晴れていたと思ったら急に雨が降るのがロンドン。英国紳士にとって傘は必需品、かと思いきや、傘をさすのは無粋という人も多い。 だから、レインコートの名品が多い土地柄なのだ。傘でもステッキに見立てたり、柄が開いて椅子になる仕かけのものもある。傘を持つには、言い訳が必要なのか……。

伊達男のウィットを感じさせる「ブリッグ」の傘

見た目は普通の傘だが・・・

10年以上前に購入した「ブリッグ」の傘は、なんといってもこの遊び心! ひと目惚れというよりは、私にとって気持ちを高めてくれるアイテムです。傘先から柄までが1本のマラッカでつくられた、杖のような重厚感。開いたときの傘のラウンド形状も他の傘にない、格段の美しさを放っています。※スタイリスト・石川英治私物

ロイヤルワラントホルダーの「スウェイン・アドニー・ブリッグ」謹製の傘は、なんと柄が外れ、ガスライターが仕込まれている。 これで悠然と葉巻きやパイプに火をつける男を伊達男と言うのではないか。そして考案者や職人もまた相当に伊達だ。少々、取り扱いは面倒だろうが「我が物と思えば軽し傘の雪」。

ライターに変化!

なんと、柄の部分をねじると小ぶりのスターリングシルバー製のガスライターが現れる! 英国ブランドらしい威厳に満ちた一本といえる

名品DATA

マラッカ(籐の木)の柄にガスライターが仕込まれた傘は、英国の老舗傘ブランド「ブリッグ社」創業時の19世紀に誕生した逸品。かつてはサーベル(洋剣)の仕込み杖まであったという。※現在は、法規正のため生産終了。●私物

※2011年夏号取材時の情報です。

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