映画音楽の作曲家として活躍するアレクサンドル・デスプラは、ヨーロッパのアート作品からハリウッド大作まで幅広く手がけ、『 グランド・ブダペスト・ホテル 』(2014)でアカデミー賞作品賞を初受賞。

『シェイプ・オブ・ウォーター』(2017)ではアカデミー賞作曲賞とゴールデングローブ最優秀作曲賞をダブル受賞しました。

そのほかにも実に多くの作品で、様々な音楽賞でのノミネートや受賞を果たしている、まさに映画音楽界の巨匠です。そんな彼が、映画音楽を離れて新たな作品を創作してみたいという意欲をもって、室内オペラ『サイレンス』を世に送り出しました。

2019年2月にルクセンブルクで世界初演し、3月にパリで上演され絶賛された作品の日本初演が、早くも実現! 2020年1月18日(土)ロームシアター京都、1月25日(土)神奈川県立音楽堂にて上演されます。

音楽と衣裳と映像のコラボで魅了する、新たなオペラの世界

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『サイレンス』ルクセンブルク初演より

大の日本好きで、日本通としても知られるデスプラが本作のベースとしたのは、川端康成の短編小説『無言』です。

この物語に登場する“病をわずらった小説家”にインスピレーションを得た「表現する手段を失った芸術家は、その後どう生きていくのか」というテーマや、怪談話である『無言』に通じる幻想的な世界観が美しく描き出されています。

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『サイレンス』ルクセンブルク初演より

また本作は、音楽、衣裳、映像の各ジャンルにおけるトップ・アーティストが集結している点でも、高い評価を得ています。

演奏するのは、ルクセンブルクを拠点に活躍する現代音楽アンサンブル、「 アンサンブル・ルシリン 」です。世界最高峰とも評される演奏が、抑制のきいた舞台演出と見事に調和し、比類なき舞台を生み出しています。

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『サイレンス』ルクセンブルク初演より

衣裳を手がけたのは、ヴァレンティノのクリエイティブ・ディレクターを務めるピエールパオロ・ピッチョーリ。モダンかつ繊細なコスチュームデザインは、幻想的なストーリーに深みを与える大きな要素のひとつです。

フランスで活躍する永田鉄男さんが監督を務めた映像もまた、非現実的な空間を美しく演出しています。

映画音楽界の巨匠が、新境地を切り拓いた室内オペラ『サイレンス』。日本初演となる2公演は、いずれもデスプラ自身が指揮するそう。ぜひこの貴重な機会をお見逃しなく!

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京都公演

横浜公演

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