美しいひとの美しい部屋 秋スペシャル【自由なインテリアが楽しい!「パリの一軒家」への招待状】
アパルトマン(集合住宅)が主流のパリ市内では、一軒家は珍しい存在。そこで今回は、一軒家で暮らすプレシャスキャリアのお宅を訪問! 庭やテラス、豊かな緑やたくさんの大きな窓…。一軒家ならではのこだわりをお届けします。
今回は「シャネル」メティエダール部門イベントディレクターのフレデリック・ダルルギィさんが暮らす「小鳥のさえずりが響く家」をご紹介します。
「シャネル」メティエダール部門イベントディレクターのフレデリック・ダルルギィさんの「小鳥のさえずりが響く家」
「窓を全開にしても小鳥のさえずりしか聞こえない。明るく開放的なこの家は自分で設計図を描きました」
パリ北東、20区は「ボボ(ブルジョア・ボヘミアン)」地区と呼ばれ、ブティックやレストランが立ち並ぶ人気エリア。クリエイターなど高感度なニューリッチ層で賑わいます。
「30年前、まだ娘と息子が小さかった頃、子供をのんびりと育てられる場所をと、パリ中心部ではなくパリでは希少な一軒家が多い20区を中心に探しました。2年かかって初めて内見したとき、天井の高い全面ガラス張りの部屋が気に入って購入。元は毛皮商のアトリエだった建物で窓が多く、特に明るい光が差し込む2m70cmの天井高のその部屋は、迷わずキッチンにしました」とフレデリックさん。パリ市内では珍しい庭付きの家、しかも通勤も地下鉄で中心部まで通える便利なエリアです。
「今は若い人が集う街になり、映画やCMなど、撮影への家の貸し出しも多いんです。リタイア後は、学生などに部屋貸しをする予定です」
改装には約1年。階段と床だけを残し、ほかは壊してリノベーション。
「間取りは、自分で設計図を描いて施工業者に依頼しました。家族が集まるダイニングキッチンとサロンを中心に、子供たちや友達が滞在中にはプライベートスペースをもてるように。例えば誰かの部屋を通ってバスルームへ、ということがないように、どの部屋からも廊下や階段を通じて移動できるようにしました」
一軒家のメリットは?
「窓を全開にしても小鳥のさえずりしか聞こえないこと。また、静かな小道に面しているので、テーブルを出して家の前で隣人とアペロを楽しんだり、一軒家ならではのご近所付き合いができるのも楽しい。デメリットは、しょっちゅうどこかを修理したりと維持費が高いこと。それもまた愛おしいんですよね(笑)」
「家は生きてきた証。人生そのもの。家も私も進化し続けます」
旅好きで世界各地を巡った経験がフレデリックさんのインテリアのインスピレーション源。
「時代も背景もバラバラだけれど、旅先でピンときて自分の趣味で選んだものだから、部屋に置いても統一感があると思います。⻑い時間をかけて探しても、出合った瞬間好きになったら、1分で購入を決めます」
映画の仕事をしていた元夫の趣味で、特に絵画や彫刻は、有名・無名にかかわらず、今でも彼がチョイスしたものが多い、とフレデリックさん。
「別れたら思い出のものは残したくない人も多いかもしれませんが気になりません。子供たちの父であることには変わりはないし、なにより私は美しいものが好き! 人の手でつくられた、文化や歴史を感じるもの。家で目に入るものは、そういう美しいものしか置きたくないんです」
とはいえ、30年暮らす間にインテリアはかなり変化したとか。
「購入当初サロンには、元夫の趣味でナポレオン3世時代の優美なデザインのソファが置かれていましたが、お世辞にも座り心地がいいとはいえず(笑)、離婚後すぐに買い替えました。やはり、みんながワイワイ座れるコンフォタブルなソファがいちばん!深みのある赤のベルベット素材を選んで部屋のアクセントにも。
また、各部屋のカラーも以前は落ち着いたニュートラルカラーが多かったのですが、最近はカラフルなものを取り入れ、スパイスを効かせるように。家は、生きてきた証。人生そのものだと思います。仕事柄トレンドや流行には敏感ですが、それだけに流されるのは嫌。パーソナリティ、オリジナリティを加味して心地よい空間、インテリアをつくることを大切にしています。
離婚や子供の成⻑など家族のあり方は刻々と変化するものだから、家のあり方も当然変わっていく。家も私も、さらに進化し続けると思います」
<フレデリックさんのHouse DATA>
●場所…パリ20区
●間取り…2階建て/サロン、ダイニング、キッチン、子供部屋×2、ゲストルーム、主寝室、バスルーム×2、パティオ
●住んで何年?…約30年
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- PHOTO :
- 篠あゆみ
- EDIT :
- 田中美保
- 取材 :
- 鈴木ひろこ

















