【目次】
- 「相違ございません」とは? 意味と正しい使い方を解説
- 「相違ございません」は敬語として正しい? ビジネスシーンで使える場面とは
- 「相違ございません」と「間違いございません」「問題ございません」の違い
- 「相違ございません」の言い換え表現とは? シーン別に使い分けを紹介
- 「相違ございません」を使った例文|メールや会話でそのまま使えるフレーズ5選
- 「相違ございません」を使うときの注意点まとめ|誤用しやすい表現やNG例も解説
【「相違ございません」とは? 意味と正しい使い方を解説】
■意味
「相違ございません」は、「ふたつのものを比べたとき、違いがない」という意味の表現です。
「相違」は、ふたつのものの間に差があり、同じでないこと。そこに「ございません」を組み合わせることで、「違いがありません」「食い違いはありません」という意味になっているのです。
■そもそも「ございません」ってどんな言葉?
「ございません」は「ある」の丁寧語である「ございます」の否定形です。「相違ございません」は「相違ありません」よりも丁寧な表現で、改まった印象を与えます。
つまり、「相違ございません」は「相違ない」を丁寧にした表現。
丁寧さの度合いでいえば…
「相違ない」<「相違ありません」<「相違ございません」ということになります。
■「相違ございません」の使い方
「相違ない」には、「ふたつのものに違いがない」という意味のほかに、文脈によっては「確かである」「間違いない」という意味にもなります。
たとえば、「ご認識と相違ございません」と言った場合、「あなた(方)のご認識と私の認識には違いがありません」という意味になります。また、相手から提示された内容や認識について確認を求められ、それに異議がないことを伝える場合「相違ございません」と答えます。
【「相違ございません」は敬語として正しい? ビジネスシーンで使える場面とは】
■「相違ございません」は正しい敬語表現?
「相違ございません」は、正しい敬語表現ですから、上司や取引先、顧客など、目上の相手にも使えます。ただし、「相違」という語はニュートラルな言葉です。「ございます」によって、丁寧な表現になっていると考えるとわかりやすいでしょう。
■ビジネスでは「認識や内容が一致している」と伝える場面で
ビジネスシーンでは、相手と自分の認識や意見、確認した内容などに食い違いがないことを伝える場面で使います。たとえば、相手から「次回の打ち合わせは○月○日でよろしいでしょうか」と確認された場合、「はい、相違ございません」と答えれば、その日時について自分の認識と違いがないことを伝えられます。
また、「ご提示いただいた内容と相違ございません」「ご認識と相違ございません」のように、何と何が一致しているのかを示す使い方も自然です。
【「相違ございません」と「間違いございません」「問題ございません」の違い】
■「相違ございません」は「比較したものに違いがない」こと
「相違ございません」は、本来、比較する複数の対象があって、その間に内容や認識などの違いがないことを伝える表現です。この違いを知っておくと、状況に応じてより適切に使い分けられますよ。
たとえば、「ご提示いただいた内容と相違ございません」といえば、提示された内容と自分が把握している内容が一致していることを表します。
一方で、「相違ございません」だけでは、何と何を比べているのかがわかりにくい場合があります。「ご認識と相違ございません」「原本と相違ございません」のように、比較する対象を示すと意味が明確になります。
■「間違いございません」は「誤りがない」こと
「間違いございません」は、ある事柄について誤りがないことを伝える表現です。
たとえば、相手から「この日時で間違いありませんか」と確認された場合には、「はい、間違いございません」と答えることができます。この場合は、日時そのものに誤りがないかどうかを確認しているため、「相違ございません」よりも「間違いございません」のほうが自然です。
「報告書の内容に間違いございません」のように、内容の正確さを確認するときにも使います。
■「問題ございません」は「支障や不都合がない」こと
「問題ございません」は、何かを行ううえで支障や不都合がないことを伝える表現です。
たとえば、「この日程で問題ございません」といえば、その日程で進めることに支障がない、という意味になります。「相違ございません」のように、ふたつのものを比較して一致していることを示す表現ではありません。
そのため、相手から「この方法で進めてもよろしいでしょうか」と確認された場合には、「問題ございません」が自然です。
■3つの表現を使い分けるポイントは?
