ダブルスーツにはあえてTシャツで!

14アイテムのなかで、まず注目すべきは、ダブルスーツとTシャツ。'80年代のクラシックが今のスタイルと共通したエレガントで大人の雰囲気をかもし出すからだ。流れるようなドレープをつくり出す、しなやかな素材を使ったゆったりとしたダブルスーツは、優雅で洒脱な表情に欠かせない。あえてTシャツを、ドレッシーなダブルスーツに合わせるのがコツ。リゾート感覚を取り入れたリラックス感が、この夏の決め手だ。

大人のエレガンスとくつろぎが共存した代表的なスーツ

右/シルク&ビスコースの生地を使ったスーツは、テロテロとしたやわらかさがあり、大人のリラックス感が漂う。肩パッドがしっかりと入った構築的なショルダーラインが、懐かしくも新しいスタイル。ボーダーのTシャツが爽やかなアクセントとなる。ジャケット¥330,000・Tシャツ¥28,000・パンツ¥66,000 (ラルフ ローレン〈ラルフローレン パープル レーベル〉) 左/ボタンが表に見えなくても、ダブルの合わせでデザインしたジャケット。低いゴージラインは、注目すべき懐古的な雰囲気をかもし出す。ジャケット¥310,000・Tシャツ¥46,000・パンツ¥93,000 (ダンヒル)撮影/木村 慎

ダブルスーツだからこそ楽しめる、優雅なドレープ感!

スーツ¥400,000・Tシャツ¥88,000 (ジョルジオ アルマーニ ジャパン〈ジョルジオ アルマーニ〉) 撮影/熊澤 透

ダブルスーツのゆったりとしたドレープ感を、まずは楽しむべき。ボタンをひとつ掛けし、両手はパンツのポケットの中に。するとジャケットのフロントに優雅なシワが生まれ、洒脱な表情となる。柄の入ったTシャツでリゾート気分を演出するのも、「クラシコ80’s」の大人のスタイル。流れるようなシルエットのパンツで完璧だ。

 

短い着丈が大人のスタイルの絶対条件

「クラシコ80 s’」において、ドレープのある着こなしは必須の要素である。ブルゾンの場合、着丈の短いタイプを選び、腰から胸周りのボリュームを演出するのがポイント。たとえ着丈が長めのブルゾンでも、すそを絞り、ブラウジングすることで同様のゆったりとしたスタイルが表現できる。コットン&リネンの爽やかな生地や、薄手のナイロンなどが、ブルゾンを軽快に演出する素材選びの目安。フロントはジップアップで十分にクラシックな着こなしを伝えられるが、さらに独自のスタイルを追求するなら、ボタンフロントもいい。

1枚でも存在感のある多彩なショートブルゾン

右上/コットン&リネンの爽やかな素材による、ベージュの色合いに品格が漂う。すそのドローコードを使いブラウジングを楽しみたい。¥483,000 (ゼニア カスタマーサービス〈エルメネジルド ゼニア クチュール〉) 左上/エスニックな柄をジャカード織りで表現した一着。袋状の立ち襟が、着こなしのアクセントになる。¥330,000 (エトロ ジャパン) 下/まさにシンプルかつエレガントなデザイン。しなやかなナイロン素材が表情豊かなドレープ感をつくる。¥299,000 (ブリオーニ ジャパン)撮影/木村 慎

上質スエードの軽やかさが粋な着こなしの条件

ブルゾン¥1,410,000・Tシャツ¥42,000・パンツ¥113,000 (エルメスジャポン) 撮影/熊澤 透

知的な雰囲気があふれ出る、淡いベージュとグレーのブルゾン。上質なゴートスキンのスエード素材を使用する。スカーフのデザイナー、アニー・フェーブル氏がデザインしたマハラニの庭をレーザープリンターでブルゾン全体に施し、幻想的な世界を表現。ナチュラルでクリーンな色調のコーディネートは、まさに今によみがえる’80年代だ。

 

粋なゆったりシルエットがポイント!

’80年代のスタイルを象徴するジョルジオ アルマーニのコーディネートで、ダブルスーツと同様に人気があったのがニットヴェスト&ワイドパンツの着こなし。ニットヴェストは、ミドルゲージのややザックリとしたコットン素材が中心で、クルーネックのデザイン。パンツの中にヴェストを入れた着こなしが、絶妙な洒落加減となり、軽快だが知性も漂い洒脱感にあふれていた。そこで、セレクトの視点は、ニットヴェストはザックリとした風合いで、ゆったりシルエット。その雰囲気に合う太いラインのパンツが正解だ。

ゆったり感とクリーンなイメージで合わせる!

