もはや、日本を代表するグルメになったといっても過言ではないラーメン。カジュアルに食べられるファストフード的な麺料理として、また、町中華の名物としてはもちろん、高級路線のラーメンも多くの人に愛されています。
当記事では、ラーメンブームの歴史を振り返りながら、高級ラーメンを提供する人気店やお取り寄せできる高級ラーメンのおすすめをご紹介します。
■令和も続く!高級ラーメンブーム
ラーメンはいつの時代でもブームとなっている食べ物です。これまで、ラーメン界でどんなブームが起こったのか、昭和・平成・令和の時代別に解説していきます。
昭和にとってラーメンとは?
ラーメンという食べ物が、日本人に認知されるようになったのは戦後のこと。中国からの引揚者が、ラーメンを闇市で提供し始め、人気になったといわれています。人気の理由は、安い材料で作れ、栄養価も高く、お腹いっぱいになれることにあったようです。
その後、久留米で豚骨ラーメンの源流となる「豚骨スープ」が登場したり、札幌で味噌ラーメンが開発されたり、東京でつけ麺が誕生しています。
そして昭和33年、ラーメン界に衝撃が走ります。「インスタントラーメン」の誕生です。それまでは、「支那そば」や「中華そば」と呼ばれていたのですが、このころから「ラーメン」という名前が全国民に認知されるようになり、ラーメンが国民食へと発展していったとされています。
ラーメンがミシュランに輝いた平成
平成元年には、首都圏を中心にとんこつラーメンブームが到来。また、平成6年には「新横浜ラーメン博物館」が開館し、全国の人気店の味が食べられるテーマパークとして人気を博しました。
平成8年になると、動物系と魚介系のスープの「Wスープ」を打ち出した「青葉」や、秋刀魚干しや海老の油をきかせた革新的なラーメンの「麺屋武蔵」など、個性的なラーメン店が続々登場。これらのお店の誕生により、ラーメン業界では、ラーメン界のターニングポイントとなる年とされているようです。
平成10年頃からブームとなったのは「ご当地ラーメン」。旭川ラーメンを皮切りに、和歌山、徳島、尾道などのラーメンが話題となりました。 その後、「濃厚魚介つけ麺」、「鶏白湯ラーメン」、「汁なしラーメン」「ドロ系ラーメン」などのブームが起こります。
平成27年になると、巣鴨にあるラーメン店「Japanese Soba Noodles 蔦」がミシュランガイドで星を獲得。これは、ラーメン店で世界初の快挙となりました。
令和は高級ラーメンや透明スープがブームになりそう
ラーメンには、「1杯1,000円の壁」があるといわれていますが、平成の終わり頃から、1杯1,000円以上の高級ラーメンが登場し、「ラーメンなのに高級」というギャップ、「どんなものか食べてみたい」という好奇心をくすぐられる人が続出しているようです。
また、透明スープがブームの兆し。すっきりとした味わいの「鶏清湯(とりちんたん)」や、はまぐりやしじみなどを活用した「貝出汁」系などのラーメンを提供するお店が注目されています。
■日本一高!?高級ラーメンを提供する東京・恵比寿の「すずらん」とは?
