アーティスト自ら“アートを買う文化”の土壌を耕す

アーティスト自ら市場開拓に挑み、文化と経済を繋ぐ試みとして、既存のアートフェアの枠組みを超えたこれまでにないアートフェア「ARTISTS' FAIR KYOTO 2019」。アーティストが世界のマーケットを見据え、次の次元へと活躍の場を拡大する新しい試みだ。

会場のひとつである京都府京都文化博物館別館の内観
会場のひとつである京都府京都文化博物館別館の内観

ディレクターは現代美術家であり、京都造形芸術大学美術工芸学科・学科長の椿昇氏、アドバイザリーボードには現代美術作家の名和晃平氏や宮永愛子氏、ヤノベケンジ氏ら第一線で活躍するアーティスト陣13名が務める。

作品は選出した43組の若手アーティストを中心に、200点以上に及ぶ出品作品が並ぶ。

名和晃平氏が推薦した、新宅加奈子氏の写真作品「I'm still alive」
名和晃平氏が推薦した、新宅加奈子氏の写真作品「I'm still alive」
ヤノベケンジ氏が推薦した、石黒健一氏のインスタレーション「石貨の島と我が彫刻」
ヤノベケンジ氏が推薦した、石黒健一氏のインスタレーション「石貨の島と我が彫刻」

さらに日本から笹岡由梨子氏、インドからサヘジ・ラハル氏の二人の新進作家を招待した競演も見どころだ。

笹岡由梨子氏の映像インスタレーション「ジャイロ」(過去作品より)
笹岡由梨子氏の映像インスタレーション「ジャイロ」(過去作品より)
サヘジ・ラハル氏のパフォーマンス(過去作品より)
サヘジ・ラハル氏のパフォーマンス(過去作品より)

「ARTISTS' FAIR KYOTO 2019」と連動したサテライトイベント「ARTISTS’ FAIR KYOTO 2019:BLOWBALL」も開催。京都府内の飲食店、ホテルといった身近な場をアートの展示会場とし、各会場と若手アーティストがコラボレーションした作品の展示・販売を行う。

京都の各所で関連イベントも開催

サテライト会場の「スプリングバレーブルワリー京都」では荒木悠氏の作品が展示される LOST HIGHWAY (Sweded), installation view at Volvo Studio Aoyama, ©︎ Yu Araki
サテライト会場の「スプリングバレーブルワリー京都」では荒木悠氏の作品が展示される LOST HIGHWAY (Sweded), installation view at Volvo Studio Aoyama, ©︎ Yu Araki
サテライト会場のひとつである「下鴨茶寮」
サテライト会場のひとつである「下鴨茶寮」

歴史ある京都を舞台に現代アートが出品される、これまでにない新しい「アートフェア」を楽しみに、早春の京都へ出かけてはどうだろうか。

ARTISTS' FAIR KYOTO 2019

  • ARTISTS' FAIR KYOTO 2019
    日時:2019年3月2日(土)、3日(日)10:00~18:00
    会場:京都府京都文化博物館別館、京都新聞ビル印刷工場跡
    入場料:1,000円 ※京都新聞ビル印刷工場跡は無料
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  • ARTISTS' FAIR KYOTO 2019:BLOWBALL
  • 日時:2019年2月初旬~3月下旬 ※各会場によって開催時期が異なる。
    会場:KYOTO ART HOSTEL kumagusuku、スプリングバレーブルワリー京都、下鴨茶寮、BnA Alter Museum、ワコールスタディホール京都

スペシャルイベント「対話の可能性」

椿昇氏とインドからの招待作家サヘジ・ラハルによる粘土模型の即興制作バトル。二人の粘土模型をセットにしてその場でオークションする。落札したら、その場で現金で支払いし、模型を持ち帰ることができる。※作品証明書は付きません。

参加方法:開始時刻に来場
日時:2019年3月3日(日)16:00〜17:00
会場:京都文化博物館別館2階(予定)

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この記事の執筆者
フリーランスのライター・エディターとして10年以上に渡って女性誌を中心に活躍。MEN'S Preciousでは女性ならではの視点で現代紳士に必要なライフスタイルや、アイテムを提案する。
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