【目次】

【「福島県民の日」と「静岡県民の日」とは? 8月21日になった理由】

■8月21日は「福島県民の日」と「静岡県民の日」

8月21日は、福島県と静岡県の「県民の日」です。いずれも県の歴史や文化への理解を深め、郷土への愛着を育むことなどを目的に定められています。2県の県民の日が同じ日なのは、現在の県につながる大きな行政上の変化が、1876(明治9)年8月21日にあったためです。

■福島県は…

福島県では、1876(明治9)年8月21日に旧福島県、磐前県、若松県の3県が合併し、現在とほぼ同じ県の姿が誕生しました。

■静岡県は…

一方の静岡県では、同じく1876(明治9)年8月21日に当時の浜松県と静岡県が合併し、現在の静岡県が誕生しました。

つまり、同じ「8月21日」でも、福島県と静岡県では、県の成立に至るまでの歴史が異なります。それぞれの県がどのように現在の姿になったのかをたどると、「県民の日」の意味もより身近に感じられるかもしれませんね!


【福島県民の日の由来とは? 県の誕生と制定の背景を解説】

■古くは陸奥国の一部だった福島県域

現在の福島県にあたる地域は、古代には陸奥国の一部でした。その後、時代によって支配する勢力や行政区画が変わり、会津・中通り・浜通りなど、それぞれに特色のある地域が形成されていきます。現在も、県を南北に走る奥羽山脈と阿武隈高地によって、この3地域に分けられています。

■明治初期に県域が大きく変わる

明治維新を迎えると、廃藩置県によって全国の行政区画が大きく再編されました。現在の福島県域では、1871(明治4)年7月の廃藩置県により、従来の福島・若松・白河の3県に加えて新たに17県が置かれました。その後、同年11月に二本松・若松・平の3県へ統合。二本松県は福島県に、平県は磐前県に改称され、福島県・若松県・磐前県の3県となりました。

そして1876(明治9)年8月21日、明治政府による府県統廃合によって、この3県が合併。現在の福島県域がほぼ確定しました。ただし、その後、1886(明治19)年に旧若松県の管轄だった東蒲原郡が新潟県へ編入されています。

■1997(平成9)年に「県民の日」を制定

この県の成立を記念し、1997(平成9)年に「福島県民の日」条例が制定されました。郷土への理解を深め、愛着を育みながら、県民が力を合わせてより豊かな福島県を築き、次の世代へ引き継いでいくことが、制定の趣旨です。


【静岡県民の日の由来とは? 廃藩置県と現在の静岡県の成立】

現在の静岡県が成立するまでには、明治維新後の府県再編を経る複雑な変遷がありました。2026(令和8)年は、1876(明治9)年に現在の静岡県の区域が確定してから150周年にあたります。

■古くは駿河・遠江・伊豆の3国

現在の静岡県にあたる地域は、古くは駿河国、遠江国、伊豆国の3つの国に分かれていました。江戸時代には幕府の直轄地や旗本の知行地、諸大名の領地などが入り組み、現在の県域とは異なる行政区画になっていました。

■廃藩置県で県域の再編が進む

明治維新を迎えると、廃藩置県によって行政区画が大きく変わります。駿河国・遠江国には駿府藩が置かれ、遠江国の一部には堀江県、伊豆国には韮山県が置かれました。

1871(明治4)年8月、  廃藩置県により静岡県堀江県が成立。12月、韮山県を廃止し、足柄県に編入。駿河国を静岡県、遠江国を浜松県とします。

1876(明治9)年4月、足柄県を廃止し、旧伊豆の国が静岡県に編入されました。

■1876(明治9)年8月21日に現在の静岡県が誕生

1876(明治9)年8月21日、浜松県が廃止されて静岡県と合併。駿河・遠江・伊豆の3国を含む、現在の静岡県の区域が確定しました。

■1996(平成8)年に「静岡県県民の日条例」が制定

1996(平成8)年に「静岡県県民の日条例」が制定され、8月21日が「県民の日」と定められました。県民の日には、郷土への関心と理解を深め、静岡県を誇りに思う心や県民としての一体感を育むことが目指されています。