「相違ございません」「間違いございません」「問題ございません」は、いずれも肯定的な返答として使えますが、判断のポイントが異なります。
・「相違ございません」→比較したものに違いがない
・「間違いございません」→誤りがない
・「問題ございません」→支障や不都合がない
「はい、相違ございません」とだけ答えるよりも、「ご提示の内容と相違ございません」のように、何について確認したのかを添えると、誤解を招きにくくなりますね。
【「相違ございません」の言い換え表現とは? シーン別に使い分けを紹介】 】
■相手の発言に同意するなら…
相手の発言や説明を認め、「そのとおりです」と伝えるなら、「おっしゃるとおりでございます」が使えます。「相違ございません」よりも、相手の発言そのものに同意するニュアンスがダイレクトに伝わりやすい表現です。
■相手の指摘を認めるなら…
相手から指摘を受け、その内容が正しいと認める場合には、「ご指摘のとおりです」が適しています。相手の指摘に対する回答であることが明確なので、認識の食い違いがないことを伝える「相違ございません」と使い分けられます。
■理解や認識が一致しているなら…
相手が理解している内容と自分の認識が一致していることを伝える場合には、「ご認識のとおりでございます」と表現できます。
たとえば、業務の進め方や契約内容について確認されたときなどに使いやすい表現です。「その認識で相違ございません」と近い意味ですが、「ご認識のとおり」とすることで、相手の認識に焦点を当てられます。
■賛成・異論がないことを伝えるなら…
提案や決定事項などについて、反対する意見がないことを伝える場合には、「異存ございません」が使えます。
「相違ございません」が「違いがない」ことを表すのに対し、「異存ございません」は「異論や不服がない」という意味合いがあります。そのため、相手の提案を受け入れる場面などに向いています。
【「相違ございません」を使った例文|メールや会話でそのまま使えるフレーズ5選】
■1:「ご提示いただいた内容を確認いたしました。記載内容に相違ございません」
■2:「はい、ご認識のとおりで相違ございません」
■3:「こちらの日程でよろしいですか」
「はい、相違ございません。」
■4:「先ほど共有いただいた資料と、こちらの記録に相違ございません。これで進めていただけますか」
■5:「ご指摘いただいたとおりで相違ございません。こちらの確認不足で、申し訳ございませんでした」
【「相違ございません」を使うときの注意点まとめ|誤用しやすい表現やNG例も解説】
■「相違ございませんでしょうか」は避けたほうが無難
「相違ございませんでしょうか」は、相手に確認するときに使われることがある表現です。これは、丁寧語の「ございません」に疑問の丁寧語「でしょうか」を重ねた表現です。敬語として不適切だとする見方もあるため、ビジネスシーンでは「相違ございませんか」とするほうがすっきりしています。
■「相違ありません」と「相違ございません」を混同しない
「相違ございません」は丁寧な表現ですが、常に「相違ありません」より適しているとは限りません。社内での気軽な確認など、過度にかしこまる必要がない場面では「相違ありません」でも十分です。相手や場面に応じて、丁寧さの度合いを調整しましょう。
■「相違ございません」だけでは、わかりにくい場合が…
「相違ない」は、比較したものに違いがないという意味だけでなく、「間違いない」「確かである」という意味でも使われます。そのときには、何と何が一致しているのかを明確にしておくと、相手に意図が伝わりやすくなります。たとえば、「内容に相違ございません」「ご認識と相違ございません」のように、対象を示すとよいでしょう。
■「相違ございません」は万能な返答ではない
「相違ございません」は、相手の発言に同意するときにいつでも使える表現ではありません。
「この方法で進めても問題ありませんか」と聞かれた場合なら、「問題ございません」のほうが自然です。また、「この説明で合っていますか」と確認された場合には、「はい、間違いございません」や「おっしゃるとおりです」などが適しています。「違いがない」「誤りがない」「支障がない」のどれを伝えたいのかを考えて、表現を選びましょう。
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「ございません」は「ありません」より改まった丁寧な表現ですから、「相違ございません」も、乱用すると少々しつこい印象になりかねません。また、「問題ございません」や「間違いございません」などの言い変え表現のほうが適切なシーンもあります。万能な敬語はありません。話す相手や状況を念頭に、上手に使い分けてくださいね。
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- Precious.jp編集部
- 参考資料:『日本国語大辞典』(小学館) /『デジタル大辞泉』(小学館) :

















