連載「Tomorrow Will Be Precious!」明日への希望をアクションに変えるPrecious People
明日への希望をアクションに変える方たちの活動に注目し、紹介する「Precious」連載【Tomorrow Will Be Precious!】では今回、世界最高峰のガーデニングの祭典「チェルシー・フラワーショー」で韓国人初となる通算3度の金賞に輝き、韓国の自然の価値を世界に示し、独自のナラティブを込めた庭園で国際的な注目を集める、ガーデンデザイナーのファン・ジヘさんにインタビュー!
ガーデニングの巨匠、ピィト・アゥドルフに「完璧に近い本物の庭園」と言わしめ、ポール・スミスからも「韓国の深い森を歩いているようだ」と評されるほど、国内外から高い評価を得ているファンさんに、庭づくりをするうえでの信念や想いについて、詳しくお話しをうかがいました。
【Seoul】土地の声を聞き、呼吸を促す。庭に命を吹き込む、ガーデンデザイナー
世界最高峰のガーデニングの祭典「チェルシー・フラワーショー」で韓国人初となる通算3度の金賞に輝いたファンさん。幼い頃から母の菜園に親しんで育ち、その後大学で西洋画を学んだのちにこの道へ。芸術的感性をもつ彼女の作品は、ガーデニングの巨匠、ピィト・アゥドルフに「完璧に近い本物の庭園」と言わしめ、ポール・スミスからも「韓国の深い森を歩いているようだ」と評された。
「最も大切にしているのは “美学的良心” と “生態学的良心” です。自分の美意識に誠実であること。自然の理に背かないこと。そのふたつが調和したとき、庭は人の心を解放する場所となる。結局、美しさが人間の自由を増大させると信じているのです」
その信念に基づいた庭づくりは、土地がもつ物語や失われた名前を探し出す “宝探し” から始まる。それでも新たなプロジェクトを前にするたび、過去の仕事の自省の念や、未来への不安感に心揺れることもあるのだそう。
「土地の声が聞こえないときは、早朝から夜遅くまで徹底的に歩き回ります。低い斜度の太陽光が照らす、名もない野草に目を凝らしたり、なかなか心を開いてくれない土地には、何度も扉をノックして向き合うことも。すると少しずつ、自然の声が聞こえ始めるのだから不思議。好きな人のことをもっと知りたい。そんな恋の感情と似ているかもしれません」
環境美術も手掛ける彼女の視線は、従来の庭の概念を超え「ランドアート」の領域へと向かう。素材は木や石に留まらず、風や霧、稲妻などの気象現象も大切な表現の要素だ。
「つくりたいのは “造形物” ではありません。植物を装飾として消費するのではなく、生態系の営みに人間がそっと入り込ませてもらうような “呼吸” という状態を模索しています」
自然のありのままを敬い、その声にじっと耳を澄ませる。美学と生態学というふたつの良心からつくられる空間は、訪れる者の心を静かに満たし、自由へと導いてくれる。
◇ファン・ジヘさんに質問
Q 朝起きていちばんにやることは?
まだ寝ぼけた状態で首を左右に振ります。そうやって脳を目覚めさせ、さっと祈ったあとにストレッチをします。
Q 人から言われてうれしいほめ言葉は?
「あなたがいるから笑顔になる」「あなたに感謝します」
Q 急にお休みがとれたらどう過ごす?
木の下でピクニックがしたい。ぐっすり深い眠りに落ちたいです。
Q 仕事以外で新しく始めたいことは?
ジャズダンスを始めたい。
Q 10年後の自分は何をやっている?
ランドアート、ファインアートを極めていく。
Q 自分を動物に例えると?
鳥。鳥は臆病な動物ですが、高く飛ぶことも、木の梢に身を預けることもできます。低い茂みに隠された秘密を知ることができるのも、風と一体になれるところもいいですね。
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- Xian Zhi
- 取材 :
- Rumiko Ose

