【県民の日には何がある? 記念イベントや施設の無料開放・割引を紹介】

■福島県では県内各地の施設を無料・割引で利用できることも

「福島県民の日」には、県内の文化施設やレジャー施設などで、無料開放や入館料の割引といった記念事業が行われます。対象となる施設やサービスは年度によって異なるため、利用する際は福島県の公式サイトで最新情報を確認してくださいね。

「福島県政150周年記念式典」

8月21日にとうほう・みんなの文化センターで開催。伝統芸能の記念披露や記念演奏、県民の歌の合唱などが行われます。会場への出席は招待者のみですが、オンライン配信・アーカイブ配信が予定されています。

「キビタンお誕生会」

福島県の復興シンボルキャラクター「キビタン」の誕生日は、県民の日と同じ8月21日。2026(令和8)年は8月20日にイオンモールいわき小名浜で開催され、キビタン体操やじゃんけん大会、記念撮影などが行われます。入場無料です。

2026(令和8)年は福島県政150周年にあたるため、県民の日に合わせた記念事業も予定されています。歴史や文化に触れられる施設を訪ねるなど、県の歩みを身近に感じる機会になりそうです。

■静岡県では「県民の日」協賛事業を実施

静岡県でも、毎年8月21日の「県民の日」に合わせて、県内各地でさまざまな協賛事業が行われます。文化施設や博物館などの無料開放、入場料の割引、イベントの開催など、その内容は施設によってさまざまです。

「チリモン教室」

静岡県水産・海洋技術研究所で8月21日に開催。しらす干しに混ざっている魚介類の稚魚や幼生を探して名前を調べる体験教室です。事前申し込み制で、1回4組。

「利きだし体験」

同じ研究所の展示室「うみしる」で、鰹節、煮干し、昆布から取っただしを飲み比べる体験。8月21日に2回実施され、申し込みは不要です。

静岡県では静岡県立美術館の「収蔵品展・ロダン館観覧料」を無料にするなど、「県民の日」を、県の魅力を再発見する機会として位置づけています。普段は訪れる機会の少ない施設に足を運んだり、地域の催しに参加したりするのもいいですね。

※詳細は静岡県公式ホームページでご確認ください

■利用前に公式情報をチェック!

無料開放や割引の対象、利用できる期間、予約の有無などは施設ごとに異なります。また、「県民の日」当日だけでなく、8月中に関連事業を実施する場合もあります。お出かけの際は、各県や施設の公式サイトで最新情報を確認しましょう。


【全国にはどんな「県民の日」がある? 都道府県ごとの記念日を比較】

■「県民の日」を制定している都道府県は?

全国には都道府県が独自に定めるさまざまな記念日があります。 

名称もさまざまで、「県民の日」のほか、東京都の「都民の日」、北海道の「北海道みんなの日」、秋田県の「県の記念日」、富山県・福井県の「ふるさとの日」、和歌山県の「ふるさと誕生日」などがあります。

■主な都道府県の「県民の日」を一覧で比較

全国には、名称や由来が異なるさまざまな都道府県の記念日があります。主なものを一覧で見てみましょう。

都道府県 日付 名称・愛称
北海道 7月17日 北海道みんなの日(道みんの日)
秋田県 8月29日 県の記念日
福島県 8月21日 福島県民の日
茨城県 11月13日 県民の日(茨城県民の日)
栃木県 6月15日 県民の日
群馬県 10月28日 群馬県民の日
埼玉県 11月14日 県民の日(埼玉県民の日)
千葉県 6月15日 県民の日
東京都 10月1日 都民の日
富山県 5月9日 県民ふるさとの日
福井県 2月7日 ふるさとの日
山梨県 11月20日 県民の日
静岡県 8月21日 県民の日
愛知県 11月27日 あいち県民の日
三重県 4月18日 県民の日
和歌山県 11月22日 ふるさと誕生日
鳥取県 9月12日 とっとり県民の日
香川県 12月3日 香川県民の日
愛媛県 2月20日 県政発足記念日
鹿児島県 7月14日 県民の日

