シクラメンの花々が天井一面を彩る華やかな会場を舞台に開催された「ディオール」の2026年春夏 オートクチュール コレクション。
ジョナサン・アンダーソンの革新的な創造性とアトリエの類稀なる職人技術によって再解釈された、新風をもたらすルックが多数お目見えしました。
コレクションを通して特に注目したいキーワードは、「構築的なシルエット」と「表情豊かな花々」、そして、進化するアイコン「バー」ジャケットです。貴重な製作シーンの様子と共に注目のルックをお届けします。
■構築的なフォルムの追求によるエレガンスとモード感の両立
コレクション全体を通して鮮烈な印象を残したのが、構築的なシルエットのルックたち。ファーストルックを飾った砂時計フォルムのドレスをはじめ、鳥籠を彷彿とさせるフォルム、バルーン型のドレスなど、構築的な美しきシルエットで魅せるルックが多数登場しました。
立体的なフォルムを覆うしなやかに流れるラインが、体の曲線や動きを際立たせます。下は、貴重なコレクションスケッチ。描かれたスケッチをもとに、マケット(=模型)やミニチュア、プロトタイプを用いた試作を繰り返し、これらの構築的フォルムが実現されたそう。
■職人技の結集で描く咲き誇るフラワーモチーフ
ムッシュ ディオールが愛した花々が、さまざまなルックに散りばめられているのも印象的。緻密なエンブロイダリーで表現された花やシルクを裁断して生まれる花など、メゾンが誇る卓越したサヴォワールフェールの結集が、コレクションの世界観をエレガントに彩ります。
こちらは“Cyclamen”と名付けられたドレス。花の中心や花びらを立体的に立ち上げて表現された小さなシクラメンがドレス全体を覆い、まるで花そのものが抽象化されたよう。
染料には、5種類のグリーンと6種類のピンクを使い分けることで、花々の生命力あふれる姿が表現されています。
白いベルベットを黒く染色することで花々を浮き上がらせたこちらのドレスも、ユニークなクリエイションを発揮した一着。白い花に施された小さな縞模様は、生地の加熱により表現されています。
まるで蝶の羽のように揺れ動く、花々の躍動感が見事に表現されていたこちらのドレスにも注目を。クローズアップすると、フリル全体に同系色のトーンで織り込まれたナスタチウム(金蓮花)が小さな鎖状に縁取られています。
■アイコニックな「バー」ジャケットもモダンに進化
1947年の発表からいまなお進化をつづけ受け継がれている「バー」ジャケットも、今回のコレクションの核を担うアイテムのひとつに。キュッと絞ったウエストやペプラムラインといったシグネチャーデザインを踏襲しつつ、ショールカラーやウエスト丈、ロングコートにアレンジされ、よりモダンな表情を見せています。
ディオールの2026年春夏 オートクチュール コレクションショーの全貌は、オフィシャルサイトやSNSからもご覧いただけます。ぜひ、チェックしてみてください。
問い合わせ先
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- PHOTO :
- (C)DIOR、(C)MAX CORNWALL
- WRITING :
- 池尾園子

