東京・恵比寿にある「高級中華麺酒房 中華そば すずらん」をご存知ですか。ここは、1杯10,000円以上の超高級ラーメンを提供するお店です。
「すずらん」のラーメンは、「叉焼麺」や「角煮麺」、「雲呑麺」「胡桃坦々麺」などがレギュラーメニュー。特徴は、それぞれのラーメンに合わせて太さや小麦粉の配合が違う自家製麺が用いられること。また、ラーメンによって出汁が異なりますが、いずれのスープも濁りのなく美しいのもポイントといえます。
一度飲めば後を引くおいしさです。
「フカヒレの姿煮込みそば」(¥20,000)
「すずらん」でもっとも高級なラーメンが「フカヒレの姿煮込みそば」。そのお値段、なんと2万円です。肉厚のフカヒレを惜しげもなく使用し、コクのあるスープが麺にからむ、極上の一杯を堪能できます。こちらは要予約メニューです
■1杯10,000円以上の高級ラーメンを提供する話題の店
超高級、1杯10,000円以上のラーメンを提供するお店をご紹介します。
「招福門」(横浜)
横浜中華街にある「招福門」では、1杯10万円もするラーメンがあるのだとか。こちらのラーメンには、麺のかわりに宮城県気仙沼産の最高級フカヒレが使用されているのが特徴的。具には国産の最高級サーロイン、岩手県吉浜産の最高級アワビがトッピングされています。完全予約制で1日1食限定だそうです。
「高針めんや」(名古屋)
「高針めんや」名古屋市名東区にあるラーメン店です。ここにあるのがその名も「壱万円のらーめん」。器からはみ出るタラバガニがインパクト抜群。そのほかのトッピングに、松坂牛、キャビア、金箔が飾られています。スープは、タラバガニ、ズワイガニ、毛ガニ、ワタリガニの4種のカニを使用。麺はもちもちの太麺です。
「Mashi No Mashi TOKYO」(六本木)
六本木にある「Mashi No Mashi TOKYO」は、お値段1万円の究極のラーメン「WAGYUJIRO」がいただけます。醤油ベースのスープに、太めの麺。肉厚チャーシューがどんとトッピングされているのが特徴です。野菜やニンニクは、オーダー時に量を選ぶことができます。
■1杯6,000円~6,800円程度の高級ラーメンを提供する人気の店
6,000円台の高級ラーメンを提供するお店をピックアップしてご紹介します。
「神戸牛拉麺915」(難波)
大阪・難波にある「神戸牛拉麺915」。こちらで提供されている高級ラーメンは「神戸牛ヘレ拉麺」です。器に、最高級A5ランクの神戸牛ヘレ肉が麺を覆うようにして盛られており、別の器に入れられた熱々の牛骨スープをかけて味わうスタイル。神戸牛のおいしさがこの1杯で堪能することができます。
電話番号:06-6214-0915
住所:大阪府大阪市中央区宗右衛門町7-13 B1F
営業時間:17:00~売切次第終了
定休日:無休
「鬼そば藤谷」(渋谷)
「鬼そば藤谷」は、東京の渋谷センター街にあります。こちらでいただける1杯6,000円のラーメンが「ぶった斬りオマール海老無双ラーメン」です。具にはオマール海老、伊勢海老、ローストビーフ、チャーシューが盛られ、インパクト大。スープは濃厚なエビの味わいで、やみつきになるおいしさです。
「ずんどう屋 新宿歌舞伎町店」(新宿)
関西を中心に展開する「ずんどう屋」では、5,000円のトッピングがあります。そのトッピングとは、なんと「金箔」。注文したラーメンとともに、金箔が入った小瓶が渡されるので、ご自身で金箔をかけて食べるスタイルでいただきます。なお「金箔トッピング」は、新宿歌舞伎町店のほか、心斎橋店、京都三条店でも味わえます。
■1杯3,000円~3,500円程度の高級ラーメンを提供する注目の店
東京や北海道にある、1杯3,000円~3,500円と高級ラインのラーメンを提供するお店を3つご紹介します。
「後楽園飯店」(水道橋)
東京ドームシティにある「後楽園飯店」。巨人軍終身名誉監督の長嶋茂雄氏が愛するお店としても有名です。こちらの名物ラーメンが「飯店名物フカヒレの姿煮入り汁そば」。麺は中太ストレート麺、スープは濃厚な醤油ベースで、フカヒレの美味しさが際立ちます。
「高級麺料理 昼膳 無聊庵」(札幌)
