ルーシー&ルーク・メイヤーのデザイナーデュオはジル・サンダーにおいて人類の未来をテーマに掲げる。2017年4月にこのミニマリズムを代表する名ブランドのクリエイティブ・ディレクターに就任以降、この夫妻は服を通して科学と哲学を探求しているのか。
洗練されたジル・サンダーのストリートモード
身体を包み込むようなフォルム
その姿勢はAIとIoTによりSFの世界が近接している現代の空気と呼応していると感じられる。シュプリームのヘッドデザイナーを務めたルーク、ラフ・シモンズの下、ディオールのデザインチームを率いたルーシーだからこそ、この未来をジル・サンダーで引っ張ろうとするのだろう。
2018年の秋冬メンズコレクションはこのブランドの本質である洗練に、トレンドを席巻するストリートのニュアンスが施された。スーツやニット、コートはカッティング、素材にどこかゆるさがあり、身体を包み込むようなフォルムが特徴だ。
男のオーセンティックなスタイルだが、そこにスパイスを利かせるのはアクセサリー。暖かそうな大判ダウンストールは、ミリタリーの寝袋からイメージしたそう。首に巻くのはもちろん、スカートのように腰に巻いたり、肩から下げて身体を覆ったりと、使い勝手の良いアイテムだ。コートやスーツにも気軽に取り入れられる逸品だ。シンプルなガーメントに装着された付けファーポケットも同じく機能的。何ともメイヤー夫妻のウィットを感じさせる。
アクセ使いでひねるメンズスタイル
トラディショナルなチェックやヘリンボーンのコートもシェイプをひねることで、今っぽくストリートテイストになるから不思議だ。そんなアイテム達に使われているメタルのボタンはアルミを削り出したもの。有機的な素材に冷たい無機的なマテリアルを用いるところが未来を紡ぐという今のブランドの姿勢を表している。
トラディショナルなコートもモダンに
知性に溢れ、着易さはもちろんのこと。ダンディズムにストリートを取り込むなら打って付けのワードローブだ。
そんなジル・サンダーが日本で独自の情報を発信するLINE@アカウントを2018年春に開設した。ルーシー&ルークの世界を覗いてみてはどうだろうか?
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- TEXT :
- MEN'S Precious編集部
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- EDIT&WRITING :
- 海老原光宏