白シャツを引き立たせるには、クラシックな風合いで抑制の効いたアクセサリーが必要だ。ネクタイ、カフリンクス、スカーフ、帽子の中から白シャツに最適な組み合わせを紹介する。
1.ネクタイと白シャツ
タイは、白シャツの着こなしで、最も基本的な効果を持つ。小紋のジャカードやボタニカルプリントは、クラシックなスタイルを品よく表現する現代のタイの代表格だ。色彩はあくまでも控えめなトーンで余裕のある落ち着きと存在感を導き出すのである。
プリントのタイが上質なポプリンの生地と響き合う
ネイビーを基調に、アイビー柄をプリントした7cm幅のやや細身のタイ。ワイドカラーの襟元にタイの小ぶりなノットが収まると、モダンな表情が演出され、洗練されたクラシックスタイルが表現される。体にほどよくなじむ光沢を備えた、しなやかなコットン・ポプリン素材のシャツと、張りのある質感も持ち味となるシルクのプリントタイとが、上品なVゾーンをつくり出す。
アンティークな風合いの小紋タイに極上白シャツで
エンジのタイは、ジャカード織りの小紋柄で、贅沢に生地を使った七つ折りのセッテピエゲ仕様。ネイビーのものは、アンティークな小紋柄が印象的で今季のトレンドも映し出す。一方、シャツは〝ルイジ ボレッリ〟の最上級ラインのリミテッドエディション。とろけるような生地を使い、13か所を手縫いで仕上げた逸品だ。
2.カフリンクスと白シャツ
カフリンクスの色気は、よりクラシックでエレガントな、ダブルカフスの白シャツのみで楽しめる。そして、サイズ感が重要。ジャケットのそで口から覗く適度な大きさのカフリンクスは、実にダンディで、そこに男の知性をもにじませるのである。
さりげないアクセントが粋な赤い天然石のカフリンクス
ニューヨークのジュエラーによる天然石を使った赤いカフリンクス。左右の形を自然に仕上げて、他に類をみないデザインを表現。最高級のエジプトコットンで仕立てたシャツを着用してエレガントなそで口を。
抑制を効かせたシルバーと品のいいゴールドのそで口を
マットな黄金色のカフリンクスは、アールデコと映画『華麗なるギャツビー』からインスパイアされた白蝶貝を使った1930年代のヴィンテージ。シャツのカフにつけたのは、日本人デザイナー薬やく師し神じ爾ちかし氏によるシルバーとダイヤモンドを素材にした繊細なデザインが絶妙。シャツは、限定品となるセミワイドカラーのボローニャの名品だ。
3.スカーフと白シャツ
スカーフは、色鮮やかなデザインと伝統的な柄を表現した、2種類を用意するといい。鹿の子生地のスポーティな白シャツと高番手のコットン素材のクラシックなシャツとで、スカーフを使いわけるように。いずれも、襟元に品格と洗練を漂わせることだ。
冴えたプリントのスカーフを鹿の子の白シャツに
鮮やかなライトブルーが印象的なスカーフは、65cm四方のミディアムサイズで小粋に胸元を演出。スポーティな鹿の子織りのシャツとの相性が抜群だ。
ダークな色彩のスカーフが胸元をダンディに演出する
ネイビーを基調としたスカーフは、フランス・リヨン産のシルクを使う。1930年代頃の生地から着想を得たプリントが秀逸。その一方、ブラウンとグリーンを主体に抽象的な柄を描いたスカーフは、存在感抜群だ。
4.帽子と白シャツ
アクセサリーとしての帽子には、かぶり方ひとつで、気障な男から優しい男まで、かぶる人のキャラクターを見事に演出する効果がある。夏のパナマ帽に白シャツという最もシンプルなコーディネートに、男の品格が漂う。
パナマ帽に白シャツは夏のエレガンスの王道
イタリアの帽子ブランドの王者ボルサリーノのパナマは、黒いリボンとのコントラストで実にエレガントな表情を演出。襟が大胆に開いたホリゾンタルカラーの軽やかなリネンシャツにそんなパナマ帽を合わせれば、シンプルなスタイルに大人の色気が漂い出す。
微妙なトーンで選びわけるナチュラルなパナマ帽の色彩
英国紳士を魅了し続ける老舗の帽子ブランド、ジェームス ロックのパナマ帽は、正統的な白シャツとの品格のあるスタイルが楽しめる。一方、日本ブランドのパナマ帽は、より気軽にかぶれることで、カジュアルな雰囲気をさりげなく演出できる。
※2017年夏号取材時の情報です。
- TEXT :
- MEN'S Precious編集部
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- MEN'S Precious2017年夏号より
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- 撮影/熊澤 透(人物)、戸田嘉昭(パイルドライバー/静物) スタイリスト/武内雅英(code) ヘア&メーク/ MASAYUKI(the VOICE) モデル/ Connor 構成・文/矢部克已(UFFIZI MEDIA)