっています。

今回の選出理由について、「Precious」ブランド室室長の能 聡子は、

「鈴木京香さんには、2025年1月号の表紙を飾っていただきました。そこからのご縁をいただき、アンバサダーしてもご活躍された11月開催のイベント『アートウィーク東京』への想いも誌面にてインタビューさせていただいております。また11月28日に公開の映画『栄光のバックホーム』では、28年という短い生涯の阪神タイガース・横田慎太郎選手の母を、やさしくそして力強く、映画全編にわたって演じていらっしゃいます。アートという先人の唯一無二の価値を伝えながら、また数々の映像作品の中では人生の時をそのきめ細やかで確かな演技力で描いていらっしゃる… そんなお姿が、まさに2025年の時の人としてふさわしいのではないでしょうか…Preciousではその姿に、心よりの敬愛をこめてこの賞を贈らせていただきます」との選出理由を発表しました。

「時の人賞」を受賞されて、鈴木さんはまず「ありがとうございます、ちょっと照れていますが…」と微笑み、喜びを表現されたあと、

「時の人というこのような大変ありがたい賞を頂戴し、本当に感激しています。数年前に体調を崩してからは、時間の大切さ、時間のありがたみをより強く感じるようになりました。今、そのようなちょっと辛い時期を経て、このような晴れがましい年の瀬にぴったりだと感じる、この時の人という象徴的な賞を本当にうれしく思います」

とこれまでを振り返りながら、受賞への感謝を率直に述べられました。

映画『グランメゾン・パリ』のロングランから始まり、ドラマや映画に大活躍の一年を振り返って

授賞式の後半ではトークセッションも行われ、鈴木さんに「時の人賞」受賞にちなんで2025年を振り返って “今年最も輝いた時” を過ごしたエピソードなどについてお話しを伺いました。

―― 今年、2025年を振り返ってみて、いまのお気持ちは?

鈴木さん:「今年は今まで以上に早く過ぎた一年になったなと思います。こうやって年の終わりにお祝いしていただくのも嬉しいことですし。なぜこんなに今年が早くなったのか。それは年齢を重ねていくとそうなることはもちろん、おかげさまで充実した仕事にいつも取り組ませていただけているおかげだなと感じています」

―― 2025年1月号では「Precious」の表紙も飾っていただき、また11月号では、アート特集にもご登場いただきました。撮影で特に印象に残っていることは?

鈴木さん:「アートウィーク東京の撮影の時は、こんな素晴らしい建築を前にして、とても楽しい時間を過ごさせていただきました。1月号に出させていただいた時は期間限定ではありますけど、谷口吉生(たにぐち・よしお)さんの建築を管理させていただいているので、その建築にプレシャス(編集部)の皆さんをお招きして、撮影していただいたので、私にとって “谷口建築” 、自分の好きなアートや家具をご紹介するのが初めてで、特に印象深く覚えています。そして、(誌面の)仕上がりの写真もとても素敵だったので、本当にありがたいなと思っています」

―― 今回は【「Precious」ウォッチアワード 2025】ということで、鈴木さんにとって “時計” とはどんな存在ですか?また身に着ける際のこだわりは?

鈴木さん:「私、時計は大好きで、普段から仕事じゃない時もよく身に着けているのですが、時計をすると時間の使い方に責任を感じると言いますか、背筋がピッと伸びるような気がしますね。大事な時間をみんなと共有するのだから、時間は守らないといけないという当たり前のこともそうですけれど、時計をみて、過ぎていく時間の大事さみたいなものを感じて、ちょっと自分の歩みを早くしてみるとか、そういうこともとてもいいことだなと思っています。

時計をつける時に考えているのは、お洋服に合うようにと思ってるんですね。たくさん持っているわけではありませんけれど、好きな時計がいくつかありますから、“きょうはあの黒い靴に黒いバッグだから、ベルトは黒にしよう” とか、“スウェードのジャケットを着ているから、フェイスは白のものにしよう” とか、自分なりにこだわって選んで身に着けています」

―― 今年は映画『グランメゾン・パリ』のロングランから始まって、ドラマや映画に大活躍の一年になったかと思いますが、忙しい日々の中で “特に大切にしている時間” はどんな時ですか?