右上/人気復活、多色使いのニット。あえてVネックを選ぶのも今季流だ。¥126,000 (三喜商事〈ミッソーニ〉) 右下/キャバルリーツイルのしっかりとした質感で、ワイドシルエットが楽しめるパンツ。¥37,000 (アナトミカ 東京〈アナトミカ〉) 左上/コットンとアルパカ素材のニットは、凹凸感が絶妙だ。¥80,000 (トゥモローランド〈ニットブレイリー〉) 左下/袋タックのしなやかなパンツ。¥50,000 (レショップ〈ザネッラ〉)撮影/木村 慎

ニットヴェストが主役になる品格ある大人のカジュアル

ニット¥15,000 (ビショップ〈ティボー ヴァン ダル ストラット〉) シャツ¥31,000 (アマン〈フィナモレ〉) パンツ¥36,000(レショップ〈ベルナールザンス×レショップ〉) 靴¥37,000 (コントレアリー〈コントレアリー〉) サングラス¥56,000 (グローブスペックス ストア〈ザ・スペクタクル〉) 時計¥3,910,000 (ヴァシュロン・コンスタンタン) 撮影/熊澤 透

ミドルゲージのザックリとした風合いとクルーネックが、ニットヴェスト選びの条件。リネンのシャツに、リネンのワイドパンツを合わせ、ゆったりとしたシルエットを楽しむ。素材感を生かして、くつろいだ雰囲気に。

 

クラシックなスーツに小襟の合わせ技

ボタン位置が低く、広いVゾーンのシングルスーツが人気だった’80年代。正統的であるよりも、ドレッシーな感覚のスーツが多かった。今に置き替えれば、Vゾーンの広い段返りの3つボタンや、ふたつボタンのデザインとなる。胸元が広く開く分、シャツはワイドカラーよりも、小襟のほうがバランスよく保てる。ショートポイントのタブカラーなら、往年のスタイルをアレンジした、洒落たスーツスタイルが演出できる。もちろん、タイのノットは「小粒」だ。

ドレッシーな風合いとタブカラーで今の気分を!

右/スーツ¥720,000 (ディエトロレクインテ〈チェザレ アットリーニ〉) シャツ¥24,000 (ビームス 六本木ヒルズ〈ギ ローバー〉) タイ¥28,000 (ブライスランズ&コー〈ブライスランズ メイドバイ セブンフォールド〉) チーフ¥9,000 (リングヂャケットマイスター206 青山店〈ドレイクス〉) 左/スーツ¥900,000~(オーダー価格)( 伊勢丹新宿店〈アントニオ パニコ〉) シャツ¥20,000 〈ブライスランズ〉・チーフ¥6,300 〈シモノゴダール〉/以上ブライスランズ&コー タイ¥16,000(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店〈ホリデー&ブラウン〉)撮影/木村 慎

エレガントにして軽快!往時を偲ぶスーツの表情

スーツ¥380,000(ブライスランズ&コー〈ダルクオーレ〉) タイ¥28,000(ブライスランズ&コー〈ブライスランズ メイドバイ セブンフォールド〉) シャツ¥13,000(ブルックス ブラザーズ ジャパン) チーフ¥6,900 (シップス 銀座店〈フィオリオ〉) 撮影/熊澤 透 

’80年代に流行したシャツは、襟元を引き締めるタブカラーシャツだった。今季、小襟のデザインとなって復活したタブカラーシャツをシングルスーツと合わせれば、ドレッシーかつ小粋なスタイルが生み出せる。タイは小紋柄が注目だ。

 

バンドカラーはビッグジャケットが必須

テロッとした生地のジャケットに合わせるべきが、バンドカラーのシャツ。’80 年代に多く見られたコーディネートだ。ジャケットのしやなかさと相まって、カジュアルに装えるバンドカラーのシャツは、大人のリラックス感を演出する格好のアイテムだ。今季で言えば、ジャケットはしなやかさだけではなく、よりビッグシルエットを選び、バンドカラーの清涼感も映し出すのが、着こなしの技である。

