会社の上司やエグゼクティブ、あるいは取引先のお客様などとのビジネス会食では、お店の人や会食相手とのコミュニケーションが必要ですよね。一体どんなことを言うと、相手が気持ちよくなってくれるのでしょうか?

今回、ビジネスマナーと気配りのプロフェッショナルである三上ナナエさんに、会食時に使うといい気配りの一言を伝授していただきました。ぜひ参考にして、好感度を上げるのにお役立てください。

会食中にオススメ、「相手が気持ちよくなってくれる一言」5選

■1:「このお店のファンなんです」

お店の人は大事なおもてなしパートナー

大切なお客様との会食が決まり、あなたが会食場所のお店をセッティングするとします。その際には、「お店の人を味方にして、最高のおもてなしをしてもらいましょう」と三上さんはアドバイスします。

「ビジネス会食でセッティングするお店には、実際に何度か足を運んでおくことが必要です。口コミ情報などだけで決めてしまうと、実際とのギャップが発生する可能性があります。そして予約もしくは来店時に、こんな一言を加えておきましょう。

『わたし、このお店のファンなんです。大事なお客様をご招待するので、よろしくお願いします』

『大事なお客様なので、安心できるこちらのお店にお願いしようと思ってお連れしました』

この一言があると、お店の人もおもてなしに協力してくださるはずです。自信をもってお店の人にファンだと言えるようにするためにも、何度となく足を運んでみてくださいね」(三上さん)

眺めのいいレストランなどでは特に、どの席が予約できるかなど、お店側の協力が欠かせません。会食時にはぜひ、お店の人を味方にする一言を使って、お客様に最高のおもてなしをプレゼントしましょう。

■2:「人気料理、ベストスリーを教えていただけますか?」

人気料理はひとつだけでなく3つ聞きましょう

メニューを決める際、相手がどれにしたらいいか戸惑う場合ってありますよね。そんな際に使いたい気配りの一言があるそうです。

「自分がよく知っているお店なら、自分で紹介することもできますが、あえてお店の人を呼び、お店の人気料理やその日のオススメ料理を聞くようにすると、よりおもてなし感がアップします。その際はこんな一言が最適です。

『この店の人気料理、ベストスリーを教えていただけますか?』

よく『一番人気の料理はなんですか?』と、一品だけを聞いてしまいがちですが、ひとつだけだとお客様の好みに合わない可能性もあります。そこで3つ聞いておけば、選択肢も広がり、お客様も喜ばれます。

また、『メインディッシュは軽めがいいですか、それともボリューミーなものがよろしいですか?』などと、お客様のお腹の好き具合を確認するのもいいでしょう。

あとは『いちばん旬な食材を使った料理は何ですか?』と聞いて「旬」という季節感を加えてみたり、お酒アリの会食であれば『今日はどんなお酒が飲みたい気分ですか?』と、まずお酒の好みを聞いてから『ワイン、日本酒、ビールに合う料理はどれですか?』などと、お店の人に聞いてみたりするのも、気配りの一言になるでしょう」(三上さん)

お店の人を味方にしておくと、メニュー選びにおいても強力なパートナーとなって、大事なお客様のおもてなしに一役買ってくれるというわけですね。くれぐれも「こちらは客だ」といった上から目線などで、お店の人と接しないよう心がけたいものですね。

■3:「ここは、大切な方と一緒のときに選んでいるお店なんです」

お店選びは誠意を示すチャンスです

自分が会食先のお店を選んだ際に気になるのは、料理が相手の口にあっているかどうかですよね。そこで、会食が始まったら、こんな一言をかけるといいそうです。

「相手が料理を食べ始めたタイミングで、『料理がお口に合えばいいのですが』『お味はお好みに合いますでしょうか?』などと、言葉をかけるかと思います。その際に、こんな一言をプラスしてみましょう。

