メゾン クリュッグ創始者、ヨーゼフ・クリュッグの手によって、1846年に初めて世に送り出されたクリュッグ グランド・キュヴェ。シャンパーニュの魅力を最大限に表現するため、毎年計400種類のワインを各2回テイスティングしたのちブレンドされ、現行のリュッグ グランド・キュヴェ167thエディションに至るまで、毎年新しい『エディション』を造り続けることで、ヨーゼフの夢に敬意を表している。

創設者の夢を実現し、毎年生み出されるクリュッグ グランド・キュヴェ

クリュッグ グランド・キュヴェ163rd エディションより、フロントラべルにはエディションの番号が記載されている
クリュッグ グランド・キュヴェ163rd エディションより、フロントラべルにはエディションの番号が記載されている

その『エディション』のコンセプトを理解し、テイスティングを通して実感する『クリュッグ ハウス』が表参道で2019年6月4日〜6日まで開催された。

『クリュッグ ハウス』のテイスティングルーム
『クリュッグ ハウス』のテイスティングルーム

ワイン醸造はオーケストラのようなもの

クリュッグ ハウスのために来日したクリュッグ家6代目当主のオリヴィエ・クリュッグ氏と、最高醸造責任者のエリック・ルベル氏が笑顔で迎え入れてくれた。

「私たちは日本が大好きで、『クリュッグ』の素晴らしさをより知ってもらうべく来日しました」と挨拶したクリュッグ氏。

6代目当主のオリヴィエ・クリュッグ氏(右)と、最高醸造責任者のエリック・ルベル氏(左)
6代目当主のオリヴィエ・クリュッグ氏(右)と、最高醸造責任者のエリック・ルベル氏(左)

クリュッグ氏はワインの醸造を音楽に例えて、こう語った。

「ある年はバイオリンが主役になり、次の年はドラム、その次の年は……と、最高のシャンパーニュを表現する要素は毎年異なります。毎年400以上のベースワインをテイスティングしてブレンドすることで、クリュッグ グランド・キュヴェという極上のオーケストラを完成させるのです」

会場内にはヨーゼフ・クリュッグがシャンパーニュ造りに関する自らの哲学を書き記したダークチェリー色の手帳が展示された
会場内にはヨーゼフ・クリュッグがシャンパーニュ造りに関する自らの哲学を書き記したダークチェリー色の手帳が展示された

ランスにあるメゾン クリュッグのテイスティングルームを模した部屋へと移動し、ルベル氏がクリュッグの醸造のこだわりを音楽に触れながら丁寧に説明。

「シャルドネ、ピノ・ノワール、ムニエと一口に言っても、様々な性格がある。その違いを音で表現したものを聴いてください」と、フランス国立音響音楽研究所と共同で開発した、ベースワインの性格を昔で表現した音源を3種披露した。

『クリュッグ』のワインに対するこだわりを熱く語るルベル氏
『クリュッグ』のワインに対するこだわりを熱く語るルベル氏

続いてクリュッグ グランド・キュヴェ161stエディション、クリュッグ グランド・キュヴェ163rdエディション、クリュッグ グランド・キュヴェ167th エディションという3つの異なるエディションを紹介し、テイスティングを楽しんだ。

3つ異なる『エディション』のテイスティングが実施された
3つ異なる『エディション』のテイスティングが実施された

3つの『クリュッグ』に合う料理とペアリング

テイスティング後は六本木にあるミシュラン2つ星『レストラン リューズ』のオーナーシェフでありクリュッグ アンバサダーの飯塚隆太氏による、至極のフードペアリングを堪能。

クリュッグ 2003 マグナムとペアリングした『帆立貝のタルタルとスモークサーモンを旨味ジュレと共に 新玉葱のムースと日向夏を添えて』
クリュッグ 2003 マグナムとペアリングした『帆立貝のタルタルとスモークサーモンを旨味ジュレと共に 新玉葱のムースと日向夏を添えて』
ロゼ エディション22nd エディションと楽しんだ『仔牛のロティ 生姜とマスタードのアクセントで トマトコンフィーを挟んだポテトのガトー』(右)と、『赤座海老のソテーとピスタチオ入りエポートルのリゾット グアンチャーレを乗せて』(左)
ロゼ エディション22nd エディションと楽しんだ『仔牛のロティ 生姜とマスタードのアクセントで トマトコンフィーを挟んだポテトのガトー』(右)と、『赤座海老のソテーとピスタチオ入りエポートルのリゾット グアンチャーレを乗せて』(左)
クリュッグ グランド・キュヴェ167th エディションには『リュバーブを詰めたフロマージュブランのムースリーヌとライチのジュレ』を合わせた
クリュッグ グランド・キュヴェ167th エディションには『リュバーブを詰めたフロマージュブランのムースリーヌとライチのジュレ』を合わせた

最後にクリュッグ氏は、

「音楽や料理と一緒に愉しむことで『クリュッグ』の真髄である喜びが高められ、多面的に分かち合うことができるのです」

と語り、イベントは盛況の内に幕を閉じた。     

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この記事の執筆者
フリーランスのライター・エディターとして10年以上に渡って女性誌を中心に活躍。MEN'S Preciousでは女性ならではの視点で現代紳士に必要なライフスタイルや、アイテムを提案する。
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