ハリー・ウィンストンといえば、至高の輝きを放つダイヤモンドを想像する方も多いだろう。そのため、どちらかというと女性向きで、男には無縁のジュエラーと思われやすい部分もあった。しかし、超一流の美学を追求したウォッチメイキングによって、その認識は覆った。矜持と信念が込められた珠玉の機械式時計に、男女問わず、世界的な注目が集まっている。
■1:HW MIDNIGHT
ひと目でそうとはわからない、パートナーとの粋なペアウォッチ。浪漫を秘めたムーンフェイズが静かに主張する。このクリスマスに、パートナーとの完璧なるコンビネーションを実現させたい。
さりげなさの中に静謐な迫力を漂わせるムーンフェイズ
■2:HW MIDNIGHT
クラシカルモダンを体現するラウンド形ケースのシンプルかつソリッドな二針のモデルから、ムーンフェイズ、ミニッツリピーターなどの複雑機構搭載モデル、スケルトンタイプまで、幅広いバリエーションを擁する『HW ミッドナイト』。すべてのモデルに共通するのは、時計本来の伝統的な姿であるラウンド形ケース。ともすれば凡百なクラシカル趣味に転びかねないこのフォルムも、ベゼルの3時位置だけに施したディテールやラグとのバランスでモダンな表情へと昇華させている。ホワイトゴールドとローズゴールドで展開するケース素材に、ステンレススティールの選択肢がないというのも、ラグジュアリー感を高める。
クラシカルモダンを体現するラウンド形ケースのシンプル美
■3:Project Z
「ザリウム」とは、ハリー・ウィンストンが独自に開発した、アルミニウムとジルコニウムの合金。宇宙工学の分野でも使用される、高耐久性、耐腐食性を誇る特殊素材だ。これを時計のケースに用いたファーストモデルを発表したのは2004年。以来、複雑機構、建築的デザイン、人間工学の追求をアイデンティティとした『プロジェクト Z』は、時計好事家を挑発し続けている。最新作の『プロジェクト Z11』は、「NYの洗練」がテーマ。オープンワークダイヤルに、オフセンターダイヤルとビッグデイトを採用し、ほどよいメカニカル感とモダンさが個性を発揮する。
独自開発の特殊素材を用いた非凡な複雑機械式時計
■4:HW AVENUE
角形ケースの『HW アヴェニュー』は、ハリー・ウィンストンを象徴するウォッチコレクションのひとつ。創業の地であるNYにインスピレーションを得、1999年に発表された。基本的にウィメンズのジュエリーウォッチが主体のコレクションだが、大胆で力強い存在感のメンズウォッチもラインアップ。グラマラスなサイズ感と幾何学的なデザインが見事に調和した複雑機械式時計は、ハリー・ウィンストンのウォッチメイキングに対する情熱を物語る。すべてにおいて斬新でいながら、装着感のよさにこだわるなど、ユーザーを置き去りにしない配慮も決して忘れないのもこのブランドの美点のひとつだ。
時計の既成概念を覆す独創的デザインの傑作
■5:HW OCEAN
ブランド初のコンテンポラリーなスポーツ・ウォッチコレクションとして、1998年に発表された『HW オーシャン』。グラマラスなケースと洗練されたデザインの融合により、ラグジュアリーなスポーツテイストを表現してきた。現在ではクロノグラフ、デュアルタイム、トゥールビヨン、さらにはそれらの複雑機能を複数搭載したコンプリケーションまで擁する一大コレクションに。最新作にはダイヤモンドをふんだんにセッティングしたモデルも登場。男でも挑みたくなる、マスキュランなジュエリーウォッチの可能性を示唆した。
ラグジュアリーを極めたスポーツテイスト
■6:HW AVENUE
ウォッチメイキングにおいても、「キング・オブ・ダイヤモンド」は至高の存在であり、唯一無二であり続ける。その到達点を具現化した、ふたつのタイムピースを紹介したい。写真左はメンズ、右はウィメンズの、ともに『HW AVENUE』を代表するモデルだ。異素材、貴石の有無などのディテールは大きく異なるが、共に『HW AVENUE』のディテールをしっかりと守っているのはさすが。これみよがしなペアウオッチではなく、わかる人にだけわかる、パートナーとの絆を形にしたいなら、このような異素材マッチングこそが、エレガントだ。お互いにクリスマスギフトとして贈りあえたなら、このタイムピースは、至福の時を約束するだろう。
ダイヤモンドの輝きと同量のオーラを放つ複雑機構とハイテク素材
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※価格はすべて税抜です。
- TEXT :
- MEN'S Precious編集部
- BY :
- MEN'S Precious2017年冬号 男心を惑わす至高の時計、ハリー・ウィンストンの愉しみ方より
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- クレジット :
- 撮影/戸田嘉昭(パイルドライバー) スタイリスト/大西陽一(RESPECT) 構成/岡村佳代