鈴木さん:「私は特に朝が好きなんですね。ロケーション撮影の時はかなり早朝に起きて支度をしますが、その時にしか見られない空の色とか、夜明けの美しさとか、そういう景色を自分で淹れたコーヒーを飲みながらじっくり眺めて、そして時計を見ながら仕事の準備をすすめるというのが、やっぱり一日のスタートとしてとても大事だなと思っています」

―― 最後に、2026年の目標などお聞かせください。

鈴木さん:「今まで57年間、いい経験をいろいろさせていただいて、学んだこともいろいろあります。だから来年はその得難い貴重な経験を一つひとつ磨いていって、次の仕事に活かせたらいいなと思います。ありがたいことに仕事の予定が決まっていますので、全力投球で立ち向かっていけるんじゃないかという、そんな気持ちで年の瀬12月を迎えました。皆さんにとってもよい2026年になりますことをお祈り申し上げます。私もしっかり来年も頑張りたいなと思っています」

現在、公開中の主演映画『栄光のバックホーム』も大好評の鈴木さん。2026年も俳優に、そして建築、アートの世界での鈴木さんのご活躍から目が離せません。

「Precious」専属モデルの立野リカさん&松任谷正隆さんが登壇!

さらに、「Precious」専属モデルとして10周年の記念すべき年を迎えられた立野リカさんは、【「Precious」ウォッチアワード 2025】審査員個人賞でプレゼンターも務められ、動く度にスパンコールが美しく輝く「トム フォード」のパンツスーツ姿を披露されました。

モデルの立野リカさん
スパンコール煌めく「トム フォード」のジャケットとパンツのセットアップに、ジュエリーは「メシカ」がさらなる煌めきを放つ立野リカさん。

プライベートでは今年、結婚され、公私ともに充実した一年となった立野さん。壇上で【「Precious」ウォッチアワード 2025】に参加された感想について

「本日はこのような特別な機会に参加でき、大変光栄です。 Preciousと共に過ごした10年はあっという間でしたが、その中で私は時計のデザインや技術以上に、それぞれが持つ物語に魅了されてきました。時計は時を示す道具ではなく、“今という瞬間を大切に生きること” を思い出させてくれる、本当に大切な存在です。 そして今、時計を愛する皆さまとこの時間を共有できることが本当に幸せで、心から感謝いたします。 本日はおめでとうございます」

とコメントされ、立野さんのため息が出るほどの美しさにオーディエンスが魅了されました。

松任谷正隆さん
作曲家・編曲家・音楽プロデューサーの松任谷正隆さん。

さらに毎年、豪華な顔ぶれをみせる審査員に今年、作曲家・編曲家・音楽プロデューサーの松任谷正隆さんが初加入!

現在、「Precious.jp」で連載中の『クルマのドレスコードを、いま一度』も大好評の松任谷さん。【「Men's Precious」ウォッチアワード 2025】の審査では、審査員個人賞も選出され、松任谷正隆賞として「カルティエ」の『タンク ア ギシェ』が選ばれました。黒のシックなジャケットスタイルで登壇された松任谷さんは、

「僕は1951年生まれで、たぶん皆さんよりだいぶ年上なんだと思いますが、僕が生まれたころはもちろんデジタルなんかは何もなくて、未来はどういう時代になるんだろうっていろんな想像を巡らせていた時代でした。いろんなロマンティックな未来があって、車は空を飛んでて、21世紀には。でも実際は飛ばなかったんですけど。僕はメーターフェチだったので、メーターがなんでも好きで、自転車につける速度計も好きで。その頃、初めてシトロエンがボビンメーターみたいなのを、それはアナログなんですけど作ったのをみて、ものすごく夢をもったというか、感動して、影響を受けたことを覚えています。
このカルティエの『タンク ア ギシェ』っていうのは、それをものすごく思い出させてくれる。あの頃、描いていた未来、それがやっぱり懐かしくて。というすごい個人的な話しなんですけど、あの頃の美意識、あの頃のロマンティックさがあると思いました」

と、このタイムピースを選ばれた理由について発表されました。書き下ろし連載でも感じさせる独自の審美眼が冴えわたるセレクトは、『Precious』世代にとって永遠の憧れでもあります。

2025年を代表する名作時計が集う “時計の祭典” は盛況のうちに幕を閉じ、来る2026年の新作タイムピースへの期待が高まる一夜となりました。

『Precious.jp』

この記事の執筆者
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PHOTO :
黒石あみ(小学館)
EDIT&WRITING :
濱谷梢子、松野実江子(Precious.jp)