2019年1月14日(月)、スイス・ジュネーヴで始まった時計の祭典、SIHH(SALON INTERNATIONAL DE LA HAUTE HORLOGERIE)。カルティエやジャガー・ルクルトを擁するリシュモングループ、エルメスやオーデマ・ピゲといったラグジュアリーブランドが、今年の新作時計を発表する催しです。
第2弾のレポートとなる今回は、大人の女性の最愛ウォッチブランド「カルティエ」の新作をご紹介します。
女性にとって特別な存在、「パンテール」と「ベニュワール」の新作を速報!
『パンテール ドゥ カルティエ』と『ベニュワール』――カルティエのエレガントな腕時計のなかでも、このふたつのコレクションは、大人の女性にとってきっと特別な存在ではないでしょうか?
2019年、カルティエはこの2大名品ウォッチを、一方は進化させ、一方は原点に立ち返り、「伝統と革新の両立」を見事に体現しました。
カルティエが誇る名品ウォッチ「パンテール」
1980年代に登場した『パンテール ドゥ カルティエ』。フランス語で「豹」を意味するその名の如く、華奢でしなやかなブレスレットや、シンプルでいながら官能的なフォルムで、世界中の女性を魅了。'80年代の華やかなムードとともに人々の記憶に鮮烈な印象を刻み、やがて伝説となりました。
その伝説が現代に甦ったのが2017年。そう、2年前のこのSIHHは、『パンテール ドゥ カルティエ』が話題をさらいました。
SIHH2019年の初日に開催されたプレスカンファレンスでの発表によると、『パンテール ドゥ カルティエ』の販売数は、全世界で日本が最も多かったそう。日本の女性たち、とりわけ40代・50代の女性がどれほどこの時計の復活を渇望していたのかが表れています。
今年はそのレジェンドに、グラマラスなボリューム感のカフ ウォッチと、その対極ともいえるミニ ウォッチが新たに加わりました。さらに、ミニ ウォッチには待望のステンレススチールモデルもラインアップ。目移りしてしまいそうなほど豊かにそろったバリエーションが、女心を甘く誘惑してきます。
パンテール ドゥ カルティエ ウォッチ
カルティエから届けられたサプライズ、「ベニュワール」との再会!
懐かしい! 『ベニュワール』を見た大人の女性の多くは、そう感じるはずです。1906年にファーストモデルがデザインされた、ふくよかな楕円形フォルムのこのモデルは、まさにカルティエのエレガンスを象徴する時計として女性たちの憧憬を集め続けてきました。
特徴的なケースフォルムから、「西洋浴槽」を意味する『ベニュワール』と名付けられたことは、カルティエを愛する女性たちにとっては基礎知識かもしれません。
誕生から1世紀を経て、2009年には、基本的なフォルムやディテールを継承しながらも、より現代のムードに寄り添うモダンさを兼ね備えた現モデルへ。その雰囲気を新たにしました。ただ、あまりにもファーストモデルの印象が強かったせいでしょうか? クラシカルな佇いのオリジナルデザインに思いを寄せ続けている女性にとっては、ファーストモデルに対して慕情が募っていきました。
そんな女性に、カルティエは、オリジナルデザインを忠実に再現した『ベニュワール』との再会というサプライズをプレゼント。
世紀を超えても褪せるどころか、今、改めてそのエレガンスが冴えわたるのは、誕生当時のデザインがすでに完璧であり、完成されていたから。
『ベニュワール』から派生し、伝説のモデルとなっていた『ベニュワール アロンジェ』とともに、女心を激しく揺さぶります。
ベニュワール ウォッチ
※掲載した商品はすべて税抜です。
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- TEXT :
- 岡村佳代さん 時計&ジュエリージャーナリスト