正解は… 2:メールに写真を添付して送る使いかたを、具体的に打ち出したキャンペーン です。

「写メール(メールにおける画像送受信サービスの名称。現ソフトバンクの登録商標)」=カメラ付き携帯電話の有効な使用法を、大々的にうたったキャンペーンが展開されたのです。

これにより「遠くにいる大事な人に、オンタイムの笑顔の写真を添えて、誕生祝いメッセージを送れる」「合コン相手の顔ぶれを当日のメールですぐ確認できる(笑)」というように、一般ユーザーにも機種の有利性がわかりやすくなり、「J-SH07」は爆発的にヒットしました。

「写メ」という略語が生まれ、他メーカーや他キャリアも「カメラ機能付き携帯電話」を続々発売。「メールに写真を添付して送る」のが「当たり前」へと、日本だけでなく世界の常識を変化させていったのです。

今では旅先の美しい景色を、異国にいる家族と分かち合うこともできます。
今では旅先の美しい景色を、異国にいる家族と分かち合うこともできます。

「みんなが持っている」「今では当たり前」な機能であっても、世の中に登場すれば簡単に広まる、ということでもないのですね。クリエイティビティを支えるのは開発技術だけではなく、「この素晴らしいモノを世の中にひろめたい!」というアイディアも、とても大切なのだとわかります。

そしてなにより「これを使うと、大事な人を笑顔にできる」という最も人間的な愛情をゆさぶるモノが、多くの人に、普遍的に受け入れられるのだと思います。

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Precious.jp編集部 
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参考資料:モックセンターのブログ/ 京セラ広報資料(1999年5月17日)/ASCII.jp×デジタル(2001年5月11日)
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小出 真朱