札幌にある「高級麺料理 昼膳 無聊庵」は、珍しい羊肉のラーメンを提供するお店。なかでも3,000円という価格の「麻辣羊麺 特上」は数量限定、事前予約限定メニュー。石田めん羊牧場の羊肉の最高級部位を使用したラーメンで、山椒とラー油のピリ辛味が特徴です。
「Japanese Soba Noodles 蔦」(代々木上原)
「Japanese Soba Noodles 蔦」は、「ミシュランガイド」でラーメン店世界初となる星獲得店。こちらでいただける3,550円のラーメンが「黒トリュフチャーシュー味玉醤油Soba」です。チャーシューや味玉といった定番の具に加え、黒トリュフのスライスがたっぷり乗っています。スープは澄んだ醤油スープ。平打ちのストレート細麺をすすれば、トリュフの香りがふわりと広がります。
■高級ラーメンが美味しい高級中華料理店のおすすめ
ここでは、美味しいラーメンが味わえる中華料理店や、変わったスタイルのラーメン割烹、老舗製麺会社が経営するレストランをご紹介します。
「GENEI.WAGAN」(広尾)
「GENEI.WAGAN」は、完全予約制のラーメン割烹。会席料理のスタイルで、ラーメンを楽しめます。会席料理の〆に提供されるラーメンは、その日によって替わり、「塩」「エビ」「香り味噌」「坦々麺」などが登場します。
「蔭山樓 表参道ヒルズ店」(表参道)
自由が丘にあるフカヒレ専門のモダンチャイニーズレストラン「蔭山樓(かげやまろう)」の3号店。表参道ヒルズでは、カジュアルにフカヒレを食べていただきたい。そんな気持ちで、他店舗とは違った雰囲気の店内とメニューを厳選。麺料理にこだわり、蔭山樓名物「鶏白湯(とりぱいたん)塩そば」がおすすめです。
■高級ラーメンのお取り寄せのおすすめ
人気ラーメン店、行列ができるお店のお取り寄せできるラーメンを5つピックアップ。ご自宅でおいしいラーメンを堪能しましょう。
「はせ川」の「喜多方ラ-メン はせ川 4人前」(福島・喜多方)
「はせ川」は、喜多方ラーメン四天王の1つと言われており、喜多方ラーメンの銘店の中でも屈指の人気・知名度を誇る行列店です。一般的な喜多方ラーメンは豚骨鶏ガラに煮干しを合わせたものがベースですが、こちらのお店は鶏ガラに煮干しを合わせたあっさりとしたベースのスープが特徴。 モチモチの平太ちぢれ麺に絶品スープがからみます。
「鶴岡琴平荘」の「中華そば 醤油味2食 味噌味2食 4食×2箱」(山形・鶴岡)
「鶴岡琴平荘」は、夏時期は海水浴客で賑わう旅館ですが、秋から春にかけては閑散期となり、その対策として中華そば処を開店している変わったラーメン店。今では連日行列のできる人気店です。とび魚の出汁が効いた淡麗なスープとプリっとした縮れ麺を楽しむ「中華そば」と、深いコクと優しい甘さが絶品の「味噌そば」が味わえます。
「すみれ 札幌」の「ラーメンギフト」(札幌)
「すみれ」は、札幌市内にある人気ラーメン店。丸麺の生麺と、味噌味、醤油味のスープ、メンマやチャーシューの具材もセットになっています。生麺だから、お店の味を手軽に再現できるのがポイントです。
「一蘭」の「博多細麺ストレート 一蘭特製赤い秘伝の粉付」(博多)
海外の人にも人気の高いとんこつラーメンのお店「一蘭」。とんこつ特有の臭みを抑えながらもコクと旨味が際立つスープに、コシやつるみ感を味わえるストレート細麺で、するすると食べやすく、スープの味をより堪能できます。
「とみ田」の「千葉中華そば とみ田 9食」(千葉県松戸市)
「中華蕎麦とみ田」は、千葉県松戸市にあるラーメン店。つけ麺で有名な同店ですが、ラーメンも絶品。お取り寄せできるラーメンは、とんこつ醤油。豚骨の髄としっかりと時間をかけて丁寧に煮出したスープをベースに、魚介ダシと絶妙なタイミングで合わせる魚粉で生まれたパンチのある「とみ田」ならではの味わいです。
ラーメンは、高級路線が人気!
ラーメンといえば、1,000円以内で食べられるのが魅力のひとつでもありましたが、今や、フカヒレやカニ、トリュフ、ブランド牛などの高級食材を使ったラーメンが人気のようです。ご紹介したラーメン店に足を運んで、その高級な味わいを確かめてみてはいかがでしょうか。
- TEXT :
- Precious.jp編集部