天皇陛下とご成婚の日、皇后雅子さまの手元を飾ったコンテスのバッグとは？

高貴な佇まいに目を奪われる！コンテス（COMTESSE）のバッグ

とあるラグジュアリーホテルのエレベーターで、シルバー系の着物をお召しになった女性と偶然ご一緒しました。彼女が手にしていたバッグの、レザーでもなく布でもない、しなやかでいかにも贅沢な風情の素材感と、美しい発色のバイオレットカラー。まるでジュエリーのようなバッグに、思わず目が釘付けになりました。

控えめながら、唯一無二の凜とした美しさと気品に、誰もが息を呑むバッグ。それはコンテスのホースヘアバッグでした。

雅子さまもご愛用！世界のロイヤルファミリーに選ばれるコンテスのヒストリー

1960年、ブリュッセルにオープンしたコンテスブティック

1929年、ドイツのオベルトハウゼンで、わずか21歳のアドルフ・ダニエル・コップが創業したハンドバッグブランドのCOMTESSE（コンテス）。1958年にはブリュッセル国際見本市で金賞を受賞、1983年に日本初の直営店をオープンし、2019年にブランド創立90周年を迎えました。

コンテスが日本で一躍脚光を浴びたのは、1993年。当時皇太子であった天皇陛下と雅子さまのご成婚の折に、「宮中饗宴の儀」に向かう雅子さまが、ゴールドカラーのホースヘアバッグをお持ちになられていたのです。

森英恵さんデザインのオレンジ色のローブ・モンタント（高い立ち襟のドレス）にコンテスのバッグを合わせた雅子さまの際立つ美しさは世界中で話題に。このころより、タイ、スウェーデンといった世界のロイヤルファミリーの間でも人気が高まっていったそうです。

最高級の素材を使用したラグジュアリーバッグ、コンテスを代表する素材２選

コンテスのバッグは、希少価値の高いホースヘアや最高級のクロコダイルを使用し、ドイツの熟練したマイスターたちによって、今も1点ずつ丁寧にハンドメイドされています。まずは、ブランドを代表するこの2つの素材について、紐解いていきましょう。

■１：世界初！ブランド創立時から使用しているホースヘア

ブランド創立時から変わらず、バッグの素材に使用している、ホースヘア

世界で初めてホースヘアをバッグの素材として使用したのが、コンテスと言われています。ホースヘアは馬の一生のうち、3～4回しか切ることのできない、限られた素材です。

コンテスで使うホースヘアは、最高級のホースヘアファブリックを扱う英国の織物会社、ジョン・ボイド社で伝統の手法を用いて織られています。

独特のなめらかな光沢があり、耐久性にも優れているホースヘア。殺処分などをすることなく手に入れることができる天然の素材のため、コンテスでは、厳しい品質検査を通過したもののみを商品に使用してるのだとか。そのためとても希少価値が高く、ラグジュアリーな素材となっています。

■２：仕上げはメノウで磨き上げられる、最高級素材のクロコダイル

コンテスが取り扱う素材の中で最も高級な素材であるクロコダイル

最高級のクロコダイルとは、革の中心を示すはっきりとした1本の線があり、中央は大きめ、サイドは小さめの長方形の斑が左右対称に並んでいるもののことを指すそうです。

コンテスでは、その上質なクロコダイルを、センターカットという手法で裁断された腹部の革を使用し、革の中心線をそのままバッグの中心に。そして、斑の一つ一つに合わせてコルクで裏打ちをし、温めた押し型をあて、ふっくらとした丸みを出しています。仕上げにメノウ玉で磨かれたクロコダイルは、艶やかでラグジュアリーな存在感を醸し出しています。

品格あるアイコンバッグ「PRINCESS（プリンセス）」など、コンテスのクラシックモデル４選

ブランドのロゴが主張せず控えめながら、そのラグジュアリーな存在感で一見して質の高さが伝わってくるコンテスのバッグ。各国のロイヤルファミリーもそんな品格に魅了され、愛用しているのかもしれません。

それでは、女性らしいデザインで、アイコンバッグとして長く愛され続けているPRINCESS（プリンセス）や、ジルコニアが輝くリングのハンドルのCORNELIE（コルネリー）など、コンテスのベストセラーモデルをご覧ください。

■１：長く愛される、アイコンバッグ！「PRINCESS」

PRINCESS（プリンセス）￥394,000 ※素材によって価格変動あり【サイズ：18×14×7.5cm】

PRINCESS（プリンセス）の「エターナル」をあらわす丸いハンドルと小さな流線型のデザインは、女性らしい柔らかさと、輝きを秘めており、カクテルバッグに最適。天皇陛下と雅子様のご成婚のときにお持ちになられたバッグとしても有名で、各国のロイヤルファミリーと深いつながりのあるコンテスにとって、大切なモデルだそうです。