FENDI(フェンディ)の歴史
創業者:エドアルド&アデーレ・フェンディ
創業地:イタリア・ローマ
創業年:1925年。ファー工房を併設した皮革小物店としてオープン。イタリアを代表するラグジュアリーブランドとして、伝統とトレンドをミックスしたコレクションを生み出している。
■創業当時のエピソード
![フェンディの1号店](/mwimgs/7/3/-/img_73ffa9f78fc8f76312c615106996482c550464.jpg)
![エドアルド&アデーレ・フェンディ夫妻](/mwimgs/2/c/-/img_2cede49e3fa121ffb3c07f9e3f506a65448476.jpg)
1925年、若きエドアルド&アデーレ・フェンディ夫妻によって、イタリア・ローマにファー工房を併設した皮革小物店としてオープンしたフェンディ。女性のテイストとニーズの変化を先取りしたデザインや技術は瞬く間に評判となり、1940年代にはファッション業界に革命的な変化をもたらしました。その立役者となったのが、創業者夫妻の5人の娘たちであるパオラ、アンナ、フランカ、カルラ、アルダ。学業を終えてビジネスに従事した彼女たちは、フェンディの知名度を首都ローマで確固たるものにしていきます。
![フェンディのファーストランウェイショー](/mwimgs/2/7/-/img_272d7155117c6b71e9d1037e9baf23e6451830.jpg)
■ブランドの転機
![カール・ラガーフェルド](/mwimgs/4/4/-/img_445da2d10c44bc39f9906f1a7c674986247725.jpg)
1965年、当時まだ若手だったカール・ラガーフェルドをファーのデザイナーに抜擢。重厚で高級なステータスのシンボルであったファーのイメージを刷新し、従来使用されていなかったレザーやファッションの概念を積極的に取り入れていきます。こうしてソフトで着心地がよく、取り扱いのしやすい新種のファーが登場。同時に、なめしや加工技術、象眼細工のようにファーをはめ込むインレーの工夫なども進化し、「フェンディ=ファー」という、誰にも真似ることのできないクラフトマンシップのシンボルが完成します。メゾンのアイコン「FF」ロゴがデザインされたのもこのころで、1977年にはレディー・トゥ・ウエアもスタートします。
1980年代には、ファーの加工技術がさらに発達し、リバーシブルの「グレインド・レザー」やライニングを使用しないファーの合成技術を開発。1990年代には、シルクやカシミヤ、ウールなど、他の高級素材とファーを組み合わせた創作的なコレクションも登場します。さらに昨今では、プラスチック素材を用いた未来的なファーや毛先に24金のゴールド分子を刷り込んだファーなど、テクノロジーを駆使した素材も積極的に用いています。
また2015-16年秋冬には、パリ・オートクチュールコレクションに初参加。カール・ラガーフェルドの就任50周年を記念して、ファーのみで構成された贅沢な「オートフリュール」コレクションがお披露目されました。
ファー業界のスタンダードを築いたメゾンのスピリットを大切にしながらも、その伝統や技術は今もなおさらなる進化を遂げています。
■ブランドのアイコン・定番アイテム
![フランスパンから着想を得たバッグ「バゲット」](/mwimgs/5/6/-/img_56d799e01f75190bd056425b6b2ba398343031.jpg)
1997年に誕生したアイコンバッグ「バゲット」。フランスパンのように小脇に抱える小さなバッグは、すぐに大人気となりました。現在までに1500以上ものデザインが発表され、コーディネートに必須のアクセサリーやコレクターズアイテムとして多くの人々から支持されています。
![「ピーカブー」2018年春夏アイテム](/mwimgs/6/d/-/img_6d82f29fb0eb985d8d29735b54ef7407139090.jpg)
2008年、ウィメンズコレクションのランウェイに初登場した「ピーカブー」。デザイン性と実用性を兼ね備えたバッグは、アイコニックなツイストロックを用いた開閉や内部の優れたコンパートメントが特徴。メンズバッグも登場し、男女の垣根を超えて人気のバッグとなっています。
![「キャナイ」2018年春夏アイテム](/mwimgs/9/e/-/img_9e58a4f55e83246ccfdcd1c03fcf7daf240308.jpg)
2017年春夏に発表され、新作アイコンバッグとしてランウェイでも注目された「キャナイ」。立体的な花の蕾やリボン、ビジューなどのフェミニンでデコラディブな装飾で鮮烈にデビューしたバッグは、モノグラムやグラデーションカラーの刺しゅうなどがフェンディの技術と絶妙なバランスにより施され、さらにバリエーションを増やしています。
■ブランドを愛用するセレブリティーとエピソード
![モデルのベラ・ハディット](/mwimgs/a/b/-/img_ab61959bc837f831335d08e7940a7554402336.jpg)
![モデルのジョーダン・ダン](/mwimgs/2/9/-/img_29ee7ace09e94f6f743a1104d30caa15527644.jpg)
![ソフィア・コッポラ](/mwimgs/8/3/-/img_83a54f5c519700d3c670e64e15e5fe74278626.jpg)
![アマル・クルーニー(ジョージ・クルーニー夫人)](/mwimgs/f/4/-/img_f4dff8f5d804ea4496da452a700c2177435580.jpg)
エキゾチックな魅力を持つモデルのベラ・ハディットやジョーダン・ダンなどのフレッシュなセレブリティーから、ソフィア・コッポラやジョージ・クルーニーの妻としても知られる弁護士のアマルなど、知的な女性たちをも魅了するフェンディのコレクション。その独創的でモダンなクリエイティビティーは、世代や性別を問わず世界中の人々から愛されています。
■ブランドの現クリエイティブ・ディレクター
現在フェンディでは、ウィメンズのレディー・トゥ・ウエアとファーのクリエイティブ・ディレクションをカール・ラガーフェルドが担当。アクセサリーとキッズ、メンズウェアをフェンディ家3代目のシルヴィア・フェンディが手掛けています。
![ホテルやレストランなども併設するローマの旗艦店パラッツォ・フェンディ](/mwimgs/9/2/-/img_9275689e0ad41a657759dde6ec2b9079585387.jpg)
シルヴィア・フェンディは、1992年に、クリエイティブ・ディレクション部門でカール・ラガーフェルドの補佐にあたり、1994年にローマの優れた馬具職人技術を蘇らせた「セレリア」ラインを発表。メゾンのアイコンとなっている「バゲット」「ピーカブー」「バイ ザ ウェイ」「トゥージュール」などを世に送り出した人物で、今日最も才能のあるクリエイターのひとりとして認められています。
ふたりの偉大で才能のあるクリエイティブ・ディレクターにより、更新され続けているメゾンのスピリット。伝統に敬意を払いながらも、毎シーズンのトレンドを牽引するハイセンスで高度なコレクションは、世代を問わず女性たちを虜にしています。