ハリー・ウィンストンといえば、至高の輝きを放つダイヤモンドを想像する方も多いだろう。そのため、どちらかというと女性向きで、男には無縁のジュエラーと思われやすい部分もあった。しかし、超一流の美学を追求したウォッチメイキングによって、その認識は覆った。矜持と信念が込められた珠玉の機械式時計に、男女問わず、世界的な注目が集まっている。

■1:HW MIDNIGHT

ひと目でそうとはわからない、パートナーとの粋なペアウォッチ。浪漫を秘めたムーンフェイズが静かに主張する。このクリスマスに、パートナーとの完璧なるコンビネーションを実現させたい。

さりげなさの中に静謐な迫力を漂わせるムーンフェイズ

時計(右)『HW ミッドナイト・デイト ムーンフェイズ オートマティック 36㎜』●自動巻き ●ホワイトゴールドケース×アリゲーターストラップ ●ケース径/36mm ¥3,500,000・時計(左)『HW ミッドナイト・ムーンフェイズ オートマティック 42㎜』●自動巻き ●ホワイトゴールドケース×アリゲーターストラップ ●ケース径/42mm ¥3,400,000・カフリンクス¥740,000(ハリー・ウィンストン クライアントインフォメーション) タキシード/スタイリスト私物
時計(右)『HW ミッドナイト・デイト ムーンフェイズ オートマティック 36㎜』●自動巻き ●ホワイトゴールドケース×アリゲーターストラップ ●ケース径/36mm ¥3,500,000・時計(左)『HW ミッドナイト・ムーンフェイズ オートマティック 42㎜』●自動巻き ●ホワイトゴールドケース×アリゲーターストラップ ●ケース径/42mm ¥3,400,000・カフリンクス¥740,000(ハリー・ウィンストン クライアントインフォメーション) タキシード/スタイリスト私物

■2:HW MIDNIGHT

クラシカルモダンを体現するラウンド形ケースのシンプルかつソリッドな二針のモデルから、ムーンフェイズ、ミニッツリピーターなどの複雑機構搭載モデル、スケルトンタイプまで、幅広いバリエーションを擁する『HW ミッドナイト』。すべてのモデルに共通するのは、時計本来の伝統的な姿であるラウンド形ケース。ともすれば凡百なクラシカル趣味に転びかねないこのフォルムも、ベゼルの3時位置だけに施したディテールやラグとのバランスでモダンな表情へと昇華させている。ホワイトゴールドとローズゴールドで展開するケース素材に、ステンレススティールの選択肢がないというのも、ラグジュアリー感を高める。

クラシカルモダンを体現するラウンド形ケースのシンプル美

丹念な面取り加工を施したシャープな針と、バトン形インデックス。12時位置のブランドロゴと6時位置の日付表示。文字盤上の要素すべてが優美に響き合う『HW ミッドナイト・オートマティック 42㎜』。文字盤とストラップの深いブルーの色味が洒脱さを醸し出す。●自動巻き ●ホワイトゴールドケース×アリゲーターストラップ ●ケース径/42mm ¥2,600,000(ハリー・ウィンストン クライアントインフォメーション) ネクタイ/スタイリスト私物
丹念な面取り加工を施したシャープな針と、バトン形インデックス。12時位置のブランドロゴと6時位置の日付表示。文字盤上の要素すべてが優美に響き合う『HW ミッドナイト・オートマティック 42㎜』。文字盤とストラップの深いブルーの色味が洒脱さを醸し出す。●自動巻き ●ホワイトゴールドケース×アリゲーターストラップ ●ケース径/42mm ¥2,600,000(ハリー・ウィンストン クライアントインフォメーション) ネクタイ/スタイリスト私物

■3:Project Z

「ザリウム」とは、ハリー・ウィンストンが独自に開発した、アルミニウムとジルコニウムの合金。宇宙工学の分野でも使用される、高耐久性、耐腐食性を誇る特殊素材だ。これを時計のケースに用いたファーストモデルを発表したのは2004年。以来、複雑機構、建築的デザイン、人間工学の追求をアイデンティティとした『プロジェクト Z』は、時計好事家を挑発し続けている。最新作の『プロジェクト Z11』は、「NYの洗練」がテーマ。オープンワークダイヤルに、オフセンターダイヤルとビッグデイトを採用し、ほどよいメカニカル感とモダンさが個性を発揮する。

