「和ぐ」ってなんと読む?「わぐ」「やわらぐ」ではありません!ステキな状態です!

本日8月6日は皆さまご存知、『広島平和記念日』ですね。

広島の平和記念公園では毎年、午前8時から記念式典が行われておりますが、現地での式典に参加できずとも、午前8時15分には、毎年黙とうを捧げている…という方も多いでしょう。

戦いの無い平和な世界を強く願う大切な日ですので、本日は「平和」の「和」という漢字を深掘りしていこうと思います。「和」は「和風」など、「日本的な」という意味でも使われる、日本人にとってちょっと特別な漢字でもありますよね?

さて、1問目のクイズです。

【問題1】「和ぐ」ってなんと読む?

「和ぐ」という日本語の読み方をお答えください。

ヒント:「気持ちが落ち着き穏やかになる/なごむ」という意味の言葉です。

<使用例>

「黙とうを捧げると、驚くほど心が和ぐのよね。」

「〇ぐ」と読み仮名はシンプルに一文字です。…思い浮かびましたか?
「〇ぐ」と読み仮名はシンプルに一文字です。…思い浮かびましたか?

さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。

正解は↓に!!
正解は↓に!!

正解は… 和(な)ぐ です。

「凪(な)ぐ」との違いはなに?
「凪(な)ぐ」との違いはなに?

「和」という漢字の読みでは、中学生で「和(やわ)らぐ」という読み方を履修しますので「和ぐ」を「やわらぐ」と誤読しがちですが、送り仮名が「ぐ」1文字の場合は表外読みの「和(な)ぐ」になります。

「なぐ」という日本語では、ほかに「凪(な)ぐ」という表記もありますが、こちらは「風がやんで(海の)波がおさまる」という意味の言葉で、「海が凪ぐ」というように使用します。

これに対し「和ぐ」は人の感情を表現する言葉ですが、「凪ぐ」という同訓異議表現の存在あってか、どことなく「一時は荒れる海のごとくざわついた心が、やっと穏やかにおちつく」ようなイメージの言葉です。

世界中の人々が、和(な)いだ心を大切にする…それが「平和」の一つの形かもしれません。

さて、2問目も「和」という漢字から出題します。

【問題2】「和毛」ってなんと読む?

「和毛」という日本語の読み方をお答えください。

ヒント:「やわらかな毛。うぶ毛。」という意味の日本語です。

<使用例>

「この子犬の動画、和毛の柔らかさまで伝わってくるようで、とても癒されるわよ」

「○○○」と読み仮名3文字です。
「○○○」と読み仮名3文字です。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。

正解は↓に!!
正解は↓に!!

正解は… 和毛(にこげ) です。

鳥や動物のフワフワした毛から、人間の産毛や赤ちゃんの髪など、「柔らかな毛」を表現する言葉です。

「和」という漢字には「和(にこ)やか」という読み方もありますよね?

「和(にこ)」とつく熟語は「和毛」の他にもさまざまあり、「和(にこ)」は総じて「やわらかい」という意味を持ちます。

「和草(にこぐざ)」は「生えたてのやわらかい草」のこと、

「和手(にこで)」は「やわらかな手」のことを指します。

「にこ」という響きが、それだけで心が「和(な)ぐ」ような優しさを感じさせますよね?

「和(にこ)やか」は「ほほえみを浮かべるさま」「物腰や筆跡などが柔らかく優美なさま」を意味します。そのような振る舞いができる人が一人いるだけでも、いさかいごとが収まったり、周囲にまで和(なご)やかな気持ちが広まったりしますよね?

「平和」は時に壮大な概念ですが、その実、ひとりひとりが普段から「和(にこ)やか」であれば、大きな「平和」を築きあげられるのかもしれません。

本日は「平和」の「和」という字に改めて注目し、

・和(な)ぐ

・和毛(にこげ)

という難読漢字クイズを通し「和」の字の奥行きをおさらいしてみました。

 

この記事の執筆者
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ILLUSTRATION :
小出 真朱