【目次】

【「ファイトの日」とはいつ?「意味」「由来」「語呂合わせ」「背景」】

■「いつ」?

「ファイトの日」は5月10日です。「ファイト イッパーツ(一発)!」というキャッチコピーで有名な、あるドリンク剤に関連した記念日なんです。

■「意味」

2012(平成24)年、日本を代表するドリンク剤「リポビタンD」が発売から50周年を迎えたことを記念して、製造発売元である大正製薬株式会社が制定した記念日です。同年には一般社団法人 日本記念日協会によって認定・登録されています。

ごく普通の日常のなかで頑張っている人々を応援し、「もうひと踏ん張りしよう!」という前向きな気持ちを共有する日でもあるのですね!

■「由来」

日付は、「リポビタンD」の有名なキャッチコピーである「ファイト イッパーツ!」に由来した語呂合わせです。

「ファイ(5月)ト(10日) イッ(1時)パー(8分)ツ(2秒)!」と読むのですね。日付だけでなく、秒数まで決まっているとは知りませんでした。「リポビタンD」50周年記念記者発表会では、歴代のCM出演者10名が出席し、5月10日1時8分2秒に「ファイト イッパーツ!」と全員が声を揃え、発売50周年を盛り上げたそうです。なるほどー! このコピーには、リポビタンDを飲んで疲労を回復し、元気になってもらいたいという願いが込められているそうです。

■「ファイト」という言葉がヒットした背景

「リポビタンD」が発売されたのは1962(昭和37)年のことです。いわゆる「高度経済成長期」は、一般的に1954年末(神武景気の始まり)から1973年末(第1次オイルショック)までの約19年間を指しますから、1962年といえば、その真っ只中。当時の“頑張ること”を肯定する社会的空気とも重なり、「ファイト!」という言葉が広く浸透していったのかもしれません。


【「ファイト」という言葉の意味とは?日常での使われ方】

私たちが日常的に使っている「ファイト」という言葉は、ご承知の通り外国語由来の「カタカナ語」です。本来の意味と、カタカナ語としての意味の違いを解説しましょう。

■カタカナ語「ファイト」の意味は

日本において「ファイト」は、「勝負」や「試合(ボクシングなど)」、「闘志」といった意味のほかに、「頑張れ!」「元気を出して」「闘志を燃やせ!」といった、ポジティブな応援や励ましの言葉として定着しています。「リポビタンD」のキャッチコピー「ファイト イッパーツ!」も、まさにこんなニュアンスで使われています。

■語源は英語[fight]

英語の[fight] は、「戦う」「闘争する」「喧嘩をする」という意味であり、物理的な衝突や暴力的な戦闘を示唆する言葉です。そのため、海外の方に「Fight!」とだけ伝えると、前後の状況次第では「戦え(殴り合え)!」という物騒な意味に受け取られてしまいかねません。


【ビジネス雑談に役立つ「ファイトの日」と「ファイト」の雑学】

■誰から覚えてる?「ファイト イッパーツ!」の歴史

まずは「リポビタンD」歴代CM出演者とキャッチコピーの変遷を見てみましょう。

1961(昭和36)年:エンディ宮本さん  「ファイトを飲もう!」
1963(昭和38)年:王貞治さん     「ファイトで行こう!」
1973(昭和48)年:宝田明さん     「ヨッ! お疲れさん」
1975(昭和50)年:高橋英樹さん    「ヤッタ!」

1977(昭和52)年〜
二人一組でのアクション路線へ。勝野洋を中心に、宮内淳さん、真田広之さん、渡辺裕之さんへとパートナーが交代。崖を登るシーンは有名。コピーはもちろん「ファイト イッパーツ!」です。

1980年代後半〜90年代
渡辺裕之さんを軸に、野村宏伸さん、倉田てつをさん、西村和彦さんらが吊り橋篇、倒木篇、モーターボート篇など、激しいアクションに挑戦。海外ロケも増えました。

1993(平成5)年〜
西村和彦さん&宍戸開さん 危機一髪篇や激流脱出篇、倒木渡り篇、ヘリ篇など。

1999(平成11)年〜
宍戸開さん&ケイン・コスギさんのペアに。その後、ケイン氏のパートナーとして滝川英治さん、山口達也さんさん、三浦貴大さんらが登場。ケイン氏は歴代最長の出演期間を記録しました。

2016(平成28)年〜
大谷翔平さんが登場。新コミュニケーションコンセプト「Have a Dream」を携え、CMイメージもリニューアル。その後はプロゴルファーの松山英樹選手、バスケの八村塁選手など、世界で活躍するアスリートを起用し、挑戦し続ける姿を応援するスタイルへと進化しています。木村拓哉さんの出演も印象的でした。

■2026年CMには吉沢亮さんが出演。さてキャッチコピーは?

2025年には、なんと11年振りに「崖」が舞台となってCMに復活。ケイン・コスギさん渾身の「ファイト イッパーツ!」が蘇りました。そして2026年4月から「リポビタンD(リポビタンDays)」の新CMには、俳優の吉沢亮さんが出演しています。建築デザイナー役として「頑張ったっていいだろう!」というメッセージとともに、令和ならではのスマートな「頑張る人を応援」する姿が描かれています。

■世界に通じる「ファイト!」の英語表現は

英語で日本的な「頑張れ」を伝えるには…

・「You can do it」(あなたならできるよ!)
・「Go for it!」(いけー!)
 ・「Keep it up!」(その調子!)
・「Good luck」(頑張れ)
・Cheer up!(元気出して!)            …などの表現が一般的です。

***

「リポビタンD」の新CMに登用された俳優の吉沢亮さんは、出演が決まったとき、「嬉しいけど、なんで俺?」と思ったそうです。インタビューでは、吉沢さん自身が頑張るため、前に進むための原動力は「自分がそれを好きでいること」だと答えています。「好きであれば納得するまで頑張れる」。確かにそうですね!

「ファイト イッパーツ!」と熱く叫んで頑張る人がいる一方で、心の熱さは秘めたままクールに「頑張ったっていいだろう!」と呟く人もいる。こんな多様性が、令和の「ファイトの日」なのかもしれません!

この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
参考資料:『日本国語大辞典』(小学館) /『デジタル大辞泉』(小学館) /『使い方の分かる 類語例解辞典』(小学館) /大正製薬商品情報サイト「リポビタンD」(https://brand.taisho.co.jp/lipovitan/lipod/) :