独自開発の特殊素材を用いた非凡な複雑機械式時計

『Z9』、『Z10』に続き、ムーブメントの美しさを堪能できるスケルトンダイヤルを採用したシリーズの最新作。メカ自体をデザインの主役に据えながらも、NYの街からインスパイアされた洗練のディテールやデニムエフェクトのストラップによって、エレガントささえ漂わせるたたずまいに仕上げた。『プロジェクト Z11』●自動巻き ●ザリウムケース×カーフ&ラバーストラップ ●ケース径/42.2mm ¥2,500,000 ※世界限定300本(ハリー・ウィンストン クライアントインフォメーション) ニット/スタイリスト私物
『Z9』、『Z10』に続き、ムーブメントの美しさを堪能できるスケルトンダイヤルを採用したシリーズの最新作。メカ自体をデザインの主役に据えながらも、NYの街からインスパイアされた洗練のディテールやデニムエフェクトのストラップによって、エレガントささえ漂わせるたたずまいに仕上げた。『プロジェクト Z11』●自動巻き ●ザリウムケース×カーフ&ラバーストラップ ●ケース径/42.2mm ¥2,500,000 ※世界限定300本(ハリー・ウィンストン クライアントインフォメーション) ニット/スタイリスト私物

■4:HW AVENUE

角形ケースの『HW アヴェニュー』は、ハリー・ウィンストンを象徴するウォッチコレクションのひとつ。創業の地であるNYにインスピレーションを得、1999年に発表された。基本的にウィメンズのジュエリーウォッチが主体のコレクションだが、大胆で力強い存在感のメンズウォッチもラインアップ。グラマラスなサイズ感と幾何学的なデザインが見事に調和した複雑機械式時計は、ハリー・ウィンストンのウォッチメイキングに対する情熱を物語る。すべてにおいて斬新でいながら、装着感のよさにこだわるなど、ユーザーを置き去りにしない配慮も決して忘れないのもこのブランドの美点のひとつだ。

時計の既成概念を覆す独創的デザインの傑作

文字盤の右側にホームタイム(第一時刻)、左側に設けられた特殊な窓に現れる赤い針でローカルタイム(第二時刻)を表示する、類稀なデュアルタイム。『HW アヴェニュー・デュアルタイム オートマティック』●自動巻き ●セドナゴールドケース×アリゲーターストラップ ●ケースサイズ/縦53.8×35.8mm ¥4,400,000(ハリー・ウィンストン クライアントインフォメーション) ハット¥72,000(サンモトヤマ 銀座本店メンズ〈ボルサリーノ〉)
文字盤の右側にホームタイム(第一時刻)、左側に設けられた特殊な窓に現れる赤い針でローカルタイム(第二時刻)を表示する、類稀なデュアルタイム。『HW アヴェニュー・デュアルタイム オートマティック』●自動巻き ●セドナゴールドケース×アリゲーターストラップ ●ケースサイズ/縦53.8×35.8mm ¥4,400,000(ハリー・ウィンストン クライアントインフォメーション) ハット¥72,000(サンモトヤマ 銀座本店メンズ〈ボルサリーノ〉)

■5:HW OCEAN

ブランド初のコンテンポラリーなスポーツ・ウォッチコレクションとして、1998年に発表された『HW オーシャン』。グラマラスなケースと洗練されたデザインの融合により、ラグジュアリーなスポーツテイストを表現してきた。現在ではクロノグラフ、デュアルタイム、トゥールビヨン、さらにはそれらの複雑機能を複数搭載したコンプリケーションまで擁する一大コレクションに。最新作にはダイヤモンドをふんだんにセッティングしたモデルも登場。男でも挑みたくなる、マスキュランなジュエリーウォッチの可能性を示唆した。

