最上級の素材、熟練の職人技、高いデザイン性を備えたラグジュアリーブランド、FENDI(フェンディ)。なかでも、2009年春夏にウィメンズコレクションでデビューしたバッグ「ピーカブー」は、ブランドを代表するアイコニックなアイテムです。
この春夏は、この「ピーカブー」にフェンディが誇るサヴォアフェールを凝縮させた新作が誕生しました。新作に生かされている技法は、「インターシャ(インレー)」、「インターレース」、「レーザーカット」の3つ。今回は、それぞれの技法と新作バッグについてじっくりご紹介します。
新作「ピーカブー」でフェンディの3つのクラフトマンシップを体感!
■1:【注目すべき技法(1)】アートさながらの仕上がり! 「インターシャ(インレー)」
まっさきにご紹介したいのは、レザーのほか、フェンディの真骨頂ともいえるファーの加工にもよく用いられている「インターシャ(インレー*)」。異なる素材、形、色のパーツをデザインに沿って組み合わせる装飾技術です。
1点ずつ手作業でカットしたパーツを丁寧に縫い合わせていく、フェンディのなかでもっとも手の込んだ工程のひとつ。非常に高度な専門技術を要し、仕上がりはアートと呼びたくなるほど。「インターシャ(インレー)」を用いたアイテムは、裏側からみても美しいため、裏地をつけないことが多いのだとか。
新作の「ピーカブー アイコニック エッセンシャル」は、ミンクのファーとレザーのパーツを使った「インターシャ」による意匠が主役。モダンな幾何学模様と精緻な職人技が出合い、「作品」ともいうべき存在感あふれるバッグが完成しました。
スクエア形のカッティングとレザーに施した美しい縫い目が見える表側に対して、内側には全面に「FF」ロゴを型押ししたレザーを使用。表側と内側でまったく異なる表情を見せる点も魅力です。すべてにおいて妥協がない、ブランドの矜持とクラフツマンシップが感じられるバッグといえるでしょう。
■2:【注目すべき技法(2)】手作業の温かみが感じられる「インターレース」
次にご紹介するのは、レザーを短冊切りにして、端の結び目を手でくぐらせなが編み込み、反対側に折り返してから大型の金属針で仕上げる「インターレース」(編み込み)。見た目にも手作業の温もりが感じられる、もっとも伝統的な技法です。
2018年に開催されたメイド・トゥ・オーダーのイベントでも、一部に「インターレース」を取り入れたデザインが登場しましたが、今季の新作は、いわばその進化版。全面を「インターレース」で仕上げたリュクスなバッグのお目見えです。
全面を「インターレース」で仕上げたラージサイズの「ピーカブー」。端正な表情をもつ「ピーカブー」ですが、編み込みで仕上げることによって春夏らしい軽やかさが加わりました。
色は、陽気なイタリアの夏にインスピレーションを受けた今季のウィメンズコレクションを踏襲したビビッドカラー。明るい色味でありながら全体的に洗練された落ち着きが漂うのは、「インターレース」がデザインに深みを与えているから。これぞ大人のためのビビッドカラーです。
上でご紹介したラージサイズのほか、ミニやミディアムも展開。コンパクトなミニサイズでも、全面「インターレース」の存在感は絶大! 無地なので合わせやすく、デイリーからドレスアップまで幅広いシーンで活用することができます。
■3:【注目すべき技法(3)】グラフィカルでモダンな印象の「レーザーカット」
最後にご紹介するのは、FENDIのロゴ形にレザーを切り抜いたグラフィカルな「レーザーカット」。今季はメンズの「ピーカブー」に「レーザーカット」をいかした新作が登場しました。
「レーザーカット」は、レザーパネルをつくって裏面に樹脂加工を施し、フェンディのロゴをその名の通りレーザーカットで切り抜いたもの。グラフィカルでモダンな印象が漂う一方、切り絵を極限まで進化させたかのようなクラフト感も。伝統と“今”の時代感が融け合ったデザインです。
フェンディのバッグは、ウィメンズと同じくメンズもコレクションのテーマに沿ったラインナップ。春夏のメンズでは、実体性のない現代の生き方から脱却して、「自然とのコネクションを取り戻すこと」を提案しています。
アースカラーやナチュラルな素材をふんだんに使ったメンズコレクションに呼応して、こちらの「ピーカブー エックスライト フィット」も裏地に天然素材のコットンを使用。「エックスライト」という名に違わず、レザーを使いながら軽やかに仕上げた春夏にぴったりのバッグです。これからの季節に向けて、バッグの「衣替え」を狙っているパートナーへのギフトにいかがでしょう。
「ピーカブー」に宿るサヴォアフェールをテーマにした新作ビデオも公開!
クラフトマンシップが光る3つの技法と、それらがいきる「ピーカブー」。このふたつをテーマにフェンディのサヴォアフェールを表現した新作ビデオも必見です。
ブランドのキーカラー、イエローを象徴的に使いながら、3Dやフェンディの本拠地「イタリア文明宮」の画像を交えて制作風景をグラフィカルに構成。トラップのトラックとともに、伝統的な手仕事と現代のテクノロジーを融合させた動画が楽しめます。
伝統と熟練の手仕事、そしてクリエイティビティ。どれひとつ欠けても生まれない、フェンディが誇るサヴォアフェール。「ピーカブー」を通して、ぜひその真髄を体感してみてください。
※掲載した商品はすべて税抜き価格です。
問い合わせ先
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 門前直子
- EDIT :
- 石原あや乃