世界最大の新作時計のエキシビションであるBASELWORLD 2019が、現地時間の3月21日からスタートしました。

1月にジュネーブで開催された、カルティエをはじめとするリシュモングループが中心のSIHHに対して、バーゼルワールドは、ブルガリ、ゼニス、ウブロ、タグ・ホイヤーといったLVMHグループのウォッチ&ジュエリーブランド、そして、パテック フィリップ、シャネル、ロレックス、ブライトリング、ショパールなどの、どこのグループにも属さない独立系の名門ブランドが出展。

SIHHに引き続き、この「春の時計祭り」の速報を、スイス・バーゼルからお届けします。

BASELWORLD 2019 ブルガリのブース

スウォッチ・グループの撤退は他ブランドにとってチャンス!? 

BASELWORLD 2019スタート前日の3月20日は、主にプレス関係者に先行公開するプレスデー。

2019年は、バーゼルワールドの盟主として君臨していたスウォッチ・グループが撤退し(これは時計業界にとっては結構衝撃的な出来事)、どのように変化するのか? したのか? 例年以上に注目が集まっていました。

会場の中心地を占めていたスウォッチ・グループの各ブランドの跡地はどうなるのか?

ブレゲやオメガをはじめ、多くのブランドが去り、閑古鳥の鳴くイベントになってしまうのか?

しかしフタを開けてみると、会場のレイアウトなどは変わったものの、熱気、お祭り感は例年通り。

むしろスウォッチ・グループの撤退をチャンスとばかりに、出展する各ブランドが気合いを入れて今年のバーゼルワールドに臨んでいるといった印象を受けました!

華やかなプレゼンテーションで注目を集めたブルガリ

プレスデーを一層盛り上げたのは、一部のブランドが開催したオープン形式のプレスカンファレンス。その中でひと際、熱い熱気と興奮に包まれていたのは、バーゼルワールドきってのラグジュアリーメゾン、ブルガリでした。

ブルガリのプレゼンテーションに登場した、アメリカの女優オリヴィア・ワイルド(中央左)と台湾の女優スー・チー(中央右)

各国から招いた4人のセレブリティー、そしてジャン-クリストフ・ババンCEO、ブルガリ・ウォッチ・デザインセンターのシニアディレクターが登壇しての華やかなプレゼンテーションには、開始1時間以上前から場所取りの人々が集いはじめ、スタート時には黒山の人だかりに!

ブルガリのプレゼンテーション

セレブ目当てだけではなく、毎年何かしらのサプライズを用意しているブルガリが、今年はどんな新作を発表するのだろうか? ブルガリのブースの前のパブリックスペースだけではなく、お向いのタグ・ホイヤーのブースの2階や階段にも鈴なりの観衆があふれ、注目度の高さがうかがえました。

不朽のアイコンの新解釈と驚異の世界新記録

そんな興奮のなかで発表されたのは、アイコンに新たな命を吹き込んだジュエリーウォッチ『セルペンティ セドゥットーリ』と、毎年新たな「世界新記録」を打ち立て続けている超薄型の機械式時計コレクション『オクト フィニッシモ』からリリースされたクロノグラフです。

ブルガリのBASELWORLD 2019のハイライトは、このふたつのモデル。左/●時計『オクト フィニッシモ クロノグラフGMT オートマティック』予価 ¥1,920,000 ●ケース:チタン ●ケース径:42㎜ ●ブレスレット:チタン ●自動巻き ※2019年10月発売予定 右/●時計『セルペンティ セドゥットーリ』予価¥2,810,000 ●ケース:ピンクゴールド ●ケース径:33㎜ ●ブレスレット:ピンクゴールド ●クオーツ ※2019年10月発売予定(ブルガリ ジャパン)

ジュエラーとしてのエレガンスに満ちあふれたレディスウォッチ、高度な時計づくりの技術力を宿すマニュファクチュールの矜持が凝縮されたメンズウォッチ、それぞれ、いかにもブルガリらしいクリエーションが光り、ラグジュアリーウォッチ界を牽引する存在感を見せつけました。

