無人島といえば、サバイバル生活をするTV番組のイメージが強いという方も多いのではないでしょうか。島国である日本には、無人島は約6,800ほど存在します。そんな「文字どおり人が住んでいない島」である無人島ですが、実は購入することもできるそうです。

そこで今回は、無人島にまつわる疑問について、日本で唯一無人島の販売を手がける会社「アクアスタイルズ」の代表・佐藤政信さんにインタビュー。水や電気などのインフラはどう整える? 携帯は繋がる? そして無人島の価格は? など、気になる疑問にお答えいただきました。

日本で唯一無人島の販売を手がける会社にインタビュー!

■長崎の無人島「橘島」は、明日から生活できる唯一の島

無人島購入後に必要なことは、インフラの整備?

——無人島は、イメージ通り、最初は水や電気なども通っていないのでしょうか。

「ほとんどの島はすぐに生活できる状態ではありません。インフラが整っている島は、基本的にないですね。ただ、長崎にある『橘島』は例外です。この島は、家や桟橋、ボートなどが完備されていて、それが売値の中に含まれています。住むためのインフラも、島のオーナーさんが整えてくれていますので、明日からでも生活できます」

橘島(提供:アクアスタイルズ)

——「橘島」のような島は他にもあるのですか?

「僕の知っている限り、他にはありません。もともと有人だった島で古井戸が残っていたり、畑があったりするところはあります。ただ、家も朽ち果ててしまっているため、無人島を購入した際はまず島のインフラを整える必要があります」

——インフラの整備というのは、とても大変そうですが。

「アクアスタイルズでは、島を売るだけでなく、建築業者や資材運搬業者との橋渡しも行っています。先述のように古井戸が残っている島は、一度ポンプアップすると水が使えることも多い。電気はソーラーパネルもしくは発電機を使えば、別荘としての数日間利用なら可能です。また、弊社が扱っている無人島は、本島から近い島が多く、携帯もほとんどの島で繋がります。通信面の心配はありません」

■いちばん安い島は2,000万円!支払い方法は現金オンリー?

無人島はローンを組んで購入できない?

——無人島の価格をお教えください。

「一番価格が安い島は、三重県の『丸島』で2,000万円。高額な島は、沖縄の西表島の一部である『ウ離島(ウばなりじま)』や広島の『藍の島』で、ともに5億円です。価格は、港からの距離や、島の面積で決まります。ただ、先述した長崎の橘島は、即生活可能で価格は2億円。この島はかなりイチオシです!」

——2,000万円ほどであれば、ローンを組んで買えそうですが。

「島は現金でしか購入できません。なので、実際に買う方は、現金で即購入できる富裕層の方が多いんです。また、購入される方の特徴で多いのは、船をもっている方。クルージングをする目的地として、島を買われる方が多いのです。ほとんどの方がリゾートや別荘目的。定住している方は今のところはいません」

——無人島購入の際に必要な条件はありますか?

「特に条件はありません。無人島は普通の不動産土地取引になります。ただ、大きな島になりますと国土交通省の認可が必要です。『その土地をどう使うのか?』『誰が使うのか?』など、尖閣諸島の問題以降、審査が少し厳しくなっています。また、島は登記簿上、山林や雑種地になりますので、年間の維持費は数千円から数万円ほどなんです」

■売れた島の最高額は6,000万円!直近で売れた島の使用目的とは?

売っている無人島の数も少ない?

——今まで売れた無人島の最高額をお教えください。

「四国の太平洋側にある、6,000万円の島です」

——では、一番最近売れた無人島は?

「香川県の瀬戸内側の島で、ある有名俳優の方が持っていた島を、ご子息が売りに出したものです。ビーチも二面あって、とてもいい島です。買った方は、島でサマーフェスを手がけられる予定だと伺いました。音で近隣に迷惑をかけることもありませんので、島はフェスにはうってつけですよね。このように現在は、目的も多様化しています」

——無人島を購入される方は多いのでしょうか。

「やはり、島は大きな資産なので、実際はそう動きません。いま扱っている島は、国内で10島ほど。お客さまに売れるような島は、本島から近い、船がつけられる、所有権がしっかりしているなどの条件が整っている必要があります。そのため、販売している島の数もないんです」

無人島を購入するなんて、大きなロマンを感じますよね。手に入れたのなら、そこはまさに自分だけの楽園。今回のお話で「いつかは……」なんて、夢が広がった方もいるのではないでしょうか。気になった方は、実際に購入できる無人島や明日からでも生活できる島、橘島を詳しくチェックしてみるのもいいかもしれません!

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この記事の執筆者
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WRITING :
松崎愛香
EDIT :
高橋優海(東京通信社)