スイスの高級時計ブランド「ティソ」。数多あるコレクションの中で注目なのが今回紹介する「シュマン・デ・トゥレル」だ。
モデル名はスイス時計産業の中心地ル・ロックルにある地図に載ることもない短い小道の名前に由来する。実はティソはこの小道に1907年に工房をつくり、数々のイノベーティブな時計を生み出してきた。「本質を求める人々のために本物のウォッチをつくる」というブランドのDNAを胸に日々踏みしめてきたこの小道。その名を冠したモデルは、ブランドの源流を体現したコレクションと断言できる。
1853年創業の老舗時計ブランドが掲げる品質と信頼
ティソの源流を体現した「シュマン・デ・トゥレル オートマティック」
この「シュマン・デ・トゥレル オートマティック」は、オーソドックスな3針モデルだが、最大80時間の長時間稼働が優秀な「パワーマティック80」が標準で採用されている。またニューフェイスとしてブルーとガンメタルカラーがラインナップに加わった。
ブルーはスーツスタイルに華やかさとこなれた印象を演出し、日本名では濃藍に表現されるような落ち着きと品性を奏でる色だ。繊細なサイレン装飾の仕上がりのダイアルと相まって、月夜に照らされた海面のごとく、神妙な輝きを放つ。風格あるガンメタルカラーは、ケースの上品なローズゴールドカラーと響きあい、気高いオーラを感じさせる。その確かな由来から来る格調と埃が漲るティソらしいタイムピースではないだろうか。
- TEXT :
- 小暮昌弘 エディター