ジェームズ・ボンド。その名を口にするだけで、どれほどの男が胸を躍らせることだろう。あたかも実在するかのように語られるボンドとは、一体何者なのか。なぜこれほどに、男たちを魅了して止やまないのだろうか。
ジェームズ・ボンドこそ本物の男なのだ!
初代ボンドはショーン・コネリー!ここからすべては始まった
それはボンドが「本物の男」だからだ。ボンドをボンドたらしめているのは、英国紳士という出自だけでなく、本物の経験と自分を律する彼独特の流儀である。初代ボンド役のショーン・コネリーのCMに「時は流れない。それは積み重なる」とあったが、これこそがボンドの奥行きなのだろう。
ボンドというと、派手なアクション、高級車に美女とシャンパン、秘密兵器やファッションなどが注目される。愛用品や立ち居振る舞いをコピーすることは可能だ。だが、本当の格好よさとは、自分でつくり上げていく「スタイル」にあるのではないだろうか。
ボンドは人の目を気にしない。ファッションもシンプル極まりない。原作を読んでも、映画を観ても、ボンドは常に本物を身につけ、本物の経験を積んでいく。そして、そこに異常なまでのこだわりを持っている男なのだ。
歴代映画の製作陣も、俳優たちも、本物であることに全精力をつぎ込む。たとえばターンブル&アッサー社は、カジノでのシーンに13枚のドレスシャツを提供した。これは立ち姿と座っている姿の皺が微妙に違って見え、美しくないから、という理由からだ。
ボンドは、見た目だけが格好いいわけではない。男は、時間をかけて細部にこだわり、内面を充実させることで本物になっていく。それを、最後にちょっと毒のあるイングリッシュ・ユーモアで包む。その格好よさこそ、ボンドが教えてくれる独自の美学なのだ。
FASHION|英国の洗練を体現した初代ボンドスタイル
CAR|だれもが固唾をのんだ華麗なる英国車でのカーチェイス
LIQUOR|その洗練された所作に日本の男たちは釘付けになった
SPECIAL WEAPON|男の冒険心を否応なくかきたてた現実離れした兵器たち
各時代の格好よさを象徴する歴代ボンド名鑑
ボンド映画は1962年の第1作から50周年の現在までに全23作が6人のボンドにより製作されている。ボンド役は常に賛否両論があるが、いずれも個性派の名優ばかり。あなたはだれが最高のボンドとお考えだろうか。
- TEXT :
- MEN'S Precious編集部
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