パリのオペラ・ガルニエ宮は、19世紀、ナポレオン三世統治下に建築された、オペラやバレエを上演する歴史的な施設。この歴史的建造物の中にカフェ・レストラン、「ココ」がオープンした。評判なのはその華麗な内装だ。

パリのオペラ座に誕生した華麗なカフェ・レストラン「ココ」

オペラ座の向かって右側にあるココの入り口。230席ものテラス席を擁する。
コッパー色の建築物が中二階を作り、本物の樹木が店内に緑を添える。

「ココ」の店内に入るとすぐに目を引くのが、中二階を作り出しているコッパー色の建築物。この建造物は「ココ」の前にあったカフェの時代に作られたもので、「ココ」は色を変えて再利用している。 

コッパー色の建築物はエルゴノミックな曲線を描き、ところどころに穴があって、中二階から1階を見下ろすことができる。
奥の仄暗いバー・コーナーは落ち着いた雰囲気。

オペラ座は歴史的建造物なので建物を改築することが厳しく禁じられている。建物自体に触れてはいけないため、内部にこのような工夫をして建築におもしろさ、新しさを加えているのだ。

『華麗なるギャッツビー』の世界で味わう、モダンなブルジョワ料理

「農家産の鶏、ジャガイモのピュレ、トリュフの香りの鶏の肉汁」€28

「ココ」は、パリの中心部という立地で、しかも朝食からディナーまで楽しめるとあって非常に便利。観光客だけでなくビジネス利用するパリジャンも少なくない。供されるのはモダンなブルジョワ料理だ。

そして何より、ココの内装が、F・スコット・フィッツジェラルドの『華麗なるギャッツビー』の世界を想起させると人々の関心を集めているのだ。

この物語の舞台であり、フィッツジェラルドが脚光を浴びた時代は、“狂乱の時代(レザネ・フォル、Les Années Folles)”と呼ばれる1920年代。1918年に終了した第一次世界大戦後に、バブル経済期がおとずれ、ジャズが盛り上がり、人々が享楽に走った。エレガントなソファや照明などのインテリアがその華やかさ、退廃なムードを感じさせるというわけだ。

訪れるならやはり夜だろう。歴史と最先端がミックスしたこの特別な場所では、ぜひともヴィンテージルックのスーツスタイルで、往年紳士のように立ち振る舞いたいものだ。

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この記事の執筆者
某女性誌編集者を経て2003年に渡仏。東京とパリを行き来しながら、食、旅、デザイン、モード、ビューティなどの広い分野を手掛ける。趣味は料理と健康とワイン。2013年南仏プロヴァンスのシャンブル・ドットのインテリアと暮らし方を取り上げた『憧れのプロヴァンス流インテリアスタイル』(講談社刊)の著者として、2016年から年1回、英語版東京シティガイドブック『Tokyo Now』(igrecca inc.刊)を主幹として上梓。
公式サイト:Tokyo Now
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