知的さとリラックス感が同時に表現できるスタイル

右/マルチカラーのチェック生地を直線的に仕立て上げたスクエアなスタイル。低いゴージラインのラペルが印象的。鮮やかなブルーのバンドカラーシャツと好相性だ。ジャケット¥95,000 (トゥモローランド〈イートーツ〉) シャツ¥33,000 (ボリオリ 東京店) 左/一枚仕立ての軽やかなジャケットとバンドカラーシャツの、お手本となる組み合わせ。今季ブラウンが注目だ。ジャケット¥120,000〈カルーゾ〉・シャツ¥22,000〈カモシタ ユナイテッドアローズ〉・チーフ¥8,000〈フィオリオ〉/以上ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店 撮影/木村 慎

ノータイなのにエレガント!品のいいリラックススタイル

ジャケット¥350,000・シャツ¥64,000・パンツ¥105,000・チーフ¥24,000・腰に巻いたニット¥153,000 (ブルネロ クチネリ ジャパン) 手に持った靴/私物 撮影/熊澤 透

リネン、ウール、シルクの3者混素材を使った表情豊かなジャケットに、洗いを掛けたバンドカラーシャツを合わせ、ホワイトパンツでクリーンな着こなしを表現する。襟元にほどよいアクセントのあるバンドカラーは、ボタンを開けて、よりリラックス感を演出する。

 

軽快な小物で洒脱なスタイルを極める

アクセサリーは、主張の少ない軽快なデザインが’80 年代の約束だった。靴で言えば、レザーソールの堅牢な英国的スタイルよりも、淡いトーンのスエードを使ったラバーソールの一足。流れるようなシルエットのパンツに寄り添う軽やかさを必要としていたのだ。そして、ハンチングやボストンタイプの眼鏡で知的さを演出する。そんなアクセサリー使いは、ちょうど今の気分と一致している。差し色でアクセサリーを生かす一方、服のコーディネートになじませる色使いも取り入れたい。

デザインや素材の吟味はなによりも軽やかさが重要!

知的なアクセントを生むハンチング。右/¥24,000 (CA4LA ショールーム〈ボルサリーノ〉) 左/¥13,800 (シップス 銀座店〈アンソニー ペト〉) 繊細なメタルフレームの眼鏡で、’80年代のスタイルを完成させる。右/¥52,000 (グローブスペックス ストア〈ザ・スペクタクル〉) 左/¥36,000 (ブリンク ベース〈サヴィル ロウ〉) ブラウンスエードのアースカラーが足元のポイント。¥94,000 (ラコタ〈オールデン〉) スタイルをより軽快にするグルカサンダル。¥112,000 (ウィリー〈フラテッリ ジャコメッティ〉) ソックスは厚手の生地と鮮やかな色を選ぶ。¥4,400 (ウィリー〈コーギー〉) グリーンのバチュークロスを使ったショルダーバッグは、人気復活の兆しだ。¥145,000 (ハンティング・ワールド帝国ホテル店) 撮影/木村 慎

眼鏡は知的さが漂うボストンタイプが必須だ

眼鏡¥34,000 (ブリンク ベース〈ローワーケース〉) ニット¥37,000 (バインド ピーアール〈ドルモア〉)撮影/熊澤 透

マーブル柄のボストンタイプの眼鏡。「感性の時代」ともいわれた'80年代、知的な雰囲気をつくり出す丸い眼鏡が人気だった。穏やかな表情を演出するボストンタイプは、ゆったりとしたスタイルとも相性がよく、今季見逃せないデザイン。素材感のあるコットンのクルーネックセーターで、リラックスしたスタイルを楽しみたい。

※掲載した商品の価格は、すべて税抜きです。
<出典>
メンズプレシャス夏号 腕時計は男の「ロマン」「スタイル」だ!
【内容紹介】腕時計は「ロマン」「スタイル」だ!/男の装いに美しい時計が必要な7つの理由/教えて! マーク・チョウの「時計術」/名品時計録2019/「クラシコ80’s」がやってきた!
2019年6月6日発売 ¥1,200(税込)

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この記事の執筆者
名品の魅力を伝える「モノ語りマガジン」を手がける編集者集団です。メンズ・ラグジュアリーのモノ・コト・知識情報、服装のHow toや選ぶべきクルマ、味わうべき美食などの情報を提供します。
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クレジット :
スタイリスト/四方章敬 ヘア&メーク/MASAYUKI(the VOICE))モデル/Trayko 構成/矢部克已(UFFIZI MEDIA)