モダンスタイルの達人スタイリスト、村上忠正氏が提案するリネンジャケットのコーデは、色数を抑えたシンプルなスタイルだ。もちろん、厚手の素材が多くなる秋冬でも基本は同じ。合わせるアイテムの素材感も大切だが、まずは色選びの基本を知っておきたい。
1.都会の街角で際立つクールな伊達男
タウンでは、モダンなデザインを象徴する、ピークドラペルのシングルひとつボタンのジャケットを選ぶ。ブルーのジャケットに対して、デニムの風合いを漂わせたシャツとパンツを合わせ、色数を絞り込んだ、微妙なブルーのトーンで魅せる。
ブルーグラデーションでつくる、艶のあるスタイル
コーディネートのポイントは極薄のリネン混素材を用いた、シングルひとつボタンのジャケット。ピークドラペルを配したシャープなジャケットを中心に、伊達男に似合う微妙なワントーンの着こなしを。
2.リビエラで満喫する紳士たちのリゾート
リゾートでは、トレンドのオフホワイトのジャケットが必須。濃色のシャツを合わせることでモダンなテイストが一層強まり、軽快なショーツでも洒落た雰囲気が残る。メッシュ素材のベルトやエスパドリーユの小物が、着こなしのスパイスとなる。
爽やかでスタイリッシュなジャケット&ショーツ
しっとりとした質感のリネン混ジャケットに、薄手のリネンによるブラウン無地のカプリシャツを合わせ、軽快なショートパンツで、モダンなリゾートにふさわしいスタイルを表現。ホワイトとブラウンの2色でつくり上げた、品格あふれる大人の知的なカジュアルを楽しみたい。
3.紳士淑女が集う夜会でエレガンスを極める
ナイトのスタイルは、ブラックジャケットで。ダブルのデザインが、よりセクシーでモダンだ。解放的な夏の夜のため、バンドカラーのシャツでカジュアルに装うが、シルクのスカーフや光沢感のあるパンツで、ナイトシーンを艶っぽく彩る。
モノトーンで追求する色気を放つ夜の着こなし
大きなラペルをデザインしたダブルジャケットは、厚手のリネン混素材を使い、印象的な織り柄を表現する。バンドカラーシャツでカジュアルな香りを漂わせる、上級の着こなしだ。
モダンなテイストが香るコーデの例として、ここではリネンジャケットを使ったが、色数を抑えるのは素材や季節を問わない、ジャケットスタイルの基本のキ。色使いが少ないほど上級者に見えるから、下手にポイントを作ろうとして、目立つ色を使わなくても良い。これだけ知っていれば、誰にでも洒落たスタイリングを楽しむことができるのだ。
※価格はすべて税抜です。※価格は2016年夏号掲載時の情報です。
- TEXT :
- 矢部克已 エグゼクティブファッションエディター
- BY :
- MENS'S Precious 2016年夏号「王道クラシック」を追求するか?「革新スタイル」で鮮度を上げるか?より
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- クレジット :
- 撮影//小池紀行(パイルドライバー)スタイリスト/村上忠正 構成・文/矢部克已(UFFIZI MEDIA)