どこかとらえどころのないミステリアスな雰囲気を纏い、映像メディアへの露出が多くないことも相まって、世間では孤高なイメージを抱く人も少なくない音楽家・岡村靖幸さん。しかしながら、彼をよく知る関係者やファンからは「岡村ちゃん」と呼ばれる愛すべき存在でもあります。
Precious初登場の好機を得て、知れば知るほど深掘りしたくなるその魅力に迫りました。
岡村靖幸の贅沢論。「いい仕事」の瞬間が最高のラグジュアリー
ライブを「DATE(デート)」と称し、ファンを「ベイベ」と呼ぶ。ファンとの親密な絆を象徴する岡村さん界隈ならではの文化がある。「DATE」という言葉にちなんで、もし今、岡村さんがプライベートでデートのプランを立てるとしたら、どのようなデートが理想?
「大人のデートとなると、映画やディズニーランド、高級レストランなど、人によって好みが分かれるでしょうから、相手の希望を第一に考えたいと思いますね」
ご自身が望むシチュエーションを教えてほしい、と踏み込んでうかがった。
「そうですね…美術館は候補としていいかもしれないですね。運転免許は取得しましたが、なかなかドライブの機会がなくて。熱海などへ足を延ばしてみたいですね」
人生経験を重ねた岡村さんが今、女性のどんなところにときめくのか、知りたい。
「ユーモアのセンスがあるとキュンときます。僕が知らないことをたくさん知っていたりすると、気持ちが盛り上がります」
若手とのコラボレーションなど新しいことに果敢に挑み、若い世代のファンも増えている岡村さんは、いつまでも若々しいイメージ。40〜50代のマチュアな女性に魅力を感じることもあるのだろうか?
「もちろんです。めちゃめちゃありますよ! 年齢は関係ないです。全然関係ない。先ほどもお話ししたように、知性やユーモアといった内面的な部分が成熟している女性に魅力を感じます」
以前、結婚をテーマに多彩なゲストにインタビューする連載をされていた岡村さん。2026年、結婚の予定や願望はあるのだろうか。
「予定はないです(即答)。まったくない! ただ、『結婚したい人』が現れたらいいなとは思います。(親友のミュージシャンである)斉藤和義さんなどを見ていると、とても家庭を大事にされているので。そういう方を見ると、結婚したら自分の人生もまた違ってくるのかなと思ったりもしますけどね」
小誌はラグジュアリー・ファッション誌をうたっているが、岡村さんにとってのラグジュアリーなモノやコトはなんだろうか。
「ラグジュアリーを日本語でシンプルに言うと贅沢、ですか。そうですね、やはりいい仕事ができたときにそんな気持ちになりますね。自分の活動のなかでプロデュースの仕事も多く手掛けているのですが、それがうまくいって、(自身が)アップデートされた手応えを感じる瞬間にも、贅沢な気持ちになります」
岡村さんの楽曲の大きなテーマである「青春」は、人生において非常にラグジュアリー=贅沢で貴重な時間だといえるだろう。岡村さんが大人になった今、定義する「青春」とはどのようなものなのだろうか。
「自分には年齢に関係なく、今も終わらない青春が続いているような感覚があります。なので、青春がいつまでなのか、それは気持ちしだいだと思います。青春にはうまくいかないことも多くありますけど、どんな物事も達観せずに新鮮な気持ちで受け止めていれば、いくつになってもフレッシュなままでいられるんじゃないかな」
この記事を読んで初めて岡村さんの楽曲を聴こうと思った読者に向けて、入門編としておすすめの曲を挙げていただいた。
「80年代から聴いてくれている古くからのファンは、やはり『だいすき』や『SUPER GIRL』『イケナイコトカイ』『カルアミルク』などを挙げてくれますが、最近のファンは『ビバナミダ』や『愛はおしゃれじゃない』といった、比較的新しい楽曲をイイと言ってくれます。入門編としてこのあたりいかがでしょうか」
六十にして耳順(みみしたが)う。深化と進化を遂げる仕事の輪郭
近年、インタビュアーとしての才能を開花させている岡村さんは、『週刊文春WOMAN』で人気対談を連載し、回を重ねるごとに質問力に磨きをかけている。斉藤和義さんとのスペシャルユニット「岡村和義」では昨年秋のプレミアムライブも成功を収め、日常では多岐にわたる分野の豪華な顔ぶれの著名人たちと交流し、そしてひとり、勉強を続ける。本業の音楽業では、プロデューサーとして1月に生田斗真さんの本格ソロ歌手デビュー曲『スーパーロマンス』を手掛け、4月には中島健人さんとのコラボ楽曲『瞬発的に恋しよう』を発表し話題を呼んだ。アーティストをプロデュースする際、意識していることがあるという。
「相手が望んでいることをヒアリングし、応えるようにしています。女性人気の高いアイドルの方々の場合は、オーディエンスがキュンとするような形になるよう、意識してつくっています」
6月からは、いよいよ最新のDATEとなる夏のツアーが開幕! 岡村さんのライブの醍醐味は、観客と一体となる熱量溢れるムードと、楽曲を大胆に変える迫力のアレンジ。大ファンでも初めてでも存分に楽しめるステージと定評がある。
「今回、とにかくパワフルなステージにしたいと思っていますね」
高い視座と独自の美学をもつ孤高の天才は、いつも誠実で謙虚でフラット。多くのアーティストからリスペクトされる存在として、その仕事ぶりにも、人間的な魅力にも円熟味が漂う。異彩の輝きを放ち、メジャーでありながら、サブカル。そんな唯一無二のバランス感も彼だけがもつ妙味。これからも、「岡村ちゃん」は更新され続け、ますます私たちを魅了していく。
※掲載商品の価格は、すべて税込みです。
問い合わせ先
- PHOTO :
- TAKAY
- STYLIST :
- 島津由行
- HAIR MAKE :
- マスダハルミ(M-FLAGS)
- EDIT&WRITING :
- 下村葉月、濱谷梢子(Precious)
- 取材協力 :
- K-POPゆりこ

















