【目次】
- 国際子どもの本の日とは?いつ・何の日かを解説
- 国際子どもの本の日の「由来」と「目的」
- なぜ子どもの読書が大切なのか
- 国際子どもの本の日には何をする?「過ごし方のアイデア」
- 子どもに本を読む「メリット」と「効果」
【国際子どもの本の日とは?いつ・何の日かを解説】
「国際子どもの本の日」という記念日をご存知ですか? 1966年、IBBY(国際児童図書評議会)の創設者イエラ・レップマンが、子どもの本を通して国際理解を深めるための記念日をつくろうと提案。翌1967年、4月2日を「国際子どもの本の日(International Children’s Book Day)」として制定しました。各国で、絵本や児童書といった子どもの本への関心を高めるための活動が行われています。
【国際子どもの本の日の「由来」と「目的」】
■日付の「由来」は…アンデルセンの誕生日!
日付けはズバリ、世界中で愛されている童話作家・アンデルセンの誕生日。ハンス・クリスチャン・アンデルセンは1805年4月2日、デンマークの中央部に位置するフュン島の都市オーデンセに生まれました。『親指姫』や『マッチ売りの少女』、『人魚姫』や『裸の王さま』などは、誰もが読んだことがあるでしょう。彼は生涯で150作以上の童話を創作し、長編小説や戯曲、詩や旅行記なども執筆しました。
アンデルセンの功績を称えて1956年に制定されたのが、世界で最も権威ある児童文学賞「国際アンデルセン賞」。そして1967年に「国際子どもの本の日」が制定されました。いずれもIBBYによるものです。
■なぜ記念日を?制定の「目的」
単純な「読書推進の日」ではなく、「子どもの本を通じて世界をひとつにする」という平和への願いも込められているところが肝心です。子どもには読書の楽しさや喜びを伝え、社会には優れた児童書が与える子どもの成長への影響や重要性を認識してもらうことが目的なのです。
■具体的には何が行われる?
初年にはIBBYの創設者イェラ・レップマンが、翌年はスロベニア(旧ユーゴスラビア)の作家フランツェ・ベウクが新作童話を発表し、1969年にはスウェーデンの作家アストリッド・リンドグレーンの物語に寄せてポスターが制作されました。
以来、IBBYに加盟する各支部が順番に担当国となり、「国際子どもの本の日」に掲げるメッセージとポスターを制作。これを世界に発信するとともに、各国でお祝いのイベントや、子どもの本に対する一般の関心を呼び起こすためのイベントが行われています。日本は、1995年と2024年に担当国としてポスターを制作しました。
2026年の担当国はキプロス。ポスターにも描かれるメッセージは「物語を植えれば、世界は花開く(Plant stories and the world will blossom)」です。物語を「種」にたとえ、想像力や共感する感性が育って世界平和が実現するという願いとともに、環境問題への意識といった現代的なメッセージが込めれています。
【なぜ子どもの読書が大切なのか】
1995年に担当国となった日本が発信したメッセージは「本は、子どもと世界をむすぶ」でした。「国際子どもの本の日」提唱者のレップマンは、異なる文化の物語を読むことで、他者への共感や理解が生まれ、世界平和につながると考えたのだそう。
子どもだけでなく大人にもいえることですが、読書は知識を得たり知的好奇心を揺さぶるだけでなく、想像力と共感力を育みます。また、読書によって語彙力を磨くと思考力を高めることにもつながります。アンデルセンは物語を「魂の糧」と考えていたとか。受け皿に余裕がたっぷりある子どもにとっての読書は、大人の何倍もの財産になり得るのです。
【国際子どもの本の日には何をする?「過ごし方のアイデア」】
JBBY(日本国際児童図書評議会)が主宰する2026年の「国際子どもの本の日」のイベントはすでに終了していますが、個人個人で「子どもの本やその世界に親しむ日」と捉えてみては? この日の過ごし方のアイデアをご紹介します。
■「お気に入りだったあの本」を探す
子どものころにボロボロになるまでくり返し読んだお気に入りの絵本――いつの間にか手元を離れてしまったあの本を探しに、児童専門書店や児童書コーナーへ行ってみませんか? 絵本や児童書は超ロングセラーが少なくなく、あなたの大切な思い出の本が現在も並んでいるかもしれません。
「国際子どもの本の日」の前後には、この記念日や当年のメッセージにちなんで書店に特別コーナーが設けられたり、読み聴かせイベントなどが行われることも。
絵本・木のおもちゃ・オーガニックの通販専門店である「クレヨンハウス」の実店舗(東京吉祥寺と大阪吹田市市)のような、児童書に特化した書店に行ってみるのもいいですね。
■「国際子ども図書館」を訪れてみる
東京・上野にある国際子ども図書館は、2000年に開館した日本初の国立児童書専門図書館。国内外の70万冊の児童書を所蔵し、誰でも無料で利用可能です(複写など一部のサービスは有料)。ここは明治時代の旧帝国図書館を再利用したレンガ棟と、2015年に開館したガラスを印象的に使ったアーチ棟からなる、歴史や時代を感じることができる素敵な施設。建築見学を目的に訪れても、とても楽しいですよ。
【子どもに本を読む「メリット」と「効果」】
子どもに本を読み聴かせるのは、子どもにとっても、読み聴かせる側にとっても大きなメリットがあります。最後にその効果についてさくっと解説しましょう。
■「想像力」や「集中力」が鍛えられる
目で読むのではなく、耳から入る音としての物語は、脳の発達を劇的に促す知的効果があるといわれています。また、本のなかには日常会話と異なる言葉、専門的な単語や美しい表現などにあふれていて、子どもの語彙力は自然に豊かになるのです。
また、読むと同時に絵や写真というビジュアルからも情報を得る読書と違い、耳で聴いてその場面を想像するという作業は、考える力を養う前頭前野脳を働かせることに。ここを鍛えることになる読み聴かせは、イメージする力や、他者の話を聴く集中力を鍛えるのです。
■「セーフティネット」になる
親や祖父母、保育士など親しい人の声で物語を聴くことは、子どもにとって大きなセーフティネット(安心感)になります。膝の上に子どもを座らせたり一緒に横になるなどして、肌が触れ合う状態での読み聞かせは最強! その間、子どもと大人双方の脳内には幸せホルモンのオキシトシンが分泌されます。子どもの不安を鎮めるだけでなく、読み手のストレス解消にも効果があるのだそう。
■「心の知能指数」を育てる
心理学者で科学ジャーナリストのダニエル・ゴールドマンが提唱し、世界中に広めたのが「EQ(心の知能指数)」という概念。自分や他者の感情を認識し、それをコントロールして活用する能力をいいます。
近年の研究では、IQ(知能指数)よりEQのほうが幸福度や充足感に大きな影響を与えるとも。たとえば――友人と何らかのトラブルがあっても、相手の気持ちを察して解決方法を探る。失敗しても過度に落ち込まず、気持ちを前向きに切り替える。他者の感情を察した行動ができるので、周囲から信頼を得られやすくなる。こういったメリットもあるといわれています。
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子どもがいてもいなくても…「国際子どもの本の日」の話題は、ビジネス雑談としても役立ちそうですね。さまざまなジャンルの本との触れ合いは、豊かな時間を与えてくれるもの。通勤中はSNSではなく本を読む、寝る前30分の読書を習慣づけるなど、本との付き合い方を考えてみませんか?
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- 参考資料:『デジタル大辞泉プラス』(小学館)/『世界大百科事典』(平凡社)/日本国際児童書評議会( https://jbby.org/ )/国際子ども図書館( https://www.kodomo.go.jp/ ) :

















