予測不可能!? 混戦を極めた女子シングル
■圧巻の演技に観客総立ち! 新女王となった紀平梨花
女子シングルは、調子を上げてきた紀平選手が3度目の全日本で初優勝を果たしました。フリーでは予定していた4回転サルコウを回避しましたが、構成ジャンプすべてを成功! 得意技・3回転アクセルだけでなく、美しくしなやかなイナバウアーやスパイラルでも質の高さをアピールしました。
最終滑走のプレッシャーを跳ねのけた素晴らしい演技に、観客はスタンディングオベーション。加点の積み重ねも大きく、非公式の記録ながら自己ベストを更新。残りのシーズンも活躍が期待されます。
■復活を遂げた、情熱の舞! ダイナミックな実力派・樋口新葉
3年ぶりに全日本の表彰台に上ったのは、樋口選手。ショートプログラム4位から巻き返し、みごと準優勝を飾りました。グランプリシリーズでは調子が上がらない試合もあったものの、スピードのあるスケーティングとダイナミックなジャンプは健在。今シーズンは厳しい食事制限やトレーニングなどでダイエットに成功。怪我も減り、心の余裕も生まれたのだそう。
豊かな表現力を生かしたプログラムも見応えたっぷり。2020年の世界選手権ではさらに磨かれた「新葉ワールド」に期待したいですね!
■日本中を驚かせたシンデレラガール、新星・川畑和愛
2019年 全日本ジュニア2位の川畑選手が、シニア選手を押さえて3位入賞! 川畑選手は愛知県出身の17歳。ダイナミックなジャンプと、繊細な足さばきが強みのスケーターです。フリーでは3連続のジャンプも軽々と決め、会場をさらに盛りあげました。
今シーズンはショートプログラム「美しく青きドナウ」とフリースケーティング「夢二のテーマ」共にステファン・ランビエール氏による振り付け。指先まで美しい身のこなしで、しなやかに音楽を表現しました。2020年の世界ジュニア選手権にも出場が決まっています。
■強く、魅惑的に! 新境地を印象づけた宮原知子
今シーズンは「自律」をテーマに挑戦を続けた宮原選手。これまで師事してきた濱田美栄コーチの指導に加え、カナダ・トロントを拠点とするリー・バーケル氏に師事しています。全日本は過去4度の優勝を果たしていますが、今回はミスが続き、惜しくも表彰台を逃すことに。しかし、繊細かつ大胆な世界観を存分にアピール。持ち前の表現力をフルに生かしたプログラムで、宮原選手の新境地を感じさせました。
2020年の世界選手権では宮原選手らしい、「パーフェクト」な演技に期待です!
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- Fuyuko Tsuji