ラグジュアリーを極めたスポーツテイスト

2016年に『プロジェクト Z10』として発表されたデザインをベースに、ケース素材をザリウムからゴールドへと変更。右下の曜日表示、左下の30秒針、ふたつのレトログラードと、メインダイヤルが呼応し、強いインパクトを放つ。ダイヤモンドの豪奢さを、いい意味で中和するメカニカルな表情も秀逸。『HW オーシャン・バイレトログラード オートマティック 42mm』●自動巻き ●ホワイトゴールドケース×アリゲーターストラップ ●ケース径/42mm ¥12,500,000 ※世界限定20本(ハリー・ウィンストン クライアントインフォメーション
2016年に『プロジェクト Z10』として発表されたデザインをベースに、ケース素材をザリウムからゴールドへと変更。右下の曜日表示、左下の30秒針、ふたつのレトログラードと、メインダイヤルが呼応し、強いインパクトを放つ。ダイヤモンドの豪奢さを、いい意味で中和するメカニカルな表情も秀逸。『HW オーシャン・バイレトログラード オートマティック 42mm』●自動巻き ●ホワイトゴールドケース×アリゲーターストラップ ●ケース径/42mm ¥12,500,000 ※世界限定20本(ハリー・ウィンストン クライアントインフォメーション

■6:HW AVENUE

ウォッチメイキングにおいても、「キング・オブ・ダイヤモンド」は至高の存在であり、唯一無二であり続ける。その到達点を具現化した、ふたつのタイムピースを紹介したい。写真左はメンズ、右はウィメンズの、ともに『HW AVENUE』を代表するモデルだ。異素材、貴石の有無などのディテールは大きく異なるが、共に『HW AVENUE』のディテールをしっかりと守っているのはさすが。これみよがしなペアウオッチではなく、わかる人にだけわかる、パートナーとの絆を形にしたいなら、このような異素材マッチングこそが、エレガントだ。お互いにクリスマスギフトとして贈りあえたなら、このタイムピースは、至福の時を約束するだろう。

ダイヤモンドの輝きと同量のオーラを放つ複雑機構とハイテク素材

時計〔右〕『HWアヴェニュー・クラシック オートマティック』●自動巻き ●ホワイトゴールドケース&ブレスレット ●ケースサイズ/縦36.1×横21.2mm ¥11,500,000・時計〔左〕『プロジェクト Z11』と同じザリウムをケース素材に使用。『HW アヴェニュー・デュアルタイム オートマティック』●自動巻き ●ザリウムケース×アリゲーターストラップ ●ケースサイズ/縦53.8×横35.8mm ¥2,550,000・リング〔上〕¥3,170,000・〔下〕¥1,000,000~(ハリー・ウィンストン クライアントインフォメーション) ショール¥300,000(サンモトヤマ銀座本店 レディス〈サンモトヤマ〉)
時計〔右〕『HWアヴェニュー・クラシック オートマティック』●自動巻き ●ホワイトゴールドケース&ブレスレット ●ケースサイズ/縦36.1×横21.2mm ¥11,500,000・時計〔左〕『プロジェクト Z11』と同じザリウムをケース素材に使用。『HW アヴェニュー・デュアルタイム オートマティック』●自動巻き ●ザリウムケース×アリゲーターストラップ ●ケースサイズ/縦53.8×横35.8mm ¥2,550,000・リング〔上〕¥3,170,000・〔下〕¥1,000,000~(ハリー・ウィンストン クライアントインフォメーション) ショール¥300,000(サンモトヤマ銀座本店 レディス〈サンモトヤマ〉)

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※価格はすべて税抜です。

この記事の執筆者
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MEN'S Precious編集部 
BY :
MEN'S Precious2017年冬号 男心を惑わす至高の時計、ハリー・ウィンストンの愉しみ方より
名品の魅力を伝える「モノ語りマガジン」を手がける編集者集団です。メンズ・ラグジュアリーのモノ・コト・知識情報、服装のHow toや選ぶべきクルマ、味わうべき美食などの情報を提供します。
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クレジット :
撮影/戸田嘉昭(パイルドライバー) スタイリスト/大西陽一(RESPECT) 構成/岡村佳代
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