2018年12月、国内外からツーリストが訪れる地、京都にラグジュアリーなホテル「MOGANA」がオープンした。ラグジュアリーホテルから民泊まで様々な宿泊施設が林立する京都。旅好きな繁田善史が運営する「装いを愉しむ」と掲げたMOGANAはひときわ異彩を放っている。
オーナーのこだわりが詰まった現代の町屋に泊まる
モダンなウナギの寝床
二条城付近小川通りに佇むこのホテルは、訪れるとひっそりとした間口の小さな黒い躯体。エントランスを入るとレセプションから38メートルの廊下が細長く伸びる。そう、京都の町屋の様式なのだ。壁面、天井は町屋の意匠を代表する格子、床はステンレス畳織りでしゃりっしゃりっと踏みしめるたびに鳴る音が心地よい。
部屋は侘びを感じさせるミニマルでモダンなインテリア。特筆すべきは、602、702、802、のスペシャルルームだ。6階に設えられた坪庭をそれぞれの部屋から愛でることができる。窓から見える植栽はクールな部屋と対照的で温かみを感じさせるものだ。
オリジナルすぎる什器&アメニティに感動
エントランスから世界観あふれるMOGANAのこだわりは家具や茶器、ティッシュケースまで及ぶ。ありとあらゆるホテルを構成する要素がメーカーへの別注品と言って差し支えない。クッションや室内履きの草履はファッションブランド・まとふ、麻の室内着は金沢のプロダクトデザイナー原嶋亮輔氏オリジナルデザイン。どちらも和の要素をモダンにアップデートして装える。
注目なのはコスメブランド・シゲタのアメニティ。同ブランドのアメニティは世界でここMOGANAのみ。シゲタ独自のメソッドを楽しめるバイタリティコーチングセミナーとセットとなった宿泊プランも不定期で用意されている。
MOGANAの楽しみ方は、こだわりのプロダクトもさることながら、このエクスクルーシブな体験プランにもある。MOGANAは体験を提供するのだ。天龍寺にて非公開部分に入れる桜夜会、高台寺の茶室で瓢樹(ひょうき)の朝食を食べるツアー、永観堂でミシュラン1つ星・木乃婦の昼食を食べるツアーなど、特別な京都を存分に満喫するプランをスポットで実施。「特別」を体験することができるのは今の時代に合う試みだが、中でも美食の体験は白眉だ。
食べるだけにでも行くしかない!
旅、宿の楽しみを食事が締めるのは間違いない。MOGANAの食は最高だ。供する朝食は淡路島産を用いたメニュー。淡路島は古代に御食国(みけつくに)と呼ばれ平安の時代まで朝廷に食物を捧げていた、食材の宝庫。部屋でいただく朝食は、その野菜などを存分に用いたモーニングプレートだ。朝から身体を活性化させてくれる。
MOGANAは普段ディナーを提供していない。というのも京都は名店がそろっているからだ。その分コンシェルジュサービスを充実させている。が、ゴールデンウィークに合わせて5月2日〜6日の期間、淡路島の料理人・小野孝太氏が主宰する割烹・緒乃が特別にMOGANAに出張する。
関西随一の料理人がやってくる!
淡路島随一の小野氏は淡路島で「三代目よし」を営むかたわら、芦屋や北新地に招かれサテライトダイニング「緒乃」をオープンするほど方々からその味を求められる料理人だ。彼が作るのは淡路の食材を用いた日本料理。今回はわずか6席のみのカウンター越しに会話しつつ作ってくれる。一見普通に見えても口に含むと一筋縄ではいかない美味。器も自身が携え、ペアリングする酒も小野氏自らのものだ。
宿泊せずとも、緒乃のディナーのみの予約が可能だ。5月上旬は、3年とらふぐ、由良ウニ、はもなどの魚介類が無上に美味しい時期。特産の椚座牛など淡路島を代表する食材を使用したスペシャルコースとなる予定だ。
日本料理が他国料理と異なる点は寿司、天ぷら、割烹など職人が目の前で作ってくれることだ。このコミュニケーション体験は美食に更なる感動を与えてくれる。連休中、関西地方に赴く予定がある人はぜひ体験してみてはいかがだろうか?
問い合わせ先
- MOGANA TEL:075-606-5281
- 住所:京都府京都市中京区小川通御池下る壺屋町450
料金:一泊・朝食付き/一室¥50,000~(税・サ込)
- TEXT :
- MEN'S Precious編集部
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