『ここは、大切な方と一緒のときに選んでいるお店なのですが~』

例えば、『ここは大切な方と一緒のときに選んでいるお店なのですが、お味はお好みに合いますでしょうか?』といった使い方です。この一言があれば、『お店選びに気を遣ってくれている』という誠意が、より伝わります。

また、相手のお酒や料理の好みが事前にわかっていたのであれば、『〇〇さんがビール党だと聞いていたので、ビールにこだわりがあるこの店にしてみました』『肉料理がお好きだと聞いていたので~』など、お店を選んだ理由を明かすのも、好感を持たれる一言ですね。

選んだお店について会話が弾むようであればさらに、『グルメな友人に連れてきてもらいファンになった』『〇〇がおいしいと知り、プライベートで来たのがきっかけです』などの一言で、お店を選んだ理由などを伝えると、より誠意を感じてもらえるでしょう」(三上さん)

さりげない一言にも「誠意を示すニュアンスが含まれる」ということですね。さっそく実践していきましょう。

■4:「こんなにおいしい〇〇料理、初めてです」

お店や料理の感想を素直に表現しましょう

ビジネス会食では、相手がセッティングした場所に出向くこともあります。そうした際に使いたい気配りの一言があるそうです。

「相手からの招待を受けた際には、お店の雰囲気や料理について、なるべく多く褒めるように心がけましょう。もちろん、思ってもいないことまで言う必要はありません。少しでも、『あ、ここいいな』と感じたら、素直に言葉にしていきます。

食事においては、もし本当においしいと感じたならば、『こんなにおいしい〇〇料理、初めてです』や『〇〇さんは、本当に舌が肥えていらっしゃるんですね』『食にうるさい友人に、ぜひ食べさせたいです』などと素直に表現しましょう。

そうすることで相手の人にも『この店を選んでよかった』という安心感が生まれますし、『気を遣ってくれる人なんだな』という、あなたへの好評価にもつながります」(三上さん)

特に、これまでに何度も会食を経験していそうな女性から言われると、お客様は内心大喜びしてくださるはずですよ。

■5:「こちらのお店、私も使わせてもらってもいいですか?」

相手への感謝の気持ちと同時にお店の賛辞も伝えましょう

会食が終わり、解散時には感謝の一言を添えます。その際には再度、お店への賛辞を加えるといいそうです。

「相手も精一杯におもてなしをしてくれていますので、相手への感謝と同時に、お店への賛辞も伝える一言が大切です。例えば『こちらのお店、今後は私もプライベートや会食で使わせてもらっていいですか?』と言えば、『そこまで気に入ってもらえたんだ』と、相手は感動するでしょう。また『今度はぜひ、〇〇料理が好きな両親を連れてこようと思います』などの表現も、お店への賛辞としてはいいのではないでしょうか」(三上さん)

解散時、お客様への誠心誠意の挨拶はだれもが忘れませんが、そのことに夢中になるため、お店への賛辞は忘れがちですね。そこでお店への賛辞も加えることで、より多く、相手に感動してもらえる機会がつくれるそうです。

ビジネス会食での一言に気を配れば、日頃のビジネスシーンでは見せられない、あなたの隠れた魅力を思う存分アピールできる機会になります。三上さんからのアドバイスを参考にして、飲食店でのコミュニケーションスキルを磨き、ビジネス会食の場も、より輝くための成長の場にしていきましょう!

三上ナナエさん
マナー講師
(みかみ ななえ)全日本空輸(株)にて、7年間客室乗務員として勤務。平成17年より研修講師、コンサルタントとして活動開始。年間100回の企業研修やコンサルティングを行っている。著書に『仕事も人間関係もうまくいく「気遣い」のキホン』(すばる舎)、『一生使える接客サービスの基本』(大和出版)などがある。
公式サイト
※サムネイル画像はコミック連載『40代、おしゃれの強化書「会食にはワンピース」はもう古い?』より

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この記事の執筆者
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ILLUSTRATION :
桃田紗世
WRITING :
町田 光