「ヴァン クリーフ&アーペル」を象徴する『レディ アーペル ポンデ ザムルー ウォッチ』。それは、時計師、エナメル職人、彫金師、宝飾職人など高度な専門技術をもつクラフツマンの力の結晶ともいえる至高の時計。

「限られた空間に、詩的な世界と物語が宿る」「ヴァン クリーフ&アーペル」のウォッチ。時計としての機能を追求しながらも、なんて夢があるのだろうと感動しました。私も空間デザインの仕事をするとき、そこで人々がデザインの背景にある物語を感じ、記憶に残る時間を過ごしてほしいと考えています。この時計には、そんな自分の想いと共通するものを感じますね」と鬼木氏は語る。

その鬼木氏が、「ヴァン クリーフ&アーペル」の詩的な世界観と『レディ アーペル ポンデ ザムルー ウォッチ』の恋人たちの物語に着想を得て作品を制作。「出会い」をテーマにした一輪挿しをデザインしてくれた。

恋人たちの物語に着想を得て、東西の文化を融合したデザイン

『tsugite』 鬼木孝一郎、2019年 檜×大理石、360×75×75㎜ 日本の伝統的な建築技法「継ぎ手」のひとつである「金輪継(かなわつぎ)」をモチーフにした一輪挿し。本来、木材同士をはめ合わせる技術だが、今回は片方を大理石に。ふたつのパーツを組み合わせることで生まれる空間に花を飾った。「出会いと喜びを表現するものとして、この一輪挿しをデザインした」と語る鬼木氏。その洗練されたデザインには、モダンアートのような存在感が宿る。
『tsugite』鬼木孝一郎、2019年[檜×大理石、360×75×75mm] 日本の伝統的な建築技法「継ぎ手」のひとつである「金輪継(かなわつぎ)」をモチーフにした一輪挿し。本来、木材同士をはめ合わせる技術だが、今回は片方を大理石に。ふたつのパーツを組み合わせることで生まれる空間に花を飾った。「出会いと喜びを表現するものとして、この一輪挿しをデザインした」と語る鬼木氏。その洗練されたデザインには、モダンアートのような存在感が宿る。

ポエティックな物語が施された、レディースウォッチ『レディ アーペル ポンデ ザムルー ウォッチ』

『レディ アーペル ポンデ ザムルー ウォッチ』時を刻むたびに男女が歩み寄り、橋の上でキスを交わすというポエティックな物語が施されたレディースウォッチ。¥12,960,000(ヴァン クリーフ&アーペル ル デスク)税抜価格

それは、日本古来の「継ぎ手」と呼ばれる建築技法でつくられたもの。素材の檜ひのきは日本、大理石は西洋を象徴し、その組み合わせが「異なる文化の出会い」を表現。「継ぎ手」のひとつである「金かな輪わ継つぎ」は釘や接着剤などを使わず、栓で素材を固定するが、今回は栓を挿す箇所を花入れにした。

美しさを追求するだけでなく機能性を持たせたかったという作品には、やはり「用の美」である時計のDNAが宿っているのかもしれない。


鬼木孝一郎さん
建築家/デザイナー
東京都生まれ。早稲田大学大学院卒業後、設計・デザイン会社に勤務。チーフディレクターとして国内外の空間デザインを手がける。2015年、鬼木デザインスタジオ設立。「エルメス祇園店」や「ザ ギンザ」のデザイン・店舗設計を手がけるなど、多方面で活躍中。

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MEN'S Precious編集部 
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MEN'S Precious2020年冬号より
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