パリではサードウェーブ系自家焙煎カフェがコーヒー業界を盛り上げているが、ついにフランス料理界の帝王アラン・デュカスがコーヒー業界に参入。パリ11区にオープンした焙煎所兼カフェを訪ねた。

フランス料理界の帝王アラン・デュカスがカフェをオープン

パリには創業1686年のカフェ「プロコップ」(現在はレストラン)があり、かの文豪バルザックが執筆時にコーヒーをがぶ飲みしと、パリジャンはコーヒーにはずっと親しんできた…はずだったのだが、実は、味についてこだわりが出てきたのはなんとつい最近。それまでは、コーヒーといえば、作るのが簡単だからという理由で、エスプレッソマシーンで作る画一的な味ばかりだった。メルボルン、ニューヨーク、東京を巡って、コーヒー豆の産地や味にこだわるサードウェーブ系コーヒー・ムーヴメントが最後にたどり着いたのがグルメな街と言われるパリだったというのは少々皮肉ですらある。

だが、テロワール(産地、土壌)が重要なワインとコーヒーは似通っているので、ひとたびコーヒーに目覚めれば、ワイン文化を持つフランス人にとってはお手のものだ。コーヒーショップが割拠し、特に「ブリュルリー・ド・ベルヴィル」「テール・ド・カフェ」など自家焙煎カフェが大人気。そして、ついにデュカスがコーヒー業界に乗り出したというわけだ。

アラン・デュカスが手がける「ル・カフェ・アラン・デュカス、マニファクチュール・ア・パリ」

カフェであり、焙煎所である「ル・カフェ」
カフェであり、焙煎所である「ル・カフェ」

デュカスの焙煎所兼カフェ、「ル・カフェ・アラン・デュカス、マニファクチュール・ア・パリ」はパリ11区のバスティーユにある。2013年にオープンしたデュカスのチョコレート工房に近い場所だ。

店内でコーヒー豆やコーヒー・メーカーも販売している。
店内でコーヒー豆やコーヒー・メーカーも販売している。
店の奥でコーヒー豆を焙煎している。温度や焙煎具合はコンピュータで管理。
店の奥でコーヒー豆を焙煎している。温度や焙煎具合はコンピュータで管理。
カフェはカウンターのみ。バリスタに質問しながらコーヒーをいただける。
カフェはカウンターのみ。バリスタに質問しながらコーヒーをいただける。
オーダーした「ラテ・グラセ(アイス・ラテ)」は、シェイカーでミックス。 
オーダーした「ラテ・グラセ(アイス・ラテ)」は、シェイカーでミックス。 

ブティックでは、コーヒー豆を購入できるのはもちろん、淹れたてのコーヒーをいただける。オリジナル・ブレンドのエスプレッソ、フィルター・コーヒーはもちろん、最近注目のカスカラも。カスカラというのは、別名コーヒーチェリーティーといい、コーヒー豆の外側の果肉と皮を乾燥させて湯で淹れて飲むもので、カフェインが少ない。しかし、この日はまさかの売り切れ! 

カプチーノやラテ・グラセ(アイス・ラテ)にトライしたが、さすがの香りとおいしさだ。 

左/泡を壊さないようにスプーンは穴が空いている。「カプチーノ」€5 右/厳選したミルクを入れた「ラテ・グラセ」€6
左/泡を壊さないようにスプーンは穴が空いている。「カプチーノ」€5 右/厳選したミルクを入れた「ラテ・グラセ」€6
ヴィンテージのスプーンや陶器類は非売品。
ヴィンテージのスプーンや陶器類は非売品。

テロワールによって異なるコーヒーの味わいを知るのも教養のひとつ。茶の産地当ての勝負をする「闘茶」ならぬ「闘コーヒー」など、やってみるのも面白い。

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この記事の執筆者
某女性誌編集者を経て2003年に渡仏。東京とパリを行き来しながら、食、旅、デザイン、モード、ビューティなどの広い分野を手掛ける。趣味は料理と健康とワイン。2013年南仏プロヴァンスのシャンブル・ドットのインテリアと暮らし方を取り上げた『憧れのプロヴァンス流インテリアスタイル』(講談社刊)の著者として、2016年から年1回、英語版東京シティガイドブック『Tokyo Now』(igrecca inc.刊)を主幹として上梓。
公式サイト:Tokyo Now
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