【「県民の日」に知っておきたい豆知識|県の歴史や郷土への理解を深める一日】

■「県民の日」は県の誕生や歴史にちなむ日が多い

記念日の日付を見ると、県の成立や行政区画の変遷に由来するものが多いことがわかります。福島県と静岡県は1876(明治9)年8月21日の県域確定、千葉県は1873(明治6)年6月15日の木更津県・印旛県の合併、茨城県は、1871(明治4)年11月13日に府県の統廃合によって初めて「茨城県」という県名が用いられたことなど、それぞれの県の歴史にちなんで日付が定められています。

一方で、北海道の「北海道みんなの日」は、松浦武四郎が1869(明治2)年に「北加伊道」という名称を明治政府に提案した日にちなむなど、県域の成立とは異なる由来を持つものもあります。

■近年制定された「県民の日」も

比較的新しい例が愛知県です。2022(令和4)年の県政150周年を契機に、11月27日を「あいち県民の日」とする条例が制定されました。さらに、県民の日を含む11月21日から27日までを「あいちウィーク」とし、期間中にはイベントや施設の無料・割引サービスなどが行われています。

■「福島県民の歌」は1967(昭和42)年に制定

福島県には、県民に広く親しまれている「福島県民の歌」があります。戦後、県民の間で県民歌の制定を望む声が高まったことを受け、1966(昭和41)年に制定に向けた取り組みがスタート。翌1967(昭和42)年2月11日に「福島県民の歌」が制定されました。現在も県の行事などさまざまな場面で歌われ、福島県民に親しまれています。

■2026(令和8)年は福島県政、静岡県ともに誕生150周年

2026(令和8)年は、福島県と静岡県の双方にとって150周年という節目の年です。福島県では、1876(明治9)年8月21日に福島県・若松県・磐前県が合併し、現在とほぼ同じ県域が成立してから150年を迎え、県政150周年を記念する式典やさまざまな事業が実施されています。

静岡県も同じ1876(明治9)年8月21日、浜松県と静岡県が合併し、現在の県域が成立してから150周年。県では「県誕生150周年」として、県の歩みや魅力を振り返るさまざまな取り組みが行われています。

「県民の日」と150周年という大きな節目が重なる2026年。それぞれの県が歩んできた歴史を改めて知り、郷土の魅力や未来に思いをはせる絶好の機会になりそうですね。

■「県民の日」は学校は休みになる?

「都道府県民の日」は、各自治体が独自に定めている記念日です。そのため、「県民の日」が学校の休みになるかどうかは地域によって異なり、各教育委員会や学校設置者などの定めによります。記念日があっても休校にならない地域もあるため、「県民の日=学校が休み」とは限りません。

例えば東京都では、都立学校の休業日のひとつとして「都民の日」が規則に定められています。ただし、区市町村立や国立、私立などを含め、すべての学校が一律に休校になるわけではありません。気になる場合は、各学校の年間行事予定などを確認してみてください。

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福島県と静岡県は、偶然、地域の歴史の出発点となった日が同じだったために、同じ8月21日が「県民の日」になったのですね!

あなたがお住まいの地域に「(都道府)県民の日」はありますか?「県民の日」は、普段あまり意識していない、ふるさとの歴史や文化、そして観光やグルメの魅力にふれるよい機会です。施設の無料開放などを楽しみながら観光に出かけたり、ご当地グルメを楽しんだり。改めて地元の魅力を感じてみてはいかがでしょうか?

この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
参考資料: 福島県公式ホームページ「『福島県民の日』についてのご案内」(https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/11055a/kenminnohi0821.html?utm_source=chatgpt.com) /福島県歴史資料館「福島県史料情報 創刊号」(https://www.fcp.or.jp/history/publication/shiryojoho/373?utm_source=chatgpt.com) /静岡県公式ホームページ「静岡県の紹介」(https://www.pref.shizuoka.jp/kensei/information/index.html) /都道府県プロフィール「都道府県民の日」(https://uub.jp/prf/anniversary.html#google_vignette) :