スポーツカーの悦楽をSUVで! ポルシェ「マカン」の悩ましいモデル選択

 走り出しからわかるスポーツカーの特性

 
 

PDKの小気味いい変速を満喫せよ!

 
 

ひとまわり大きい「カイエン」よりも、その走りは明らかにスポーティだ。エンジン、そして締め上げられた(それでいてしなやか)な足回りもさることながら、「カイエン」のトランスミッションがトルコン式ATのティプトロニックSなのに対し、「マカン」シリーズは「911」シリーズなどと同じデュアルクラッチトランスミッションの「PDK」であることも大きな理由である。マニュアルトランスミッションを人が操作するよりも素早い変速、そしてパワーロスのないダイレクト感は、ドライバーを決して退屈させることがない。

最上位グレードがベストとは限らない

 
 


「911」の魅力にSUVならではの快適性を備えた「マカン」シリーズは、これで5つのモデルをラインアップすることになった。その違いは明確で、ざっくりいうとグレードが上がるほどパワフルでどっしりとしたドライビングフィールになっていく。もっとも、性能差だけがクルマの優劣を決めるわけではないし、むしろ2ℓ 直列4気筒のベースグレード「マカン」の軽快感に惹かれる人もいるだろう。購入の際は、できることならすべてのグレードに試乗することをおすすめする。"クルマオタク"ではない紳士でも、個性の違いをはっきりと実感できるはずだ。

〈ポルシェ・マカンGTS〉

全長×全幅×全高:4700×1925×1610㎜
排気量:2996cc
エンジン:V型6気筒DOHCターボ
最高出力:360PS/6000rpm
最大トルク:500Nm/1650~4000rpm
駆動方式:4WD
トランスミッション:7速PDK(DCT)
価格:939万円(税込)
問い合せ ポルシェ・カスタマーケアセンター  TEL:0120-846-911

この記事の執筆者
男性情報誌の編集を経て、フリーランスに。心を揺さぶる名車の本質に迫るべく、日夜さまざまなクルマを見て、触っている。映画に登場した車種 にも詳しい。自動車文化を育てた、カーガイたちに憧れ、自らも洒脱に乗りこなせる男になりたいと願う。