あちこちのグルメ雑誌やサイトでアペリティフとかアペリティーボという言葉が踊っている。

食前酒という意味の西洋語である。「アペする」なんていう言いまわしもある。まったく日本人の軽さには閉口だ。

しかし食前酒は、もっと楽しんでいい紳士の習慣であることには間違いはない。大方の人がカン違いしてるようだが、食事も酒も空きっ腹がうまいのだ。

それがわかっている連中は、食事の前に1、2杯やりにバーにいく。それから夕食にすれば夜は二度おいしいというものだ。

バーではさりげない洒脱なスタイルがいい

ジャケット¥110,000〈タリアトーレ〉・ベスト¥25,000〈スリードッツ〉・シャツ¥24,000〈ボルゾネッラ〉・チーフ¥9,500〈ルイジ ボレッリ〉/以上ビームス ハウス 丸の内
ジャケット¥110,000〈タリアトーレ〉・ベスト¥25,000〈スリードッツ〉・シャツ¥24,000〈ボルゾネッラ〉・チーフ¥9,500〈ルイジ ボレッリ〉/以上ビームス ハウス 丸の内

バーでのドレスコードは、ほどよく抜いたジャケパンスタイルがいい。なぜならそこで重要なのは風景に溶け込むことだからだ。

数寄屋橋「サンボア」

住所/東京都中央区銀座7-3-16東五ビル1F
TEL:03-3572-5466
営業:17時~翌2時(月~金)、16時~23時(土)

大正7年に創業し、日本のバーの歴史をつくってきた老舗「サンボア」。数寄屋橋店は若きマスターが仕切る新時代の店舗だが、その佇まいと受け継がれた完璧なサービスは老舗の風格。土地柄、食前にふらりと現れる紳士も多い。

この記事の執筆者
TEXT :
林 信朗 服飾評論家
BY :
MENS'S Precious2016年春号特集『東京ジェントルマン50の極意』より
『MEN'S CLUB』『Gentry』『DORSO』など、数々のファッション誌の編集長を歴任し、フリーの服飾評論家に。ダンディズムを地で行くセンスと、博覧強記ぶりは業界でも随一。
クレジット :
撮影/川田有二 スタイリスト/村上忠正 ヘア&メーク/YOBOON(coccina)モデル/Trayko