ボリュームある「ひざ下丈スカート」と「旬のブーツ」のコンビネーションが、秋の洗練の決め手に!
着こなしは「揺るぎないベーシック」を信条としていても、時代の気分は素直に取り入れたい。その顕著な例がスカート丈です。
この秋は、ひざを覆うミディ丈のスカートが、大人の着こなしの「スタンダード」になりました。短すぎてもダメ、長すぎても重すぎる…クラシカルな女らしさを感じさせるこの絶妙な丈があってこそ、旬の着こなしが成立するのです。
そして足元は、華奢なパンプスではなく、ブーツをセレクト! トップスとのボリューム感、甘さと辛さ…程よいバランスのさじ加減が洗練へと導きます。
ちなみに、「ひざ下丈スカート」は、シルエットによって「ふんわり」と「ストレート」の大きくふたつに分かれます。合わせるブーツもそれぞれ。本記事では、その正解バランスを探っていきましょう。まずは「ふんわりシルエット」のスカートから。
さりげない動きにも女らしさが香る「ふんわりシルエット」スカート
フレアやプリーツなど、ふんわりとボリュームのあるスカートは、床スレスレのマキシ丈が姿を消し、ひざが隠れるミディ〜ミモレ丈が主流です。歩くたびに美しく流れるシルエットは、まさに着るだけで「いい女」を意識できそう。トップスはボトムインでコンパクトに、砂時計形のシルエットを目指しましょう。
■1:まるでドレスのように優雅に揺れるニットセットアップ×ショートブーツ
スカートと同素材のプルオーバーで、ワンピースのように着こなすなら、太めベルトでウエストをきっちりマーク。スカート丈とブーツの間の脚は出して、抜け感を出すのが鉄則です。
主役のスカートは…最高級のベビーカシミヤ糸を使用したニット素材のスカート。斜めに畝の入ったダイアゴナル編みで、スカートの自然なフレアラインを形成。
■2:ボウタイ×端正プリーツスカートは、いい女の印象を導く方程式
トップスから小物まで、すべて黒で統一。それらがカーキがかったスカートのベージュを、シックに大人っぽく引き立てる。足元はブーティ風のブーツで繊細に。
主役のスカートは…前後左右にプリーツを入れ、動きによって広がるクラシカルなスカート。メンズスーツに使用される薄手ウール生地を採用。
ふんわりスカート×ショートブーツのバランスレッスン
ショートブーツは、足首がきゅっと締まった華奢なミドルヒールを。隙間は靴と同系色の透け感のあるタイツやストッキングでつなぎます。
■3:ナチュラルに着くずす秋色マスタードイエロー
トップスにはコットンリブの深Vニットを合わせて。肩とひじに当て布をした遊びのあるデザインが明るくナチュラルなカジュアルを印象づけてくれます。
主役のスカートは…部分的にプリーツを入れたボリュームあるスカート。こっくりとしたマスタードイエローはどんな色とも相性抜群。サイドのベルト飾りがボリュームあるスカートの分量を抑える効果的なアクセントに。素材はマットなレーヨン100%。
合わせたブーツは…カジュアルなこなれ感を漂わせたキャメル色のスエード素材。太めヒールで歩きやすい。
■4:×ライダースが生み出す、甘辛バランスに大人は夢中に
スカートのボリュームシルエットを生かすなら、トップスはコンパクトが条件。ショート丈のレザーブルゾンで、かっこよくてかわいい女を目指して!
主役のスカートは…両サイドに深いタックの入ったボリュームあるAライン。表面に凹凸のあるモノトーンツイードに、裾のフリンジが可憐な雰囲気を演出する。黒×白の表情豊かなミックスツイード。前後で長さが違うイレギュラーなすそが新鮮。
合わせたブーツは…黒のエナメルブーツは、レザーブルゾンとも好相性。艶のある黒が着映えにひと役買って。
凛としたたたずまいの美しさが際立つ「ストレートシルエット」スカート
大人の「いい女」をイメージするなら、なんといってもタイトスカート。でも、今シーズンは体にぴったりフィットするものよりも、ほのかに広がる台形やラップタイプで、ストンとストレートなラインを描くひざ下スカートを選びましょう。ロングブーツを合わせた、「ニュートラ」な着こなしが気分です。
■5:黒のロングブーツで、ほっそり縦長ラインを強調
極シンプルなカシミヤシルクのタートルニットをボトムイン。3連の大ぶりなビジューで視線を上に、スカートの縦長ラインを生かしてコーディネートを。裾がかぶるくらいのレングスで、ロングブーツを合わせるのが正解です。
主役のスカートは…ウール、シルク、モヘアなどをミックスした起毛感のあるモノトーンツイード。ウエスト部分や裾に施したフリンジがさりげないポイントに。
■6:スカートと同素材のジレで、リッチなキャメルカラーを堪能
スカートと同素材のジレは、ドロップショルダーのリラックスしたデザイン。セットアップで着こなせば、まさにラグジュアリー。
主役のスカートは…素材は極上のカシミヤをメランジ調に編み上げたミラノリブ。ボディラインを拾いにくい、しっかりとした質感なので、体にフィットするストレートシルエットでも安心。
ストレートスカート×ロングブーツのバランスレッスン
ストレートシルエットと相性がいいのは、縦ラインをつなげるロングブーツ。裾がブーツにかぶり、肌を隠すのが大人っぽく見せるコツ。
■7:ふんわりまとうグレージュが、レザータイトスカートに優しさを
ダークブラウンでシャープにまとめたインナーに、グレージュニットが自然体のこなれ感を与えて。
主役のスカートは…落ち着いた光沢を放つ、ソフトな羊革のレザータイトスカート。つかず離れずのフィット感。深く開いた深めのスリットがセクシー。
合わせたブーツは…マットなフラノ生地を使用。上品なミディアムグレーはどんなものにも合わせやすい。
■8:懐かしさが新鮮な、大人のトラッドテイスト
ダークブラウンでシャープにまとめたインナーに、グレージュニットが自然体のこなれ感を与えて。
主役のスカートは…ダーツも控えめ、ごくごくシンプルなペンシルスカートは、トラッド調のチェック柄。一見、グレーの無地、よく見ると細かいモノトーンチェック。クラシックになりすぎない、絶妙なシルエットが鮮度を上げる。
合わせたブーツは…王道ともいうべき、筒型の黒のロングブーツ。かっちりとした太ヒールで普段使いに。
※掲載した商品は、すべて税抜です。
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- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 『Precious10月号』小学館、2019年
- PHOTO :
- 水田 学(NOSTY/人物)、小林美菜子(静物)
- STYLIST :
- 大西真理子
- HAIR MAKE :
- 三澤公幸(3rd)
- MODEL :
- アレクサ
- EDIT&WRITING :
- 矢野絵梨佳・竹市莉子(HATSU)、喜多容子(Precious)