時計『セルペンティ セドゥットーリ』 予価 ¥2,810,000 ●ケース:ピンクゴールド ●ケース径:33㎜ ●ブレスレット:ピンクゴールド ●クオーツ ※2019年10月発売予定(ブルガリ ジャパン)

「BORN TO BE GOLD」~黄金になるために生まれてきた~というコンセプトのもと、ブルガリの不朽のアイコン『セルペンティ』を再解釈。ヘビのウロコを想起させるヘキサゴナルパターンのリンクが連なるまったく新しいブレスレットは、肌に吸いつくように手首にフィット。これまでのトゥボガスブレスレットとはまた違った、強さと繊細さを併せもつ女性像が浮かび上がります。

時計『セルペンティ セドゥットーリ』予価 ¥12,534,900 ●ケース:ホワイトゴールド ●ケース径:33㎜ ●ブレスレット:ホワイトゴールド ●クオーツ ※2019年10月発売予定(ブルガリ ジャパン)

ジュエラーとしてのブルガリの、技術力と創造性を高次元で昇華させたハイエンドモデル。曲線を描くケース、ベゼル、ブレスレットパーツ、そしてダイヤルまでもパヴェダイヤで埋め尽くし、圧倒的な輝きを放ちます。

時計『セルペンティ セドゥットーリ』予価 ¥3,020,000 ●ケース:ホワイトゴールド ●ケース径:33㎜ ●ブレスレット:ホワイトゴールド ●クオーツ ※2019年10月発売予定(ブルガリ ジャパン)

ローマの本店のアドレス、コンドッティ10にちなんで、素材やダイヤモンドセッティングの有無が異なる10モデルでの展開。ホワイトゴールドのモデルのリュウズはカボションカットのリュウズがあしらわれ、クールなコントラストを構築しています。

時計『オクト フィニッシモ クロノグラフ GMT オートマティック』予価 ¥1,920,000 ●ケース:チタン ●ケース径:42㎜ ●ブレスレット:チタン ●自動巻き ※2019年10月発売予定 (ブルガリ ジャパン)

毎年、何かしらの世界新記録を打ち立て、時計界において薄型機械式時計のパイオニアという地位を確立したブルガリ。5度目となる2019年のワールドレコードは、GMT機能も兼ね備えるクロノグラフ。過度な演出を加えず、シンプルな3つ目カウンターの正統派クロノグラフに落とし込んださり気なさに、ブルガリの自信とセンスが漂います。

『オクト フィニッシモ クロノグラフ GMT オートマティック』の側面

ムーブメント自体は3.3㎜、ケースも6.9㎜という驚異の薄さを実現。クロノグラフ、GMT機能に加え、この薄さでパワーリザーブは約55時間! サンドブラスト仕上げを施したチタン製のケース&ブレスレットは軽くタフで、スタイリッシュさと実用性を兼ね備えています。

ムーブメント

熟練の時計職人の手作業と最新テクノロジー、そしてブルガリのウォッチメイキングへの熱い情熱によって生み出されるムーブメント。膨大な量の細かい部品を組み立てる作業は、高度な技術をもつ時計師をもっても数日間を要します。


スイス・バーゼルから、ブルガリの新作を速報しました。次回はエレガントを極める、あの人気ブランドをお届けする予定です!

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この記事の執筆者
東京都出身。大学在学中から雑誌『JJ』などで執筆活動を開始。女性向け本格時計のムックに携わったことから、機械式時計に開眼。『Precious』などの女性誌において、本格時計の魅力を啓蒙した第一人者として知られる。SIHHとバーゼルワールドの取材歴は、女性ジャーナリストとしては屈指のキャリアの持ち主。「時計界の裏探偵ファイル」(WWD JAPAN)、「岡村佳代のおしゃべりトゥールビヨン」(クロノス ファム)などを連載中。 好きなもの:海、ハワイ(特にハワイ島)、伊豆(特に下田)、桑田佳佑様、白い花、シャンパン、純米大吟醸酒、炊きたてのご飯、たまご、“芽乃舎”の野菜だし、“エルメス”のバッグと“シャネル”の靴、グレーのパーカー、温泉、スパ、素敵旅館、村上春樹、宇野千代先生、神社、日本の陶器(特に唐津焼)、朝ドラ、ドラミちゃん、長文のインタビュー原稿